安定した職業のひとつである公務員。
今や年齢を問わず人気の職業の1つでもあるため、そのぶん採用も狭き門となっています。
特に地方上級公務員を目指す人は将来の幹部候補生であるため、相当な勉強と覚悟が必要であることを承知しておかなければなりません。
とはいえ、「公務員」と一口に言っても、仕事内容や種類、年収はさまざま。
そこで、今回は地方上級公務員のなり方を解説するために、具体的な仕事内容から試験対策まで幅広く解説していきます。
地方上級公務員試験を受けようか迷っている人は是非参考にしてみてください。
目次
地方上級公務員試験合格を目指すならアガルート

「今は独学して公務員試験合格を目指しているけど、突破できるか不安だ」と思っている人は多いのではないでしょうか。
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アガルートの公務員試験講座について知りたい方は以下の記事もご参考にしてください。
⇒アガルート公務員試験講座の特徴や評判、料金を詳しく解説!
地方上級公務員とは

地方上級公務員になるには、難易度の高い登竜門である公務員試験を突破する必要があります。
しかし、一口に公務員試験といっても初級・中級・上級の3つに分かれており、それぞれ難易度も異なってくるといった特徴があります。
さらには国家公務員と地方上級公務員との違いなど、ややこしくてまだ分からないことも多いはずです。
順番に見ていきましょう。
初級・中級・上級それぞれの試験の違い
「初級」「中級」「上級」の3つに分かれている地方公務員試験。高卒程度の「初級」、短大や専門学校卒程度と言われている「中級」、大卒程度と名高い「上級」と、レベルが違った3つのルートが用意されています。
このいずれかに合格すると各都道府県や政令指定都市の職員になることができます。
ただし、”大卒程度”だからといって、地方上級公務員になるためには大卒でないといけないのか、というとそうではありません。
たとえ中卒や高卒であっても、試験を受けること自体は22歳~30歳前後の人であれば誰でも可能です。
場所によっては学歴に制限をかけているところもあるようですが、試験の受験そのものに関して、学歴はほとんど関係しないと言って良いでしょう。
地方上級公務員試験の難易度
地方上級の試験の難易度は、国家公務員の一般職とほぼ同等のレベルになっています。
試験内容は1次試験においては教養科目と専門科目が選択形式、そして2次試験では論作文や面接が課されることが一般的形式です。
上級試験ではおおよそ60~70%程度の正答率で合格すると言われていますが、大学入学前から公務員を目指していた地方の地元大学生からの人気がかなり厚いため、受ける場所によっては競争率が高くなる場合が多いでしょう。
警察官や消防士から一般的な事務職まで多岐に渡る公務員試験の中でも、地方上級レベルは最も受験者の多いゾーンです。
しっかりと試験対策をして本番に臨むことが求められます。
国家公務員と地方上級公務員との違い
例えば、テレビなどで「地方公務員の給料が下がり……」というニュースを聞いたことはないでしょうか。
「地方は下がったのに、地方以外で働いている国家公務員は違うのかな?」と感じたことがある人も多いでしょう。
では、国家公務員と地方上級公務員とは具体的にどんなことが違うのでしょうか。
国家公務員と地方上級公務員の違いとは、最も分かりやすいのが”仕事内容”です。
以下で詳しく説明していきます。
国家公務員の仕事内容
国家公務員とは、文字通り国の中枢に関する業務が主な仕事です。彼らは中央省庁と呼ばれる国の行政機関(内閣府や防衛省、警察庁など)や国会、外局(金融庁や気象庁、海上保安庁など)、裁判所などに勤めています。
具体的には司法府においては裁判所事務官、立法府(国会)の場合では事務局職員や法制局職員、また国税捜査官や労働基準監督官といった職種がメインとなっています。
日本だけに留まらず、国際社会に関する仕事も多々あるため、そのぶん責任の重さも違ってくるのが特徴です。
地方上級公務員の仕事内容
一方で地方上級公務員は、地域住民の生活に密着し、1人1人と向き合って仕事をすることがメインとなってきます。
ただし、都道府県庁に採用になるか市役所・区役所に採用になるかの違いによって仕事内容は少し違ったものになっていくので、どんな仕事内容になるか以下で詳しく見ていきましょう。
都道府県庁での仕事内容
都道府県庁の職員として採用された場合を見てみましょう。
市役所よりも動かす予算規模が大きいため、一般的にはあまり携わることのできない規模の公共事業などを担当することが多めです。
例えば以下のような事柄が挙げられます。
・学校や図書館、公民館等の設置・管理、教育や文化にまつわる事業の運営
・病院や療養所、児童福祉施設といった福祉施設の管理
・大気汚染、水質汚濁、騒音といった公害の防止
・区画整理や農地開発といったまちづくりの運営
扱う仕事のスケールが大きいので、日本の中枢を管理しているという感覚を持ちながら働くことができるのではないでしょうか。
区役所・市役所・政令指定都市での仕事内容
都道府県庁よりも市民・区民と近い距離で仕事をできるのが区役所・市役所、また政令指定都市での業務です。
そして、そのすべてが市民や区民の身近な生活を守ることにつながるため、仕事が成果に反映しているのを実感しやすいといえます。
加えて、転勤があったとしても市内か区内での異動になるため、転居を伴う転勤が少ないのも魅力の1つです。
区役所・市役所での仕事は、具体的には以下のようなものがあります。
・道路や公園といった施設の保護・管理
・ゴミの処理やリサイクル
・救急対応
・高齢者介護、ケースワーカー
都道府県庁での仕事は規模感が大きい一方、区役所や市役所での仕事では細かな作業が多くなってくるといえそうです。
地方上級公務員ならではの仕事内容とは?

