社労士は主に社会保険や労務に関する知識を持った、人事や労務の管理をおこなう仕事です。
社労士になるには試験に合格しなければなりませんが、スクールや通信講座以外にも独学で学習を行う人もいます。
そこで今回は独学から社労士合格はできるのかについて解説します。
おすすめの勉強方法・テキストなどについても紹介しているため、これから社労士を目指す方や勉強方法について知りたい方はぜひ参考にしてください。
- この記事で分かること
- 社労士の独学合格が難しい理由
- 社労士を独学で勉強するメリット
- 社労士に独学で合格する方法
社会保険労務士試験におすすめの通信講座
社労士(社会保険労務士)の独学合格が難しい理由
結論からお伝えしますと、社労士試験に独学で合格を目指すのは必ずしも無理な話ではありませんが、様々な理由から難しいと言えます。
こちらの項目では「独学での社労士試験合格が難しい理由」について以下の2つの視点からご紹介します。
- 合格率
- 試験範囲
客観的な情報を元に解説していきますので、それぞれチェックしてみましょう。
理由①合格率は例年6%前後
1つ目の独学での社労士試験合格が難しい理由として「社労士の合格率が例年6%前後と低い」ことが挙げられます。
社労士試験は科目ごとに合格基準が細かく、かつ合格基準点に満たなければその時点で不合格となるため、網羅的に学習しなければならない試験です。
そのため、「社会保険労務士試験オフィシャルサイト」が公表しているデータによると、例年社労士試験の合格率は6%〜7%と低いことが分かります。
受験生の中にはもちろん予備校や通信講座に通っている方もいるにも関わらず上記のように合格率が低いため、学習条件が厳しくなる独学での合格は尚更難しいと言えます。
理由②試験範囲が膨大で毎年法改正が行われる
2つ目の独学での社労士試験合格が難しい理由として「試験範囲が膨大であり、かつ毎年法改正が行われる」ことが挙げられます。
まず試験範囲について、「社会保険労務士試験オフィシャルサイト」における試験の概要にて以下の8科目が挙げられています。
- 労働基準法及び労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 健康保険法
- 厚生年金保険法
- 国民年金法
上記のうち暗記する科目も多く、後述するテキストの総ページ数から見ても試験範囲の広さが分かります。
次に法改正について、直近3年間で行われた内容を見てみましょう。
年度 | 法改正 |
---|---|
2023年 | 労働基準法
労働安全衛生法 労災保険法 雇用保険法 徴収法 など |
2022年 | 労働基準法
労働安全衛生法 労働保険徴収法 育児・介護休業法 次世代育成支援対策推進法 など |
2021年 | 労働基準法
雇用保険法 最低賃金法 男女雇用機会均等法 確定拠出年金法 など |
上記のように、社労士の試験範囲に該当する法令において、多数の法改正が毎年行われています。
このように、膨大な試験範囲と法改正の多さから、独学の場合の勉強時間はおよそ1,000時間必要とされ、勉強時間の確保が課題となる独学での合格は難しいと言えます。
社労士(社会保険労務士)に合格するため勉強順序
社労士(社会保険労務士)に合格するためには、以下の順序で学習を進めて行くとよいでしょう。
社労士に合格するための勉強順序
- 労働基準法から学ぶ
- 基礎を把握してから応用の学習を進める
- 社会保険に関する学習は最後に行う
社労士試験の出題科目は多く、試験範囲も膨大です。
試験に合格するためには、どのような項目を順序よく学習するかで合否が決定します。
ここでは、社労士試験に合格するための効率のよい勉強順序について解説します。
1.労働基準法から学ぶ
労働基準法は、すべての科目の基本となる項目です。
この法律を理解できなければ、先には進めません。
ただ丸暗記するのではなく、法律の仕組みを理解する必要があります。
2.基礎を把握してから応用の学習を進める
労働基準法のインプットがある程度完了すれば、労災保険や雇用保険ついての学習を進めていきましょう。
労災についての法律では労働安全衛生法の理解が重要です。
この法律が理解できれば、雇用保険の入りも楽になります。
3.社会保険に関する学習は最後に行う
最後に、社会保険に関する学習を行います。
法律を学ぶ際は、法律が出来た順番に学ぶのが効果的です。
法律は、古い法律を元に新しい法律が制定されます。
そのため、元の法律が理解できていない場合、なぜ新しい法律が制定されたのか理解できないのです。
社会保険に関する法律は、出題範囲も広く、暗記すべき内容が多く含まれます。
一度すべての項目を学習し、仕組みを理解した上で進める方が効率がよいでしょう。
社労士(社会保険労務士)を独学で勉強するメリット
独学で社労士を目指すメリットには以下のものが挙げられます。
独学で勉強する3つのメリット
- 費用を抑えられる
- 自分のペースで学習が進められる
- 好きな教材/テキストを選べる
