宅建試験に臨む際には、「自分のオリジナルノートを作る」「過去問演習を多く行う」など、おすすめの勉強法がいくつか存在します。
試験の特徴や頻出論点を把握し、効果的な対策を行うことで本試験でも対応できるレベルの学力を習得できるでしょう。
こちらの記事では、宅建試験対策のおすすめ勉強法や、勉強する科目の順番などを解説していきます。
宅建試験の受験を検討している方や独学で勉強している方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までお読みください！
宅建のおすすめ勉強法
宅建試験に臨むにあたり、理解を深めるためにおすすめの勉強法が存在します。
宅建のおすすめ勉強法について、5つのポイントを紹介していきますので、参考にしてみてください。
序盤は分からない箇所があっても気にしない
勉強を開始して間もない頃は、分からない箇所ばかり出てくるのが当たり前です。
一度テキストを読んだだけでは分からなくて当然なので、深く気にする必要はありません。
むしろ、テキストの一周目では「こんなことを勉強するんだな」程度に、概要を押さえておけば十分です。
分からない箇所があると、ついつい気になって「理解できるまで読まないと」と身構えがちですが、決してそんなことはありません。
序盤は深く気にすることなく、どんどんテキストを読み進めて、勉強する概要を掴んでいきましょう。
テキストの単元が終わったら練習問題に取り組む
テキストによっては、一つの単元が終わったら練習問題が用意されています。
練習問題を一旦飛ばす人もいますが、テキストの単元が終わったら積極的に練習問題に取り組みましょう。
練習問題は頻出論点や実際の過去問を掲載していることが多いため、本試験のレベル感を掴むという意味でも有意義です。
なお、練習問題を間違えたとしても、全く気にする必要はありません。
いきなり完璧に理解することは難しい上に、時間が経つといずれ忘れてしまうため、あくまでも「試験のレベルを掴む」程度の感覚で取り組んでみてください。
過去問題はできるだけ多く取り組む
テキストの読み込みをはじめとしたインプットがある程度進んだら、過去問題集を利用して演習を行いましょう。
過去問題は、本試験レベルの問題に取り組める非常に有用なツールなので、何周もこなして知識を定着させることが大切です。
また、宅建試験は過去問題の焼き直しや類似問題が多いため、過去問題を繰り返し解くことは非常に有意義です。
多くの過去問題に取り組むことで、問題の正誤判断のスピードが早まる上に、本試験での対応力が培われます。
「過去5年分を3周」程度を目安にして、答えを覚えてしまうレベルまで過去問題に取り組んでみてください。
間違えた箇所はノートにまとめる
問題演習の中で間違えた箇所があれば、適宜ノートにまとめておきましょう。
自分の中で「完璧に理解できた」という分野や論点に関しては、ノートにまとめる必要はありません。
間違えた箇所だけノートにまとめることで、「苦手分野を徹底的に対策できるオリジナルノートが」完成します。
作成したノートを読むことで苦手分野が徐々に減り、安定して得点できるようになるメリットが期待できます。
少しでも不安がある分野に関してはノートにまとめておき、同じ間違いをしないように対策しましょう。
模試を受験する
多くの予備校や通信講座では、宅建の模擬試験を行っています。
模試は、試験本番の同じような雰囲気で初見問題に取り組むことができるため、非常に貴重な機会です。
また、自身の弱点の把握に役立つ上に、周囲の受験生と把握した際の順位を知ることもできます。
日頃とは異なる雰囲気で勉強することは良い刺激にもなりますから、ぜひ模試の機会を有効活用してください。
独学で勉強を進める際のポイント
宅建士資格試験は、独学でも合格を目指すことができるため、実際に独学で勉強している方もいるでしょう。
ここからは独学で勉強を進める際のポイントを解説していくので、参考にしてください。
テキストと問題集は買いすぎない
独学の場合、自分自身で教材を選べるメリットがありますが、ついつい必要以上にテキストや教材を買いすぎてしまうデメリットもあります。
書店では多くのテキストや過去問が売られているため、「どれを買えばいいのか」判断できない人も少なくありません。
必要以上にテキストと問題集を購入すると、どの教材の勉強も中途半端になり、結果的に非効率な勉強になる恐れがあります。
そもそも、市販のテキストに載っている内容に大差は無いため、中身を確認する・購入者の口コミを見るなどして、「自分との相性の良し悪し」を基準に選びましょう。
なお、自分との相性の良し悪しを判断する材料として、下記のポイントが挙げられます。
- 完結で読みやすいかどうか
- 理解できる内容で丁寧に解説されているか
- カラーで図表が用いられているか
テキストと過去問題集は、それぞれ1冊あれば十分ですから、自分にとって最適なものを厳選してください。
モチベーションを維持する
独学だと学習費用が抑えられるメリットがある反面、モチベーションを維持するのが大変です。
そのため、独学で合格を目指す場合はモチベーションの維持を意識することが大切です。
なお、モチベーションを失ってしまう要因となるのは、主に下記のようなシチュエーションです。
- 疑問点がいつまでも解決しない
- 同じ問題を何度も間違えてしまう
- 目標を共有する人がいない
もし挫折しそうになったら、「山場」と捉えて、モチベーションを維持する工夫を施しましょう。