では、そのなかでも地方上級公務員ならではの特徴・魅力とは何でしょうか?
一言で「地方上級公務員」といっても、さまざまな仕事の種類があるのです。
事務系の仕事
行政事務や一般事務といった言葉で表されるのが、地方上級公務員の事務系の仕事。
初級公務員が定型的な事務手続きを担うのに対して、将来の幹部候補生として採用されている上級公務員は部署間を超えた連携を図る仕事や政策立案、税務、都市開発といった大きめの事務仕事まで扱います。
具体的には、公立学校に配属される学校事務や警察署で働く警察事務などが事務系の公務員に該当しています。
専門職系の仕事
担当職種に一定以上の専門性が必要とされる専門職系(技術職系)の仕事には、心理・福祉職、技術職(土木・建築・電気・機械・化学・農業・林業など)といった種類があります。
心理・福祉職には、通常の試験勉強が必要であるほか、福祉系の学科の資格や履修(臨床心理士や心理判定員、保健師や社会福祉士など)を受験資格とされる場合があるので注意が必要です。
また、配属先も多種多様。例えば土木系であれば各自治体の土木課や道路課といった場所に配属され、建築なら建築課や都市整備局などに配属されます。
公安系の仕事
他には国や地域の治安を守る公安系の仕事があります。警察官や消防士といった馴染みの深い職種がこれに該当しています。
どちらの仕事であっても犯罪や災害を防ぐため、防犯活動や救助活動、治安維持のための教育活動などを主な仕事内容としています。
地方公務員である警察官は各都道府県警に所属し、各所に存在している警察署や交番、またあまり日常生活でお世話になる機会は少ないかもしれませんが、運転免許センターなどにも配属されることになっています。
ちなみに、消防士は公務員試験と各自治体が実施している試験に合格した後、消防学校で訓練を積み、各市町村の消防署などに配属される流れです。
地方上級公務員のやりがいとは