社労士を資格取得のために独学で勉強し合格することは容易ではありませんが、通信講座やスクールにはないメリットもあります。
ここでは、独学で勉強するメリットについて詳しく解説していきます。
費用を抑えられる
独学で社労士を目指すことで、受験指導校での費用と比較して資格取得までにかかる費用を大幅に抑えられるメリットがあります。
受験指導校では一般的に10~20万円かかるのに対し、独学の場合は教材費用だけで2~3万円ほどで済むといわれています。
学生や社会人になりたてなどで少しでも費用を抑えながら目標の資格取得を目指したい方にはおすすめです。
自分のペースで学習を進められる
独学であれば制約がないことから、自分のペースで勉強を進めることができるメリットがあります。
通常受験指導校では学校が組み立てたカリキュラムに合わせて勉強しなければなりませんが、独学なら自分の予定やペースに合わせて自由に勉強することができます。
特に社会人の場合、仕事と勉強を両立しなければならないこともありますが、独学なら時間や場所を選ばずに勉強できるので継続しやすいでしょう。
したがって自分のライフスタイルに合わせて効率的に勉強を進めることができるのです。
好きな教材・テキストを選べる
社労士(社会保険労務士)を独学で勉強する際の注意点
これまでに解説してきた「独学で社労士を目指すのが難しい理由」を踏まえて、こちらの項目では「社労士試験を独学で目指すのがおすすめできない理由」について以下の4つをご紹介します。
- 効率的な学習難しい
- 相談相手がおらず自分ですべて解決しなければならない
- 最終的に通信講座よりも費用がかかる場合がある
- モチベーションが保てず挫折しやすい
独学で社労士試験合格を目指したい方は、始めてから後悔しないように必ずチェックするようにしましょう。
注意点①効率的な学習が難しい
1つ目の理由として「効率的な学習が難しい」ことが挙げられます。
前述したように社労士試験は国家資格の中でも試験科目が広く、また一定の基準点を取らなければならないため、効率的な学習が求められます。
とは言え、独学の場合には教材の選定からスケジュール管理、モチベーション維持まで、全てご自身で行う必要があるため効率的に学習を行うのは至難の業です。
スクールのように整った学習環境を用意するのが難しいことから、独学で目指すのはおすすめできません。
注意点②相談相手がいない
2つ目の理由として「相談相手がおらず自分ですべて解決しなければならない」ことが挙げられます。
前述したように試験科目が多く網羅的に学ぶ必要があるのに加え、毎年法改正が行われるため最新情報を常にキャッチアップする必要があります。
そのため、試験内容に関して疑問点や悩みが出てくることがありますが、独学の場合は相談する相手や情報を共有してくれるサポーターがいないため、ご自身で解決しなければなりません。
孤独での学習に挫折する方も多いことから、独学で目指すのはおすすめできません。
注意点③講座に登録するより費用がかかるケースも
3つ目の理由として「最終的に通信講座よりも費用がかかる場合がある」ことが挙げられます。
独学では1冊あたり2,000〜5,000円の書籍代を初期投資するだけで良く、通信講座にかかる6万円〜20万円の高額な費用と比較し、格段に費用を抑えることが出来ます。
ただし、独学であっても一発合格できなかった場合や年度を跨いで学習する場合には、テキストや問題集が法改正によって毎年変わるためその都度買い替えなければなりません。
また、試験範囲を網羅するためのテキストや、自分に合ったテキストを探すのに時間やお金がかかるというデメリットもあります。
コスパが良いという独学の最大のメリットがなくなってしまう可能性もあることから、独学で目指すのはおすすめできません。
注意点④モチベーションが保てず挫折しやすい
4つ目の理由として「モチベーションが保てず挫折しやすい」ことが挙げられます。
独学を継続させるには、様々な誘惑に耐え学習に挫折しないようにモチベーションを保ち続ける必要があります。
前述したように相談相手がいない場合や、模試で良い結果が出ないこと、遊びよりも勉強を優先させる必要があるなど、モチベーションを保つのが難しい場面が多々あります。
途中でやる気を失ってしまい挫折する方も多いことから、独学で目指すのはおすすめできません。
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社労士(社会保険労務士)を独学で合格するには覚悟と継続が必要
今回、社労士試験の独学が難しい理由や、独学が向いている人の特徴、独学におすすめのテキストについて解説してきました。
社労士試験は、試験内容が膨大かつ法改正による内容変更も多いことから、難易度が高い国家資格です。
独学で合格を目指すのは絶対的に不可能とは言い切れませんが、学習計画やモチベーションの維持をしっかり出来る方でないと難しいと言えます。
とは言え、独学でも十分合格を目指せる方もいますので、今回ご紹介した「独学が向いている人」に該当する方は、記事内でおすすめしたテキストで取り組んでみて下さい。