300時間程度の勉強時間を確保する
宅建試験に合格するためには、概ね300時間程度の勉強が必要と言われています。
そのため、独学で勉強を進める場合は「300時間の勉強をこなすため」のスケジュールを考えることが大切です。
例えば、「週に20時間勉強できそう」であれば、15週間（3～4ヵ月程度）の勉強期間になるため、試験日から逆算してスケジュールを考えてみましょう。
もちろん、300時間勉強すれば必ず合格できるわけではありません。
そのため、勉強の進捗をチェックしながら、必要に応じてスケジュールの見直しを行うことも大切です。
隙間時間を有効活用する
隙間時間でも、コツコツと積み重ねることで十分な勉強時間の確保に繋がります。
家事の合間や睡眠前、電車での移動時間など、ちょっとした隙間時間を有効活用する意志を持つことも重要です。
近年は、スマホがあれば問題演習をこなすことも可能なので、隙間時間でも質の高い勉強を行えます。
これまでの生活を見直して、SNSやゲームに割いている時間があれば、勉強に置き換えてみましょう。
小さい努力の積み重ねでも、得点力の向上につながるため、寸暇を惜しんで勉強することが大切です。
「独学だと無理」と感じたら予備校や通信講座を利用する
独学で宅建の勉強を進めていて「厳しいな」と感じたら、予備校や通信講座の利用を検討しましょう。
宅建は独学での合格を目指せるとはいえ、合格率は15％程度の試験なので、決して簡単ではありません。
予備校や通信講座には、受講生を合格に導くノウハウや過去の試験データを豊富に持っているため、独学よりも効率よく勉強できます。
また、質問対応サービスなどの受講生サポートも手厚いことから、もし独学での勉強に限界を感じた場合は、柔軟に勉強法を変更しましょう。
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宅建士を効率よく勉強するおすすめの順番
続いて、宅建士試験対策において、おすすめの勉強の順番を紹介していきます。
あくまでも一例ではありますが、初学者の方は下記の順番で勉強すると良いでしょう。
まずは宅建業法
宅建試験の中でも、宅建業法は出題数が多い割には難易度が低く、得点源にしやすい科目なので、最初に勉強することをおすすめします。
宅建業法は重要な数字を覚えるだけで得点できることも多く、宅建の勉強を初めて行う方でも取り組みやすいです。
また、不動産業の実務について学べる科目でもあるため、仕事をイメージしながら勉強を進められる特徴もあります。
勉強の序盤で不明点が多いと挫折につながりやすいですが、難易度が低く手ごたえをつかみやすいことから、勉強のモチベーション維持にも役立つでしょう。
2番目は法令上の制限・税その他
宅建業法の次は、法令上の制限・税その他の科目の勉強に着手しましょう。
法令上の制限・税その他は、宅建業法よりも勉強する内容は複雑になるものの、基礎的な内容の理解や数字を押さえておけば正解できる問題が多いです。
都市計画法や建築基準法、農地法が制定された背景や目的を押さえつつ、重要なポイントを暗記する勉強法がおすすめです。
法令上の制限は8問程度、税その他は3問程度と出題は多くないものの、しっかり勉強すれば得点できる難易度なので、時間をかけて対策しておきましょう。
最後に権利関係
権利関係では、不動産売買における物権変動などの民法の内容を学びます。
民法は私生活と密接に関わっているため、勉強する内容はイメージしやすいのですが、難解な法律用語が出てくる点が難しいポイントです。
暗記だけでは通用せず、条文や判例を理解する必要があるため、民法を初めて学ぶ方にとっては鬼門となるでしょう。
テキストを読んだだけでは理解が難しいため、過去問を活用しながら対策を行う勉強法がおすすめです。
例えば「心裡留保」や「錯誤」、「債権者代位」などは日常生活の中でめったに聞かないフレーズなので、テキストを読むだけで理解するのは難しいでしょう。
しかし、過去問の問題文をじっくり読み、関係を図式化するなど丁寧に対策すれば、出題の癖や頻出分野を把握できます。
また、分野別にまとまっている問題集であれば、もし苦手分野があっても集中的に問題演習ができるため、徐々に「問題を解くコツ」を掴めるでしょう。
確実に合格を目指す場合は予備校・通信講座の利用がおすすめ
確実に宅建試験の合格を目指す場合は、予備校や通信講座の利用がおすすめです。
先述したように、予備校や通信講座には、受講生を合格に導くノウハウや過去の試験データが膨大にあり、受講生のサポートも充実しています。
また、独学よりも高い費用を支払うことになるため、「高いお金を払ってるから、途中で辞めるわけにはいかない」という心理的な効果も期待できるでしょう。
質の高い教材を使いながら、分かりやすい講義を受けることで効率よく試験対策を行えるため、必要に応じて予備校や通信講座の活用を検討してください。
宅建のおすすめ勉強法まとめ
宅建試験対策のおすすめ勉強法や、勉強する科目の順番などを解説してきました。
テキストと過去問を軸に勉強を行うことになりますが、自分のオリジナルノートを作成するなど、効果的な勉強法を実践することで得点力が培われます。
また、独学で勉強を進めている方は、必要に応じて予備校や通信講座を利用するなど、適切に勉強法を変更する柔軟性を持ちましょう。
こちらの記事で紹介した宅建の勉強法を参考にしながら、ぜひ宅建の合格を目指してみてください。
