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競馬騎手になるには?必要な身長などの条件から仕事内容・年収まで解説

更新日:2024-02-19

競馬騎手になるには?必要な身長などの条件から仕事内容・年収まで解説

“競馬は騎手で買え”という言葉を競馬ファンなら一度は聞いたことがあるはずです。

レースに勝利して脚光を浴び、莫大な賞金を手にする姿は、多くの人の憧れです。

一見華やかな世界に思えますが、実際の騎手の世界はどのようなものなのでしょうか?

今回は、騎手になるために必要な身長や体重の条件、仕事内容や年収といった騎手という職業にフォーカスを当ててご紹介します。

騎手になるための条件と難易度

騎手ジョッキー

まず、騎手になるためにはどんな条件をクリアする必要があるのかについてご紹介していきます。
厳しい条件が多々あるので、騎手を目指していらっしゃる方は心してお読みください。

競馬学校の入学条件と倍率

騎手免許を取得するためには、競馬学校に入学することが一般的ですので、
ここではまず競馬学校の受験条件について述べていきます。

競馬学校には、中央競馬の「JRA競馬学校」と、地方競馬の「地方競馬教養センター(NAR)」の2つがあります。
「騎手は身長制限が厳しい」というイメージがありますが、競馬学校の受験に必要な身体条件は以下の通りです。

JRAの規定

年齢区分体重平成13年9月30日以前に出生した者46.5kg
平成13年10月1日から平成14年3月31日の間に出生した者46.0kg平成14年4月1日から同年9月30日の間に出生した者45.5kg平成14年10月1日から平成15年3月31日の間に出生した者45.0kg平成15年4月1日から同年9月30日の間に出生した者44.5kg平成15年10月1日以降に出生した者44.0kg

【①体重規定】

【②視力】裸眼で左右ともに0.8以上の者(眼鏡、コンタクトレンズの使用は不可)

【③色別力・聴力・健康状態】騎手として業務を行うのに支障がない者

出典:JRA日本中央競馬会

NARの規定

年齢区分体重平成15年10月1日~平成16年4月1日に生まれた者44.0kg平成15年4月2日~平成15年9月30日に生まれた者44.5kg平成14年10月1日~平成15年4月1日に生まれた者45.0kg平成14年4月2日~平成14年9月30日に生まれた者45.5kg平成13年10月1日~平成14年4月1日に生まれた者46.0kg平成13年4月2日~平成13年9月30日に生まれた者46.5kg平成10年4月2日~平成13年4月1日に生まれた者47.0kg

【①体重規定】

【②視力】両眼とも裸眼(眼鏡、コンタクトレンズの使用は不可)で0.6以上の者

【③色別力・聴力・健康状態】騎手として業務を行うのに支障がない者

出典:地方競馬全国協会公式WEBサイト

ご覧のように年齢(20歳未満)・体重・視力には厳しい規定がありますが、身長の規定はありません

とは言っても、身長が高いほど相対的に体重維持が難しくなるので、「身長が低い方が有利」とは言えそうです。

競馬学校の入学試験では、数学等一般教養の学科試験と体力測定が行われますので、条件クリアに併せてこれらへの対応が必要です。

倍率はJRAの方が若干高いですが、どちらも約10~20倍となっています。

入学後は、馬術の基礎訓練や実践的訓練を、JRAでは3年・NARでは2年かけて行います。

この騎手過程を修了するか、JRAやNARに承認されて騎手候補者になることにより、騎手免許試験を受けることができます。

騎手免許の受験条件と難易度

競馬学校を卒業しただけではレースに出場することは出来ず、騎手免許が必要となります。

国家資格である騎手免許の取得にも、以下のようなさまざまな条件が設けられています。

【①体重】49kg以下

【②視力】裸眼両眼で0.8以上かつ、左右とも0.5以上

こちらも身体条件は厳しいものの、身長については特に触れられていません。

試験は、学力の筆記試験・学力の口頭試験・騎乗技術試験・身体検査・人物考査から構成され、各試験の点数が60点以上で合格となるようです。
また、この免許は1年ごとに更新が必要です。

気になる合格率ですが、JRA・NARともにほぼ100%となっています。

これは、競馬学校を卒業できる者はほぼ騎手免許取得に値する実力があるからだそうです。

このことからも、騎手になるには競馬学校への入学が最大の壁と言えそうです。

騎手の仕事内容は?