以上で見てきたように、地方上級公務員と呼ばれる人たちの中でも仕事内容が多岐に渡っているのが特徴であるといえます。
行政事務の場合は特別な受験資格が必要ありませんが、福祉の専門職系になると大学や専門学校で実務経験を積んでいることを前提とした職種もあるので、自分が受けたい職種があれば受験資格をよく見てみると良いかもしれません。
それでは、実際に地方上級公務員として採用された後、仕事のやりがいはどんなところに出てくるのでしょうか。
公務員は一見地味な仕事に見えるかもしれませんが、実は私達の生活のあらゆる場面で大活躍をしてくれているものなのです。
地域に密着し、活性化をはかれる
基本的な業務に加えて「地域活性化」を図るのも地方上級公務員の役割です。
現在は少子高齢化や、若者が都会に流出してしまい過疎化が進んでいる地域が多くなっています。
衰退してしまった商店街や商工業界など地域の活力をどんな風に蘇らせるのか、を考えて実行するのも、地方上級公務員の力にかかっているのです。
最近では地域の顔となっている”ゆるキャラ”も大きな人気を博していますが、他にも観光客を対象とした楽しいイベントを計画したり、地域の企業とコラボレーションして斬新な新商品を開発したりと、地元に密着した仕事をしています。
まさに、”地元愛”に溢れた素晴らしい仕事といえそうです。
また、上級公務員は、子供からお年寄りなどの一般市民だけに留まらず、各界を代表する人物など幅広い世代や階層の人たちと一緒に仕事ができるという利点があります。
地方公務員の働きが、地域や国を明るくするひとつの動きになると言っても過言ではありません。
幹部候補生であるため出世が早い
地方上級公務員は、初級や中級の人と比べると出世や昇級が早いとされています。
「事務系」と呼ばれる職種のなかで、初級の地方公務員は定型的な事務の仕事を任されることが多いです。しかし、地方上級公務員はそれぞれの部署間の連携を図ったり、新規で行う事業の企画や立案など裁量権の大きい仕事を任されることも多々あります。
出世が早いのも、採用の際に将来の”幹部候補生”として見込まれていることが理由です。
また、国と談判をすることもあるようで、折衝にも関わる機会が多くあります。
地方上級公務員に向いている人
地域の住民のために重要な仕事を担っている地方上級公務員ですが、どんな人が向いているのでしょうか?
一言で言うならば、「世のため人のために働ける人」が向いていると思われます。
地方上級公務員とは、市民や区民たちが何を思い、何を求めているのかを直接聞く機会が多くあります。生活していくうえでの不満や不便なことを聞いたり、より良く生活していくための要望を聞いたり、時には無理難題なことばかり言って来る人もいるでしょう。
そうした1人1人のために、優しさと忍耐力を持って働ける人が地方上級公務員となるのに相応しいかもしれません。
地方上級公務員の年収とは?

働く上では年収も気になる、という人も多いでしょう。
総務省が令和2年に発表した「令和2年地方公務員給与実態調査」によれば、全国の地方公共団体の公務員の平均給与月額は412,070円。
さらに夏・冬のボーナスを加えて計算すると、平均年収は600万円を超えたものになってきます。
ただし、一般の企業に勤めるよりはずっと多いと感じるかもしれませんが、このくらいの収入が貰えるのは平均で40代前半の人だそうです。
地方公務員は勤続年数を重ねることで給与が高くなっていく仕組みであるため、20代くらいの若手の職員の給与額は上記の額よりも低いものになっています。
地方上級公務員についてのまとめ
地方上級公務員とは、地域住民のために日々活躍する職業のひとつ。
不景気によって財政難となった地方自治体で働く職員も数多くいます。「安定している」というイメージだけで「楽そう」と思われている部分がありますが、仕事である以上は地方上級公務員にも苦労はあります。
また、国民の税金を使っての仕事や給与であるため、言われなき中傷をされることもあるかもしれません。時には「公務員って何なんだろう」と考えることもあるでしょう。
しかし、公務員が国のため・地域のために働いてくれるからこそ国民が安心して生活できているのです。
「自分も社会や誰かの役に立ちたい!」という熱い思いを持っている人は、ぜひとも地方上級公務員を目指して勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
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