三菱グループの一つ「三菱重工業株式会社」は、1884年に創立された日本の大手機械メーカーで、社員数は14,501人(2020年3月時点)です。
航空機や鉄道車両・ミサイル・ロケットなど幅広い分野で事業展開をし、近代化に伴い海外への事業展開も着実に進めています。
働きやすい環境で平均勤続年数も17年と長く、休暇制度などの福利厚生も充実しており従業員からの評価も高い企業です。
今回は、三菱重工業株式会社の平均年収・給与制度・福利厚生・採用情報などをご紹介します。
三菱重工株式会社の平均年収
三菱重工株式会社の有価証券報告書によると、2020年度の三菱重工業株式会社の平均年収は868万円です。
国税庁が出した令和元年の「民間給与実態統計調査結果」によると日本の平均年収は436万円で、三菱重工業株式会社はその額より400万円以上高い数字になります。
また、日本国内の上場企業の平均年収と比べても200万円以上高い平均年収となっていて、三菱重工業株式会社は上場企業の中でもかなり高年収な企業です。
過去3年間の平均年収を、平均年齢・平均勤続年数とともにまとめると下記のようになります。
決算月 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
---|---|---|---|
2018年3月期 | 845万円 | 39.5歳 | 16.4年 |
2019年3月期 | 848万円 | 40.1歳 | 17年 |
2020年3月期 | 867万円 | 40.7歳 | 17.6年 |
出典:三菱重工 有価証券報告書
三菱重工業株式会社の平均年収は2018年に比べて約22万円も上がり右肩上がりで伸び続けており、平均勤続年数も17年と離職率の低さが伺えます。
三菱重工株式会社の給与制度
三菱重工業株式会社は年功序列の風土が強く、会社内の階級によって年収が大きく変わってきます。
そのため、収入を上げるには昇格する必要がありますが、自分の業務に責任を持ちきちんとこなしていれば課長クラスまでは昇格できる人が多いと言います。(階級・役職については後ほど解説します。)
昇格するにあたっての評価は、年に2回ある面談で目標の達成率などによって上司に評価され決まります。
基本給は固定以外に能力給があり、それぞれの技術や成果が反映されます。
ほとんどの場合毎年昇給があるため、勤続年数が上がるにつれ必然的に給与も高くなります。
ここからは、三菱重工株式会社の「年代別平均年収」、「職種別平均年収」、「役職別平均年収」そして「昇給について」の情報をまとめてご紹介します。
年代別平均年収
年齢別に見た、平均月収・平均ボーナス・平均年収中央値はこのようになります。
年代 | 平均月収 | 平均ボーナス | 年収中央値 |
---|---|---|---|
20代 | 30.4万円 | 73万円 | 372.1万円 |
30代 | 42.6万円 | 102.3万円 | 521.9万円 |
40代 | 54万円 | 129.7万円 | 661.6万円 |
50代 | 62.4万円 | 149.9万円 | 764.5万円 |
出典:Resaco
年齢別の月収・年収中央値を見て分かるように、年功序列が給与形態に反映されるため、年齢が上がるにつれて月給・年収も確実に上昇し、20代で300万円代だった年収中央値も40代では600万円代となります。
表の年収は平均ではなく中央値の数字となっているので、平均年収で見るともっと高く30台前半で600万円代に突入します。
職種別平均年収
三菱重工業株式会社の職種別平均年収を一覧にするとこのようになります。
職種 | 平均年収 |
---|---|
総合職 | 1000万円~1400万円 |
技術職 | 700万円~1000万円 |
一般職 | 800万円~1100万円 |
20台前半はどの職種も年収にさほど差は出ませんが、勤務年数や等級によって大きく変わってくるので、情報として参考にしてみてください。
役職別平均年収
三菱重工業株式会社は、階級ごとの役職によって年収が大きく変わってきます。
三菱重工業株式会社は年功序列が強いため、階級は少なくとも3年に一度は上がり、実力のある従業員は30代後半から40代にかけて上階級の役職に就きます。
役職 | 平均年収 |
---|---|
主任 | 877万円 |
係長 | 990万円 |
課長 | 1308万円 |
部長 | 1446万円 |
出典:平均年収.jp
昇給についての情報
昇給は年1回(4月)に定期昇給が行われ、勤続年数や等級・役職・個人の能力評価によって変わってきますが、ほとんどの場合毎年昇給します。
昇給額としては一律ではありませんが、毎年1万円~5万円の間で昇給しさらにボーナスが高くなるので、年収としては確実に右肩上がりで伸びていきます。
三菱重工株式会社の福利厚生
上場企業の三菱重工業株式会社ですが、福利厚生も充実しており社員からの制度の評価も高くなっています。
子育て支援サポートの充実や不妊治療のための休業など、従業員に寄り添った制度が特徴的です。
また、三菱重工業株式会社の福利厚生には住宅手当がありませんが、その代わりに割安な社宅が完備されているところも、独身の従業員にとっては安心できるありがたい制度です。
出産育児手当の充実
三菱重工業株式会社は育児と仕事の両立に積極的で、一般的には1,2年しか取れない育児休暇を3年まで延ばして取得でき、出産育児などが理由の退職者の再入社の制度や子どもが中学校入学まで在宅勤務を選べたりなど、子育てをしながら働く従業員にとってはとてもありがたい制度です。
不妊治療のために休業を認める制度や子どもの体調不良が理由の場合年に10日まで休業を認めるなど、他企業にはない細かい福利厚生制度があります。
また、これらはほとんどが男女ともに取得可能です。
三菱重工株式会社の採用情報について
公式情報による、新卒採用の内容は以下の通りです。
勤務時間 | 所定労働時間8時間(フレックスタイム制あり) 本社労働時間帯 8時30分~17時30分(勤務地によって異なる) |
---|---|
休日休暇 | 完全週休2日制(土曜日・日曜日) 祝日、年末年始、夏季休暇、有給休暇、リフレッシュ休暇、結婚休暇、出産休暇、忌引休暇、ショートバケーション休暇など |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
昇給 | 年1回(4月) |
勤務時間は勤務地によって異なり、フレックス制度を導入しています。
リフレッシュ休暇や結婚休暇、ショートバケーション休暇など休暇制度が充実しています。
初任給について
三菱重工業株式会社の初任給は以下の通りです。
最終学歴 | 初任給 |
---|---|
修士了 | 238,500円 |
大学卒 | 214,000円 |
出典:三菱重工 募集要項
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」が出している日本国内の平均初任給とほぼ同等です。
入社当初は平均並みでも、勤続年数をが長くなり業績を上げていくことで評価も上がり、月給も徐々に上がっていくようです。
三菱重工株式会社の平均年収まとめ
- 三菱重工業株式会社の平均年収は868万円
- 課長職に就けば30代~40代で年収1000万円以上
- 仕事と育児の両立を推進している
三菱重工業株式会社の年収は日本の平均年収436万円の約倍の年収になり、同業企業の中でも特に高い数字になっています。
昇給は年に1回あり、そこで評価を受け昇格することで月給・年収・賞与のアップにつながり、多くの社員が30代~40代で課長クラスまで昇格し、その時点で1000万円代の年収になります。
また、福利厚生が充実しており、社宅や寮・年金財形貯蓄・保養所などがあり、子育て支援制度もとても充実しており女性や共働きの従業員にも優しい企業です。