司法試験合格には法科大学院に通う方法だけではなく、予備試験への合格するルートがあります。
予備試験ルートによって司法試験合格を目指す人の中には、「どれくらいの勉強時間をかければ合格できるの?」「社会人でも働きながら勉強しても間に合うの?」と気になる方もいるはずです。
予備試験合格したからと言って必ず司法試験にも合格するとは限りませんが、試験を突破するには綿密なスケジュールと学習時間の確保が必要となります。
そこで今回は、司法試験・予備試験合格までの目安の勉強時間や合格率、勉強方法について詳しくご紹介します。
これから司法試験・予備試験合格にチャレンジする方はぜひ参考にしてみてください。
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司法試験合格に必要な勉強時間は約5,000~8,000時間
司法試験を受験するためには、予備試験に合格するか法科大学院を修了しなくてはなりません。
司法試験に合格するために必要な勉強時間はどちらのコースを選ぶかによっても若干変わってきます。
しかし、一般的には司法試験の受験者の平均勉強時間は合計で5,000~8,000時間だと言われています。
予備試験合格に必要な勉強時間は約1,000〜5,000時間
司法試験を受験するためのルートの1つ目は、予備試験に合格することです。
予備試験に合格するために必要な勉強時間は、1,000時間〜5,000時間だと言われています。
中には10,000時間以上の勉強を経て合格する方もいるため、一概に勉強時間を述べることはできませんが、確実に言えることは予備試験合格には膨大な勉強時間が必要だということです。
予備試験合格を目指す場合、長期的な学習を覚悟しなくてはならないでしょう。
司法試験合格に必要な勉強時間をケース別に解説
予備試験ルートで司法試験合格を目指すなら2,000時間ほど
予備試験合格を経て司法試験合格を目指す場合は、多くても2,000時間の勉強時間で足りると言われています。
これは司法試験と予備試験は試験範囲や形態が似ており、予備試験の勉強が司法試験の対策につながるからです。
司法試験受験者の平均勉強時間は5,000〜8,000時間と述べましたが、仮に予備試験合格に3,000時間を費やした場合、司法試験対策に2,000時間、合計5,000時間で合格できたことになります。
しかし予備試験同様、2,000時間という数値はあくまで目安であるため、個人差は大きくあるでしょう。
法科大学院生が司法試験合格を目指すなら3,000時間〜6,000時間ほど
法科大学院生は修了することで司法試験の受験資格を得られます。
法学の既習生なら2年、未習生は3年の学習が必要なためどんなに少なくとも2年の勉強時間がかかります。
もちろん四六時中司法試験の勉強をしているわけではありませんが、大学院の授業に加えて試験対策も行う必要があるため、1日の多くを勉強時間に費やすこととなるでしょう。
予備試験ルートの場合は2,000時間が目安でしたが、法科大学院ルートの場合は3,000時間〜6,000時間ほどの勉強時間は見込んだ方がいいでしょう。
これまで法科大学院ルートで司法試験を受験する場合、修了しないと受験資格を得られませんでした。
しかし2023年からは、所定の単位を取得し、1年以内に修了見込みであれば受験資格を得られるようになります。
つまり既習生なら2年次、未習生なら3年次から司法試験の受験資格が得られます。
これにより法科大学院ルートのデメリットの1つである、時間的コストの面がいくばくか改善されることでしょう。
司法試験合格者の平均受験回数
続いて、司法試験の平均受験回数をみていきましょう。
法務省が発表しているデータによると、令和5年では1回目で司法試験に受かる人が1,584人という結果が出ていました。
受験回数 | 受験人数 | 全体割合 |
---|---|---|
1回目 | 1,584人 | 88.9% |
2回目 | 123人 | 6.9% |
3回目 | 35人 | 1.96% |
4回目 | 24人 | 1.34% |
5回目 | 15人 | 0.84% |
合格者数合計 | 1,781人 | 100% |
上記のデータから見ても、司法試験においては1年目が一番合格しやすいともいわれています。
なぜ1年目が一番合格しやすいかというと、司法試験が受験期間の長さ(=インプットの量)と合格率が比例する試験ではなく、論文試験において合格基準に到達する解答を書けるかどうかが合否を分ける試験であるからです。
1年目で不合格になってしまった場合、受験生の多くは自身の原因を「知識不足」としてインプットに時間を費やしてしまいがちです。
しかし、司法試験で重要なのは合格答案が書けるようになるためのアウトプットです。
つまり、正しい努力の方向で勉強を続ければ、司法試験に一発合格というのも夢のような話ではなく、十分可能性があります。
