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医大と医学部は何がどう違うの?医科大学・歯科大学との違いは?

更新日:2019-06-22

医大と医学部は何がどう違うの?医科大学・歯科大学との違いは?

医者になるには医学部を卒業しなければなりません。けれども、世の中の大学には医学部以外にも医科大学(俗に医大と呼ばれる)が存在します。また、一般には、歯医者さんも医者の一部と認識されていますが、歯医者さんになるための大学、歯科大学は、医科大学と違いは有るんでしょうか?この記事ではそれらについて解説していきます。

医学部と医大の違い

女医

医者になるためには、医学について専門的な大学に6年間通わなければなりませんが、その大学には2種類あります。

一つが、総合大学などの医学部、もう一つが単科大学で、俗に医大と呼ばれる医科大学です。

医学部と医科大学は並列関係でない

本来は、医学部と医科大学は並べて書かれるべきものではありません。というのも、医科大学の中にも医学部(あるいは医学科)はあるからです。

たとえば、大阪医科大学には医学部医学科と看護学部看護学科の二学科があります。

本来は、医科大学は単科大学の種類のことで、単科大学には他に、歯科大学や薬科大学などがあります。

対して、医学部は大学の中にある学部の一種です。学部とは、主に学ぶ学問ごとに学生や教員をグループ化したもので、他に理学部や工学部、社会学部などがあります。(学部の分類は大学によって違います。)

医学部って聞くと総合大学…?

医学部と医科大学は本来並べて比較されるものではありませんが、時々この二つが比較される時があります。

それは、医学部を総合大学の医学部として捉えたときです。

確かに、前述のように、医大にも医学部が存在することは往々にしてあります。
しかしながら、医大にある学部は医学部や、看護学部など医療系学部しかなく、医大の看板学部が医学部のため、単に医科大学や医大といったときに、暗示的に、医科大学医学部をさすことがあります。

その場合は、単に医学部というと、総合大学の医学部を差すことになります。

医学部も医科大学も学習内容は一緒

基本的に、医学部も医大も文部科学省が示しているモデルコアカリキュラムに沿って授業が展開されるので、基本的に習うことは同じです。
しいて言えば、医学部のほうが教養科目の授業が充実している傾向はあります。(他学部の先生が授業を展開できるので)

医学部と医大で大きく変わるのは周りの環境です。

総合大学では、まわりには文系の学生や理学部の学生など、将来全く異なる分野で活躍するであろう同世代の学生が大学に通っています。クラブやサークル、大学行事でそういった学生とかかわることができるのが総合大学の利点です。
また、学部が豊富な分、学生も多いので、行事やサークルなどが大規模であることが多いです。

対して、医大は、基本的に医療系に進路を見出している学生が多いです。コメディカルなどの医療系のつながりを強めることが総合大学よりも容易です。学生数は少ないことが多いので、文化祭などは小規模であることが多いです。

ただし、総合大学の医学部は他学部と異なるキャンパスとなっている大学も少なくなく、そういった場合は、医科大学に似た性質であることがあります。

歯医者さんは医者ではない?

歯科医師

よく、歯医者さんは「医者」とつくから、医者なんじゃないの?と考える人がいます。けれども医者と歯医者は、実は少し違うんです。

医者は医学部医学科、歯医者は歯学部歯学科

医者になるには、医学部医学科を出た後に医師国家試験に合格しなければなりません。

それに対して、歯医者になるには、歯学部歯学科を卒業して、歯科医師国家試験に合格しなければなりません。

つまり、医者と歯医者では卒業すべき大学も違うし、受けるべき国家試験も異なるのです。

医師と獣医師が名前は似ていても違う職業なように、医師と歯科医師も違う職業なんです。(習う内容は、特に基礎医学は共通している部分もあるんですが…。)

歯・口内を見る医者もいる

基本的に義歯の作成などは歯科医業であり、医師が行うことはできません。

しかしながら、口腔腫瘍のように、医業であるものもあります。そのような場合は、医師も治療を行うことができます。そのような医師は口腔外科を標榜していることが多いです。(口腔外科には医師もいれば歯科医師もいます。)

医科大学と歯科大学の違い

似た名前の大学に東京医科大学、東京歯科大学、東京医科歯科大学があります。いずれも名前が似てて混同されがちですが、違う大学です。

東京医科大学は私立の医科大学で、東京歯科大学は私立の歯科大学です。そして、東京医科歯科大学が国立の医学部・歯学部を有する医療系大学です。

医科大学は医学部、歯科大学は歯学部

基本的に医科大学には医学部(医学科)があり、医師を養成することがメインの大学です。
対して歯科大学は歯学部(歯学科)があり、歯科医師を養成することがメインの大学です。

また、医科大学は看護学部あるいは看護学科を、歯科大学は口腔保健学科や口腔工学科を併設していることがよくあります。

対して、東京医科歯科大学のような大学は医学部も歯学部も有しています。

大学名から両方あるとわかるのは東京医科歯科大学のみであり、総合大学では、大阪大学や北海道大学、日本大学などが医学部、歯学部両方を有します。
また岩手医科大学のように、大学名的には医科大学ですが、歯学部を有する大学もあります。

医科大学と歯科大学で習うこと

医科大学(医学科)では、教養科目以外に、基礎医学・社会医学・臨床医学を勉強します。
歯科大学(歯学科)でも教養科目以外に、基礎医学・社会医学・臨床医学を勉強します。

基礎医学は、分子生物学などは共通して学びますが、生理学や生化学、解剖学などになると、医学科は全身について学習するのに対して、歯学科は口腔内を中心に勉強していきます。

同様に、社会医学も、医学科だと様々な病気の公衆衛生や疾病構造について学習しますが、歯学科はあくまで口腔や歯に関することが中心です。

臨床医学も同様ですが、医学科・歯学科いずれも専門性がより高くなっていきます。
医学科だと各消化器や膠原病など、病気や臓器ごとに学習を深めていきます。
対して、歯学科では、歯周病学や歯科麻酔学、歯科矯正学など、病気や手技ごとに学習を深めていきます。

まとめ

医大と医学部って分けて表現されることが多いですが、基本的になかで勉強することは同じです。大きく変わってくるのは、周りの環境でしょう。

そして、医科大学と歯科大学はそれぞれ医師と歯科医師を目指す人のための大学です。似ている名前だけど、これらは異なる職業なのでした。

医科大学では全身について広く学習するのに対して、歯科大学では歯科について深く学習するのが特徴です。けれど、どちらも深い専門知識が必要なのは言うまでもありません。

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