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司法試験の行政法の勉強法は?難易度や試験範囲からおすすめの基本書まで

更新日:2024-02-23

司法試験の行政法の勉強法は?難易度や試験範囲からおすすめの基本書まで

行政法は短答式試験でも論文式試験でも必須科目として出題されます。

しかし、労働法や民法のように身近な経験でイメージすることが難しく、抽象的な概念が多いため、行政法を苦手だと感じる受験生は多いと言われています。

そこでこの記事では、司法試験の行政法について苦手な方でも分かりやすく、行政法の範囲、難易度、過去問や参考書を使用した勉強方法などを解説し、お勧めの基本書をご紹介します。

興味のある方は是非最後までご覧ください。

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司法試験の行政法の範囲と難易度

まず最初に司法試験の行政法の範囲と難易度を解説していきます。

司法試験の行政法は苦手意識を持つ受験生もいるようですが、他の科目と比較して難易度は高いのでしょうか?

司法試験の行政法の範囲

司法試験の行政法は憲法と密接な関わりがあるため、憲法を学んだあとに行政法を学ぶべきだと言われています。

その出題範囲は、行政手続法、行政事件訴訟法、行政不服審査違法、情報公開法、国家賠償法となっています。

憲法の範囲も少し絡んでくることを考慮し、他の科目と比較すると、出題範囲は非常に広いと言えるでしょう。

司法試験の行政法の難易度

司法試験の行政法は範囲が広いですが、難易度は他の科目と比較してそこまで高いわけではありません。

これは、行政法分野の試験が試験本番で思考するように作成されており、予め覚えてきた知識+その場で抽象的に物事を捉える力が必要になると言われているからです。

つまり、試験範囲が広いから暗記量が膨大になるというわけではなく、その場の情報を抽象的に捉える考え方を身に着けていく必要があります。

行政法が苦手と感じる受験生は、この抽象的に考えることが上手くできず、逆に思考力が高い人は暗記量が少なくなるため得意科目になっているようです。

過去問をしっかりと分析し、考え方と問題パターンを学んでいくことが重要になります。

短答式試験での行政法の勉強法

ここでは行政法の短答式試験での勉強法について解説していきます。

短答式試験では基本的にインプットしてきた知識を問われることになりますが、行政法において受験生たちは何を意識して勉強すれば良いのでしょうか?

また、短答式試験の行政法では抽象的な考え方が必要になるのでしょうか?

条文を細かい所まで暗記する

司法試験の行政法では抽象的な考え方が必要になりますが、短答式試験では主に知識を問われるため、基本的な条文をしっかり暗記することが求められます。

ここで注意しなければならないのが、行政法は他の科目と違い、選択肢全ての正誤を判断しないと正解を選べないような問題が出題されます。

つまり、択一式試験で非常に有効とされる消去法での解答が出来ないことがあるため、不安が残らないように条文の細かい所まで覚えるように意識しましょう。

また、過去問や参考書で短答式問題を勉強する際に、どこで自分が引っかかってしまったのか、六法全書に印をつけるようにしましょう。

六法全書は何度も見直すことになるので、それを見るたびに引っ掛け問題に対しても慣れることが出来るようになります。

判例は言い回しまで暗記する

短答式試験の行政法では、条文を問う問題の他に判例を使った問題が出題されます。

この判例の問題も選択肢の正誤を判断することになりますが、結論だけではなく根拠や言い回しまで覚えることが重要になります。

これは、結論は同じだがそこにたどり着くまでの過程が異なる選択肢が数多く出題されるからです。

ですので、判例の問題を勉強する際には、判例集を読み込むことになりますが、その際に根拠や言い回しにチェックを付けるようにしましょう。

論文式試験での行政法の勉強法

次に司法試験の行政法の論文式試験の勉強法を解説していきます。

基本的な知識に関しては、短答式試験の対策で得た内容で十分だと言われていますが、他には何を勉強すれば良いのでしょうか?

また、抽象的な考え方を身に着けるにはどのような勉強をするべきなのでしょうか?

抽象的な考え方を身に着ける

司法試験の論文式試験における行政法分野で大切になるのは、「抽象的な考え方」を身に着けるということです。

この抽象的な考え方というのは、条文や判例を細かく暗記した上で、それらをモデル化し本番にどんな問題が来てもそのモデルに当てはめて解けるようにするということです。

なぜ行政法ではこのような考え方が必要なのかというと、論文式試験の行政法では個別法と呼ばれるその場で定義された法律に基づいた問題が出題されるからです。

つまり、事前にインプットした知識を吐き出すだけでは太刀打ちできないため、それらの知識とその場の個別法を組み合わせて結論付ける考え方が必要になるのです。

早めに過去問に着手する

行政法の論文式試験で必要な知識は、短答式試験の対策である程度身についていると想定し、インプットよりもアウトプットを増やす方が得点UPが見込めます。

これは、アウトプットをする方が「抽象的な考え方」を身に着けやすいからで、最適な方法はやはり過去問演習を行うことです。

過去問を繰り返し解くことで、抽象的な考え方を身に着けるだけではなく、必要な知識の補填や結論を導く論述方法も理解できるようになります。

ですので、論文式試験の行政法を対策する場合は、なるべく早く過去問に着手できるようにスケジュールを組んでみて下さい。

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司法試験の行政法の勉強に使える参考書は?