司法試験・予備試験合格者の1日の勉強時間
法科大学院や大学の法学部に在籍している方は、普段から授業で法学を学んでいます。そこにプラスして大体の方は毎日4~5時間勉強し、授業がない日は10時間くらいは勉強しているでしょう。
法科大学院ルートは3,000〜6,000時間の学習が必要なため、平日5時間、休日10時間なら1年で2.340時間、2年間で4,680時間が確保できます。
既習生なら2年間の在学で4,680時間、未習生なら3年で7,020時間が確保できるため合格に必要な勉強時間に足ります。
法科大学院は夜間部もあり、社会人の場合は夜間部に通うこととなり、日中は仕事があるためさらに厳しいスケジュールで学習を続ける必要があります。
司法試験・予備試験合格者の1日のスケジュール
司法試験・予備試験への合格には、毎日の積み重ねが何よりも大切です。
そこでここでは、学生の場合と社会人の場合との1日のスケジュールについてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
学生の1日のスケジュール
学生が司法試験の合格を1年で目指す場合、ほとんどの時間を勉強に費やなければならず、生活リズムを勉強に合わせる必要があります。
ただし、単に勉強時間を確保するだけでは不十分です。
講義を聴いたりテキストを読むだけでは知識の定着が難しいため、アウトプットの時間も重要です。
短答問題の解答や論文の作成など、アウトプットを通じてバランスよく学習を進めていきましょう。
はじめはインプットに重点を置きますが、徐々にアウトプットに移行することで知識を定着させ、法律の考え方を身に付けることができます。
社会人の1日のスケジュール
社会人受験生は、限られた時間の中で勉強を進めるために不安を感じることもありますが、毎年合格者が誕生しているのも事実です。
長期的な視野でスケジュールを立てることが重要で、勉強時間と合格の直接的な関係性はないことを理解しなければいけません。
平日には3〜4時間、休日には10時間ほどの勉強時間を確保することができれば、数年の間に十分な勉強時間を確保できます。
勉強にはムラがあると合格が難しくなるため注意が必要です。
とくに社会人受験生は、強い覚悟を持って勉強時間を確保するためのルールを作ることが重要です。
例えば、「疲れていても完全に休む日は作らない」など自身の中でつねに学習する習慣を身に付けるようにしましょう。
なお隙間時間の活用も重要で、通勤時間などを活用して短い時間でも勉強に取り組むことが合格につながります。
司法試験・予備試験と他の資格試験合格に必要な勉強時間を比較
司法試験・予備試験を経てなることのできる弁護士は、8士業の一つに含まれます。
8士業はいずれも簡単になれる資格ではなく、試験に合格することでその資格を得られます。
ここで弁護士になるための司法試験・予備試験をはじめとする8士業それぞれの、合格に必要な勉強時間を見てみましょう。
司法試験・予備試験 | 約5,000〜8,000時間 |
---|---|
弁理士試験 | 約3,000時間 |
司法書士試験 | 約3,000時間 |
税理士 | 約2,000〜2,500時間 |
土地家屋調査士 | 約1,000時間 |
行政書士 | 約800〜1,000時間 |
社会保険労務士 | 約800時間 |
海事代理士 | 約500時間 |
他の士業と比べても、司法試験・予備試験合格にかかる勉強時間は長いことがわかります。
言い換えれば司法試験・予備試験は最も難しい試験であるということです。
司法試験・予備試験合格を目指すなら日々計画的に勉強を続けていくことが大切です。
司法試験・予備試験に最短で合格する方法
①予備試験ルートを選ぶ
予備試験には受験資格がないため、予備試験経由なら最短3年で弁護士になることができます。
予備試験学習(1年) + 司法試験学習(1年) + 司法修習(1年) =3年
高校3年生の時に予備試験に合格し、18歳で司法試験合格を果たした方もいるためこの場合は最短19歳で弁護士資格を得られることになります。
予備試験ルートのいいところは、年齢は実力に関係なく司法試験合格のチャンスがあるところでしょう。
予備試験ルートの場合、先ほども述べたように合計で5,000〜8,000時間の勉強時間が必要です。
平日に4時間、休日に8時間の勉強をした場合1年間で1,872時間の勉強時間が確保できます。
大学生の場合は長期休暇でさらに勉強できますが、社会人の場合はそこまで長期休みはないため、おおよそこれくらいの時間とみていいでしょう。
この場合予備試験対策2年間で3,744時間、その後1年の司法試験対策で合計5,616時間の学習時間となります。
予備試験ルートの場合、勉強時間目安の最低時間5,000時間を達成するには3年間の学習を要することになります。
司法試験の難易度が高い理由とは?司法試験を合格する必勝法はある?
