
公認会計士とは、企業が作成した決算書類などに間違いがないかを細かくチェックして証明することが仕事です。公認会計士として就職できる年齢や、受けなければならない国家資格、必要な学歴、有利な条件などについてご紹介します!
企業が決算書類を作成したり会計処理を行う場合、書類に間違いがないかを細かくチェックして証明するのが”公認会計士”の仕事です。
公認会計士になれる年齢や、必要な学歴、有利な条件などはあるのでしょうか?
また、公認会計士になるには、就職する前に国家資格である試験を受けなければなりません。その難易度なども調査していきます!
目次
公認会計士とは?

公認会計士は、会計のプロフェッショナルとして活躍している職業です。
企業が決算書類を作成したり、会計処理を行う時に、その書類に間違いや不備がないかを徹底的に監査して、「間違いがない」と証明することが義務になっています。
公認会計士は、医師や弁護士と並んで『三大士業』とも呼ばれており、就職を希望する人もたくさん増えてきています。
一体なぜ、公認会計士は必要な職業なのでしょうか?
”粉飾決算”(ウソ)を防げる
どのような会社でも、「会計」は必ず存在します。
その中でも、資本金が5億円以上ある大企業や、証券取引所に株式を上場している企業である場合は、監査を受けなければならないのです。
この監査を任されるのが公認会計士というわけですが、企業からすれば、公認会計士は”第三者の立場”になります。
会社の内部の人間でもできるならなぜ必要なのかと思うかもしれませんが、外部の人間である公認会計士に監査を託すことで、「粉飾決算」つまり、「企業がウソの数字を記入すること」を防げるというわけです。
その公認会計士を目指す場合、まず国家資格である「公認会計士試験」に合格しなければなりません。
試験の詳細は、次のとおりです。
公認会計士の試験とは?
公認会計士になるための試験は国家資格であり、とても難易度が高いことで知られています。
公認会計士として就職を希望する場合は必ず所得しなければならない試験ですが、受験資格などはあるのでしょうか?
受験資格はなし!
公認会計士の試験は、受験資格として年齢制限もなく、必要な学歴、資格などは問われません。誰でも受験することができる試験です。
過去の受験者では、16歳の合格者を出したこともあります。
受験者の年齢も20代から30代が大半を占めていますが、18歳から60歳近い方まで様々な年齢層が存在します。
年齢の低い合格者がいるとなると、試験そのものが簡単なのではないかと思うかもしれません。
しかし、繰り返しますが公認会計士は国家資格であり、難易度も司法試験に次いで難しいとされています。
合格のための試験勉強は怠れませんね。
公認会計士が活躍している年齢は?

公認会計士として就職し、活躍している人の年代は様々です。
就職のために大学生や大学院生が資格の取得を目指したり、まだ若い年齢の人も公認会計士に転職することがあります。
では、就職するにあたって適齢期とされる年齢はあるのでしょうか?
年齢が若い方が有利?
このように受験者の多くが若い世代である公認会計士ですが、資格を取得するためには長い道のりであることも理由だとされています。
公認会計士の試験は筆記試験ですが、これに合格すればすぐさま資格をもらえるわけではないのです。
合格後はどうするかというと、会計を専門とする企業や監査法人において2年間以上の「業務補助経験」というものを積む必要があります。
その実績を積んだら、今度は年に一度だけ開催される「修了考査」という筆記試験を受験し、合格しなければなりません。
「修了考査」の試験をパスできた人だけが、公認会計士として登録されるのです。
ここに辿り着くまで、実に3年から5年の月日はかかることが予想されます。こういった経緯があることから、受験者は若い世代が多いのです。
過去の経験が活かせる場合もある
また、公認会計士を採用するにあたっても、企業側や監査法人としては比較的年齢が若い人材を求めている場合が多いです。
ですが、必ずしも年齢が高いから就職できないわけではありません。
公認会計士として就職する前に、会計や経営戦略の業務を行っていたという人も、その経験を活かして働ける可能性があります。
そういった点では、経験者は知識がある分だけ有利と言えるかもしれませんね。
年齢が低い方が有利なように見えるかもしれませんが、最終的にはいかに仕事ができるかで力を証明できます。
登録料もある
公認会計士の資格を取得し、登録するためには登録料が発生します。
登録料は、登録免許税で6万円となります。
それから、登録免許税を支払った証として、登録免許税領収書も提出します。
申請には複数の書類も必要になり、「試験の合格証書」「申請書」「履歴書」「補修所の修了証書の写し」「戸籍謄本」を忘れずに提出しましょう。
合格すると気持ちが舞い上がってしまうかもしれませんが、最後の最後まで気を抜かずに漏れなく登録しましょう。
公認会計士の就職先は?
無事に国家試験に合格できたら、次は公認会計士として就職できるところを探します。
公認会計士は、どのようなところに就職しているのでしょうか?
主な就職先は『監査法人』
公認会計士の主な就職先は、『監査法人』と呼ばれているところです。
『監査法人』とは、様々な団体や企業において、第三者の立場で監査を担当します。
監査法人は、ほとんどの顧客が大きな企業となっているため、多くの公認会計士は都市部に就職している傾向があります。
とくに監査法人は、4つの法人が”4大監査法人”と言われています。
それぞれ『新日本有限責任監査法人』『あらた監査法人』『有限責任あずさ監査法人』『有限責任監査法人トーマツ』という名前ですが、公認会計士として就職する際には自分にあったところをしっかり選びましょう。
公認会計士についてのまとめ
公認会計士の試験は、司法試験に継いで難関だとされており、合格するためにはかなりの努力が必要になります。
過去には若い年齢での合格者も出していますが、その後、2年以上の「業務補助経験」を積み、それから年に一度の「修了考査」の試験に合格し、やっと公認会計士として登録される大変な職業です。
受験資格はとくにありませんが、公認会計士として無事に登録されるまでに3年から5年という長い時間がかかるため、若いうちから取得に励む世代が多いことは事実です。
日商簿記の検定試験を持っていなくても、学歴として大学を卒業していなくても受験できる試験です。
経理で働いた経験のある方や、会計の知識がある方も活かせる職業なので、興味のある方は一度受験してみることをおすすめします!