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老人ホームの介護ヘルパーは仕事内容に医療行為があるのか?

更新日:2019-06-21

老人ホームの介護ヘルパーは仕事内容に医療行為があるのか?

高齢化社会が進む現在、老人ホームを中心に介護を必要としている人は増加の一途をたどっています。施設にもすぐには入居できないことが多く、ヘルパーの増員も求められています。
そのため、ヘルパーの仕事は求人もたくさんあり、比較的就職しやすい職業となっています。

そこで今回は、ヘルパーの仕事内容について詳しくご紹介するとともに、医療行為をしても良いのかを検証します!

”ヘルパー”は、求められている存在

ヘルパー

現在、急速に高齢化社会が進み、様々な事情から介護を必要としている人が増えています。
しかし、老人ホームを中心にどこの施設も簡単に入居できないことが多く、家族や入居を待っている本人も、精神的・肉体的にギリギリのところにあるということが実情です。

さらに、施設で働く”ヘルパー”の数が少ないことも深刻な問題として取り上げられています。

仕事内容がハードなことで知られる介護職ですが、裏を返せば求人がとても多いので、比較的就職しやすいというメリットがあります。

では、ヘルパーはどのような人に向いている仕事なのでしょうか。

どんな人がヘルパーに向いているのか?

ヘルパーに向いている人を挙げるなら、一番はお年寄りが好きで、人の役に立つ仕事がしたいと考えている人です。

例えば有料の老人ホームなどに勤務する場合は、研修や人事の制度がしっかりしており、福利厚生も充実している施設が多いので、安心して働くことができます。
また、利用者であるお年寄りに対しても、満足のいくサービスを提供することを心がけている企業が多いため、質の高い介護を学ぶことができ、自身のスキルアップにもつながるでしょう。

人と深く関わる仕事内容のため、辛いことも多いかもしれません。
しかし、介護を通して得た知識や経験は、活かされる場面がきっと多いことでしょう。

ヘルパーの仕事内容

それでは、ヘルパーの仕事内容についてご紹介します。

まず、ヘルパーの勤務シフトは多く、日中帯のシフトでも「早番」「日勤」「遅番」があります。
これにプラスして「夜勤」のシフトがあるところもあり、月に数回組み込まれています。

中には、早番よりももっと早く出勤する「超早番」というシフトが導入されている施設などもあるようですが、全ての施設にあるわけではありません。

そして、それぞれのフロアに分かれて業務を開始します。

一日のスケジュールは?

老人ホームを例に、ヘルパーの一日のスケジュールについて見ていきましょう。

まず、日勤だった場合ですが、出勤後は夜勤の担当だったスタッフから引き継ぎをして「申し送り」の事項を確認します。
これは、入居しているお年寄りのことで、共有しておくべき情報などを教えてもらうのです。

続いてお年寄りのお部屋を見回り、必要な介助を行なったり、危ない状態になってはいないかを確認していきます。

施設によっては、お昼ご飯の時間になったら食事を作ることもあります。
専属の栄養士などがいれば担当者が作ることもあり、さらには外部の給食センターなどに委託している施設もあります。
皆で連携して食事の準備をしたあとは、食事の介助をします。

その後、レクリエーションの企画などがあれば行い、入浴をする人がいれば入浴の介助排泄介助おむつ交換なども行います。
空き時間などがあれば、そこで業務記録を作成します。

夕方になると、今度は夕食の準備がスタートします。
再び食事の介助を行い、その後は口腔ケアなどをすることもあります。

夜勤のスタッフが出勤してきたら、朝と同様に引き継ぎをして必要事項を伝達します。
ヒヤリハットや残業がなければ、ここで日勤の仕事は終了です。

その他の仕事内容は?

ヘルパーの仕事内容は、上記のように身体の介助やおむつ交換、様々なケアなどが中心となっています。
もっと細かい業務まで見ていくと、利用者が使用したシーツなどのリネンの交換や、移乗・移動の介助も行なっています。

この他にも、「ケアプラン」と言われる介護サービスの計画を立てたり、介護ケアの質の向上を図るための委員会活動に取り組んでいるところもあります。(ケアプランは主に、ケアマネジャーが立てます。)

ヘルパーにできないことはある?

老人ホームなどで、急な怪我を負ったり、持病などを抱えている人などは時として医療行為が必要となることもあります。
医師や看護師として勤務している人がいる施設ならば良いですが、いない場合や、業務を終えて帰ってしまった場合などはどうすれば良いのでしょうか。

ここでは、ヘルパーにできないことや、仕事内容として医療行為はどのように定められているのかなどをご紹介します。

介護のうえでできないこと

これは、訪問介護士と呼ばれる、介護を必要としている人の自宅に赴いて必要な介助をする人とも共通の部分があります。

まず、ヘルパーは介護を必要としている人の「洗濯」や「食事の準備」はできますが、その家族の分まではできません。
とくに訪問介護士はお願いされたケースも多いようですが、家族は介護を必要としていない人であれば、たとえついでであっても行えません。

他にもペットの世話や、日常の範囲内を超えるような大掛かりな掃除や模様替えなどもヘルパーはできません。

できる医療行為

ヘルパーの仕事内容では、主に次のような医療行為が許されています。

1・水銀体温計や電子体温計で腋下の体温を測定する。耳式電子体温計で外耳道での体温を測定する。

2・自動血圧測定器で血圧を測定する。(ちなみに、水銀血圧計を使っての血圧測定はできません)

3・軽い切り傷や擦り傷、やけど等の処置(ばんそうこうを貼る程度の傷など、専門的な判断などがいらない場合)

4・褥瘡の処置を除く、軟膏の塗布

5・湿布の貼付(医療用麻薬を除く)

6・目薬をさす

7・服薬介助

8・座薬を挿入する。

9・鼻腔粘膜への薬剤噴射の介助

以上の行為は、かつてヘルパーが行えない仕事内容でした。しかし、中には上記の行為を「医療行為ではないからできる」という解釈をしているところもあります。
いずれにせよ、ヘルパーができる行為です。

できない医療行為

ヘルパーは医師や看護師ではないため、専門的な知識や技術が必要な医療行為は行えません。

最も分かりやすい医療行為は、「診察」「手術」です。
確かに、これが医療の知識を持たないヘルパーの仕事内容ではないことは、一目瞭然ですね。

むしろ、できる医療行為の中に含まれていないものは、ヘルパーにはできないと考えた方が早いです。
事実、ヘルパーが仕事内容として行っても良いとされている医療行為は、線引きが難しいとされています。

今後、法律が変わって新たにできることが増える可能性は大いにあるので、情報は要チェックですね。

ヘルパーの仕事内容についてのまとめ

ヘルパーの仕事内容は多岐にわたっており、日常生活における様々な介助を中心に、一人一人に合ったサービスを提供していきます。

その中で、医療の知識を持たないヘルパーは、医療行為を行うことは禁止されてきました。
しかし、ちょっとしたケガにばんそうこうを貼る程度のことや、体温計で体温を測定するくらいのものが医療行為なのか、ずっと疑問視されてきたのです。

その結果、ヘルパーでもできると見なされた医療行為がいくつかできました。
今後、法律の改正によって新たにできることが増える可能性もあります。

また、医療行為以外にも、ヘルパーは介護を必要としている利用者の家族のために、洗濯や食事を作るといった行為はできません。
ついでにお願いしたいという気持ちもあるのでしょうが、ヘルパーが何のために存在しているのかということを、改めて皆が考えなくてはなりませんね。

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