②毎日必ず勉強する習慣をつける
司法予備試験を合格するためには毎日少ない時間でも勉強することが大切になってきます。
司法予備試験は科目数が多く、暗記量が膨大となっており1日に詰め込んで学習すると学習効率が悪くなってしまいます。
そのため、毎日少ない時間でも学習し続けることが重要となってくるので、仕事の合間や寝る前などの時間をルーティーン化して学習時間を確保するようにしましょう。
また、まとまった時間が取れる日はしっかり勉強時間を取って対策を行って下さい。
③インプットとアウトプットを効率的に繰り返す
司法予備試験はインプットとアウトプットを効率的に繰り返すことが学習のコツとなっています。
インプットで膨大な知識を暗記するだけでは記憶力の定着の効率が悪く、分かった気になってしまいます。
インプットしたものはアウトプットを行うことで強い記憶の定着を行うことができます。
司法試験の行政法の勉強法は?難易度や試験範囲からおすすめの基本書まで
④合格年度の設定をする
司法予備試験は1年に1回開催される試験となっていますが、社会人の方が1年で合格するのは現実的に厳しいものとなっているので、自分が何年後の試験に合格したいのか設定する必要があります。
自分の学習効率や学習進捗度を考えて、合格年度を決めるようにしましょう。
早い段階で基礎を抑えて、しっかり定着させることを意識して学習してようにすると良いですね。
⑤限られた時間をうまく使う
社会人は昼間は仕事をしており、学生にように司法予備試験の学習に時間を当てることができません。
そのため、社会人は通勤の時間や寝る前のちょっとした隙間時間に学習を項目や科目ごとに分けて計画的に行っていくことが良いです。
社会人は時間の使い方が特に重要となってくるので、限られた時間をうまく利用するようにしましょう。
⑥通信講座を利用する
既に軽く述べましたが、社会人で予備試験合格を目指すなら通信講座の利用は必須と言えます。
試験範囲の膨大さやスケジューリングの難しさ、論文式試験の対策が取れないことなどから、独学で予備試験合格を目指すのは至極困難な道のりです。
通信講座の多くは学習計画やカウンセリングなどのサポートが整っており、論文式試験対策も十分に行えます。
限られた時間を有効に使い、予備試験合格に近づきたいのであれば通信講座を利用するべきでしょう。
司法試験・予備試験対策講座の勉強時間を通信講座ごとに比較
当記事で最もおすすめする通信講座はアガルートですが、代表的な予備試験対策の予備校・通信講座は他にもいくつか挙げられます。
アガルートアカデミーとそのほかの講座について、カリキュラムの勉強時間を比較してみましょう。
今回はアガルートアカデミーに加え、同じく通信講座の資格スクエアとスタディング、予備校の伊藤塾とLECを比較します。
いずれの講座も代表的なカリキュラムであり、インプットアウトプット、学習サポートなども揃ったカリキュラムになります。
講座名 | コース名 | 講義時間 |
---|---|---|
アガルート | 予備試験最短合格カリキュラム | インプット:約300時間 アウトプット:約550時間 |
資格スクエア | 合格フルパッケージ | インプット:約370時間 アウトプット:約150時間 |
スタディング | 予備試験合格コース(総合) | インプット:約198時間 アウトプット:約171時間 |
伊藤塾 | 司法試験 入門講座 2年合格コース 【伊藤塾長クラス】 |
インプット:約590時間 アウトプット:約225時間 |
LEC | 1.5年合格コース | インプット:約321時間 アウトプット:約309時間 |
アガルート・資格スクエア・スタディングは1年間のカリキュラムですが、アガルートはインプット・アウトプットともにボリュームがあることがわかります。
また、資格スクエアとスタディングに比べてアガルートはアウトプットを重視していることがわかります。
伊藤塾は2年間かけて丁寧に知識をつけていくためインプット多めのバランス、LECはどちらもしっかり対策が取れるバランスになっています。
予備試験対策で大切なのはアウトプットですので、その点を意識しつつ参考にしてください。
司法試験合格を最短で叶えるならアガルートがおすすめ
アガルートアカデミーで
最短1年で合格を目指す
出来るだけ早く司法試験に合格したい!働きながら弁護士を目指したい!