騎手というと、やはり馬に乗っているシーンが一番に思い浮かびますが、そのほかの仕事内容は想像しにくいですよね。

騎手は、日本中央競馬会(JRA)の主催する中央競馬と地方競馬全国協会(NAR)が統括する地方競馬のいずれかに所属し、競走馬を持つ厩舎からの騎乗依頼に応じてレースに出場しますが、仕事内容は中央も地方もだいたい同じです。

騎手の仕事内容をレースのない日、ある日に分けてご紹介します。

レースがない日の騎手の仕事内容

騎手はたとえレースが無い日でもハードな仕事内容をこなします。

朝早くから数々の馬を調教し、その合間時間で競馬専門紙などの取材を受けます。

他にも、調教師や厩舎のスタッフらとレースでの騎乗予定馬について詳しくミーティングを重ねます。

さらに、「出馬投票」と呼ばれるレース出走のために必要な手続きをもしなければなりません。

また、レース前日は不正行為を避けたり体調管理をするため、21時までに「調整ルーム」へ入室し外部との通信を制限されます。

レースに向けて集中し、モチベーションを高めていくのも重要な仕事です。

良い結果を残すためには騎乗の技術だけでなく、日頃から馬のことを理解し、心を通じ合わせることも非常に大切です。

レース日の騎手の仕事内容

レース日は、日も昇らないうちから仕事が始まります。

朝一番の調教を終え競馬場に到着すると、前検量を受けます。

騎手は、決められた負担重量で騎乗することを義務付けられているため、この検量は緊張の一瞬です。
パドックで騎乗馬の状態を確認したうえで、馬場で「返し馬」を行い走りを確認します。

レースが終わると、後検量を受けます。ここで負担重量の過不足がないことが確認されてはじめてレース順位が確定します。
その後表彰式や取材を受けると、また次のレースに向けて同じ流れを繰り返します

ちなみに、騎手は1日に10以上のレースに出場します。

騎手の年収・将来性について

騎手

想像以上にハードな仕事内容を日々こなす騎手ですが、仕事である以上お給料も気になります。

この項目では、騎手の年収・給料相場や将来性について解説します。

騎手の給料の仕組み

騎手の収入は大きく分けて、レースで騎乗することによるものと、所属厩舎での業務によるものの2つがあります。

レースで騎乗することによって得られる給料には、進上金(レースで獲得した賞金の5~7%)と、レースに騎乗すると支払われる「騎乗手当て」があります。

ちなみに、2018年の有馬記念の1位賞金は3億円ですので、進上金は1500万~2100万円ほどとなります。

所属する厩舎では、調教時の騎乗等の業務を行い、給料を受け取ります。

騎手の平均年収

中央競馬の騎手の平均年収は1,000万円ほどと言われています。

実力がある騎手になると年収は1億円を超えますが、地方競馬の騎手はトップクラスでも年収500~600万円ほどのようです。

騎手は実力の世界ですので、レースで1勝もできなければ騎手としての年収はほぼゼロになってしまいます。

実力があれば、地方競馬の騎手が中央競馬に参戦・移籍して年収を増やすことも可能です。

騎手の将来性

日本では、競馬は地方公共団体など公の機関が運営する公営ギャンブルのひとつです。

競馬事業による収益は、各種振興事業に使われています。

競馬はほかの公営ギャンブルに比べると高い人気がありますが、売り上げは1990年前後をピークに減少していて、運営が苦しい状況にあります

公営ギャンブルの収益は日本の経済状況に左右されるため、経済状況が改善されなければ、特に地方競馬の運営はまずます厳しくなり、規模が縮小されたり廃止される地方競馬が出てくる可能性があります。

ただし、ファンが多いことは確かなので、公営ギャンブルとしての競馬が廃れることはないと考えられます。

このように、騎手という職業の将来性は不透明な部分もありますが、いつの時代でも人々の注目の的であることに変わりはないので、魅力的に感じる方もいらっしゃるでしょう。

騎手になるために必要な条件まとめ

今回は騎手についての情報をまとめました。

騎手といえば身長制限が厳しいイメージがありますが、意外と身長についての制限はなかったり、
実技以外にも人柄なども重要視されることなどがわかりました。
騎手は人気の高い職業で、人気騎手になれるのはほんの一握りのようです。

また、仕事内容から見て取れるように、騎手たちは日ごろから凄まじい努力をしています。
実力が結果として表れる世界で生き残るには、相当な覚悟が必要ということですね。

騎手を志している方は、是非この記事を参考にしてみてください。