司法試験の行政法は、短答式試験用と論文式試験用があり、必須科目でもあるため数多くの参考書が存在します。

ここでは合格者の多くが使用していた行政法の参考書を、勉強する順番でご紹介していきます。

基本書1:基本行政法

基本行政法第3版

参考価格 3,740円
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他の科目と異なり抽象的な考え方が求められる行政法ですが、具体的な例を用いずに最初から抽象的に考えるのは難易度が高くなってしまいます。

ですのでこの「基本行政法」は、そんな抽象的で掴みにくい行政法のイメージを、図表や事例を多用し分かりやすく解説しています。

それらの具体的な例を上手く利用し、自分の中で抽象的な考え方の型を作り上げることが出来ます。

さらにページ数もさほど多くないため、行政法を学ぶ人が最初に使う参考書に持って来いの内容となっています。

基本書2:行政法

行政法第6版

参考価格 3,630円
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「行政法」は司法試験を受験するほとんどの方が持っている基本書で、受験生たちにはサクハシと呼ばれています。

この基本書は行政法の出題範囲を幅広くカバーしており、非常に読みやすく、かつコンパクトに作られているので、本番直前の見直しにも使用されています。

基本書に関しては、「基本行政法」と「行政法」が多くの受講生に親しまれていると考えられますが、この2冊が合わなかった場合、こだわらずに自分に合う参考書を探しましょう。

判例集1:行政判例ノート

行政判例ノート

参考価格 2,970円
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この「行政判例ノート」は「行政法」と関連があり「行政法」で出てくる判例は全て調べることができます。

ですので、基本書から購入する方はこの2冊をセットで購入し、「行政判例ノート」を判例集として活用することをお勧めします。

また、この「行政判例ノート」は単体で活用しても優秀で、短答式用の判例と論文式用の判例が分けて記述されています。

さらに、他の判例との関連性やその判例のポイント、論文式用の判例ではあてはめまでが記載されているので、この判例集を読んでいるだけでもインプットが容易に行えます。

判例集2:行政判例百選

行政判例百選

参考価格 2,750円
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司法試験の判例集と言えば百選シリーズでしょう。

「行政判例百選」も他の百選シリーズと同様に、司法試験受験生の多くが所持しており、非常に信用性が高い判例集となっています。

また、「行政判例百選」はⅠとⅡが出版されており、百選と言いながら合計255件の判例が記述されています。

心配な方は両方購入し255件の判例全てに目を通しておきましょう。

演習書1:基礎演習 行政法

基礎演習行政法

参考価格 2,530円
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「基礎演習 行政法」は、基本書と判例集をある程度勉強した後に使うと効果的な参考書です。

内容としては、持っている知識を解答に上手く組み込む方法が詳しく書かれており、過去問や後述でご紹介する「事例研究行政法」の前にワンステップ挟むイメージです。

予備校や法科大学院で既に行政法の問題の解き方を学んでいる方は、「基礎演習 行政法」は飛ばして過去問や「事例研究行政法」に進む方が良いでしょう。

演習書2:事例研究行政法

事例研究行政法

参考価格 3,850円
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「事例研究行政法」は国定教科書と呼ばれることもある演習書で、持ってない受験生はいないと言われるほどの人気書です。

本書の著者である曽我俊文・野呂充・北村和生の三人は、法科大学院での講義経験が豊富で、学生が間違えやすい問題やポイントを熟知しています。

そのため、重要なテーマや躓きやすいポイントには非常に詳しい解説が記載されており、予備校などで勧められるのも納得できます。

他の演習書と比較してもクオリティが頭一つ抜けているため、受験生のほとんどがこの「事例研究行政法」と過去問を中心に演習を行っているようです。

司法試験の倒産法はおすすめ?難しい?過去問から見る対策方法まとめ

この記事では、司法試験の行政法について苦手な方でも分かりやすく、行政法の範囲、難易度、過去問や参考書を使用した勉強方法などを解説し、お勧めの基本書をご紹介してきました。

司法試験の行政法は、範囲が広いと言われていますが、暗記量がそこまで多くないことから、抽象的な考え方さえ身に付けば難易度はそこまで高くないと言われています。

短答式試験の行政法では、条文と判例を中心とした知識を問われる問題が多いため、思考力はそこまで必要ではなく、基本書などを用いて基礎固めを行う必要があります。

論文式試験の行政法では、短答式で得た知識をその場の個別法などと結びつける力が必要になるので、過去問や演習書で結論の論述方法を身に着けておきましょう。

必要な基本書や演習書については、受験生たちの使用頻度が高いものを記載してありますので、購入に迷った時は参考にしてみて下さい。