その為には短期間で確実に知識や応用力を身につけて、司法試験特有の解答方法に自信をつける事が必要です。
「司法試験に最短で合格したい!」と言う方におすすめなのが、通信講座のアガルートアカデミー。
通常では数千時間もの勉強時間が必要な司法試験ですが、ここまで時間が掛かる理由として全ての知識を頭に詰め込もうとするからだそうです。
予備校や、他の通信制講座を受講すると分厚い教材と過密なスケジュールが用意されていますが、アガルートアカデミーの講座は最短合格を目指せる、合格に特化したカリキュラムが組まれています。
最低限の量で最高の効果を発揮できる教材
引用:
アガルート 公式HP
アガルートで使用されているオリジナルテキストは、講師が自ら作成・監修を行っているフルカラーの教材を使用しています。
テキスト内の各所に散りばめられたアイコンや図表、テキスト間の結び付けや過去問などプラスアルファの情報も充実しており、コンパクトなのにテキスト一冊で戦えるような仕上がりになっているのです。
法学を学ぶ上で重要な事項索引や事件番号付きの判例索引といった付随情報も手厚くなっているため、他の通信講座にはないレベルのテキストはぜひその目でお確かめください!
大人気講師『工藤 北斗』先生による講義
アガルートアカデミーの司法試験・予備試験講座の教鞭を握っている工藤北斗先生は、新司法試験に上位の成績で合格しその後司法試験の講師として高い人気を誇っています。
元々はLECの専任講師として働いており多くの司法試験・予備試験合格者を輩出していましたが、現在はアガルートアカデミーの講師として教壇に立っている大ベテランです。
2013年には工藤北斗先生の指導の元、最年少の司法試験合格者を輩出し、それ以外にも司法試験に関連する著書を出版する等多くの実績を残しています。
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---|---|---|
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⇒【毎月更新!】アガルートの割引クーポンやセール情報まとめ
アガルートを受講すると勉強時間も短縮できる
引用:
アガルート 公式HP
こちらはアガルート公式ページに掲載されている予備試験対策のフローチャートですが、アガルートの通信講座の特徴はなんといっても法学未学習者でも最短で予備試験合格レベルの力を身に着けることができるという点です。
特にメインのインプット講座である「総合科目300」は、わずか300時間で予備試験・司法試験対策を入念に行うことができる満足度の高い講義となっています。
カリキュラム全体としては論文式試験対策を軸に学習し、繰り返しの学習を何度も行なっていくことで法律知識や書き方の定着を図ります。
学習の効率化が図られているアガルートのカリキュラムでなら、少ない学習時間でもしっかりと力を身につけることができます。
司法試験・予備試験合格に必要な勉強時間は昔より短くなっている
今でも司法試験に合格する為には10,000時間必要だと信じられている一方で、現在の司法試験合格者の平均勉強時間は5000~8000時間だと言われています。
また司法試験・予備試験合格には時間がかかるため、なるべく早めに始めた方がいいでしょう。
昔と違い、現代はパソコンやスマホやタブレットといったツールが沢山あるので、勉強時間の短縮と共に質が高くなっている為に短時間で身につく勉強量に差があるのです。
便利なツールを利用した確実に身につけられる勉強が出来るのがアガルートアカデミーの司法試験・予備試験ですから、選択肢に入れてみる事をおすすめします。
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