こちらでは、作業療法士 国家試験を受験される方に必要な情報を紹介しております。
作業療法士資格取得に関する合格率、試験問題や難易度などの基本情報を掲載。
資格取得のメリットやオススメ参考書情報もまとめてみました。



作業療法士 国家試験を受験される皆様を応援しています!
それでは見ていきましょう。
作業療法士とは?

作業療法士とは、身体機能の回復と心のリハビリのスペシャリストです。
そもそも「作業療法」とは、リハビリテーション医療の一分野で、
身体機能の治療だけでなく、障がいのある方の生活の訓練(食事や着替えなど)や、社会参加のための訓練(仕事や学校)、精神・心理面へのアプローチも行います。
特長は、対象分野が身体、精神、発達、老年期と幅広いことですが、
作業療法士としての就職の際には、1分野の専門家として、他の分野で学んだことも活かしながら活躍することが一般的です。
作業療法士 国家試験
作業療法士は、1996年度から国家試験になりました。
「リハビリのスペシャリスト」という需要が高い分野であることから、現在かなり注目されています。
作業療法士 国家試験受験資格
作業療法士の試験は、誰もが受験できる資格ではありません。
受験資格者は、文部科学大臣が指定した学校又は都道府県知事が指定した作業療法士養成施設において、3年以上作業療法士として必要な知識及び技能を修得した者と定められています。
したがって、独学では不可能であり、3年制か4年制の専門の学校に通う必要があります。
作業療法士 国家試験の問題
作業療法士の国家試験の問題、科目については以下の通りです。
(1) 筆記試験
一般問題及び実地問題に区分して次の科目について行う。
<一般問題> 解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法 <実地問題> 運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法(2)口述試験及び実技試験
重度視力障害者に対して、筆記試験の実地問題に代えて次の科目について行う。
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法 引用:厚生労働省 公式ホームページ作業療法士 国家試験の出題形式と合格基準
作業療法士試験は、筆記試験のみです。
作業療法士試験は午前と午後に分けられており、それぞれで100問ずつ出題されます。
作業療法士試験の一般試験と実地試験の配点割合は、
一般問題⇒1問1点の160点満点
実地問題⇒1問3点の120点満点
①実地問題が120点満点中43点以上
②一般問題と実地問題の合計総得点が280点満点中168点以上
上記①②の両方をクリアすれば合格となります。
作業療法士資格取得のメリットは?
作業療法士は、現在かなり人手不足であるため、就職はかなりの売り手市場です。
また、作業療法士は一生モノの資格であるため、一度取得すれば仕事先に困ることはありません。
作業療法士の求人情報
作業療法士は、かなり社会需要の高いお仕事です。
ある作業療法士の専門学校では、
なんと1人あたりの求人倍率が約49倍であったという情報が掲載されています。(2017年度)
この求人数は3年連続で上昇しており、今後も拡大が見込まれるようです。
作業療法士の活躍場所は、病院・老人保健施設・障害者福祉施設・児童養護施設など、多くの医療福祉関連の施設です。
また、WFOT(世界作業療法士連盟)認定校で作業療法士の資格を取得すれば、将来、世界各国で作業療法士として活躍することもできます。
作業療法士の年収
作業療法士(理学療法士も含む)の年収や待遇は以下の通りです。
・平均年齢:31.8歳 ・勤続年数:5.3年 ・労働時間:163時間/月 ・超過労働:5時間/月 ・月額給与:280,700円 ・年間賞与:701,200円 ・平均年収:4,069,600円作業療法士 国家試験の難易度や合格率は?
作業療法士の試験は、国家試験の中では難易度が高くないと言われています。
しかし、そもそも受験資格者は、学校に通って専門の知識を学んだ人達であるため、
「難易度が高くない」という判断は正しいとは言えないでしょう。
作業療法士の合格率
2017年度 作業療法士試験の受験者数は5,983名でした。
そのうち、作業療法士試験合格率の全国平均は83.7%です。
作業療法士試験の合格率は毎年80%~90%にも上ります。
合格率が高いため、かなり容易な試験であるかのように思われますが、
そもそも作業療法士試験の受験者は、専門の学校で3年以上学んだ人々であるということを忘れてはいけません。
専門学校、勉強方法をご紹介

作業療法士 国家試験を受験するには、3年制か4年制の専門学校、作業療法士養成課程のある国公立大学、私立大学、夜間学校のいずれかに通って勉強する必要があります。
専門学校は、3年制、4年制学校どちらを選択しても構いませんが、勉強内容に関しては
3年制学校では「早く現場に出る」、4年制学校では「じっくり実力をつける」
という軸が中心になっています。
また、3年制学校では「専門士」という称号が与えられるのに対し、4年制学校では「高度専門士」という称号が与えられます。
就職時にこの2つの称号の違いが影響を与えることはありませんが、
就職後の昇進・給与面で「高度専門士」が優遇される場合があるようです。
自分のスタイルや諸々の事情に合わせて学校を選ぶことが大事ですが、
4年制学校を卒業した方が「作業療法士」として働くメリットをより実感することができると言えるでしょう。
過去問から勉強する
国家試験対策において、過去問研究は必須です。
過去問は、厚生労働省公式サイトにて掲載されています。
注意点としては、平成28年度に出題範囲の一部が変更されたことです。
過去問研究は何年分も取り組む必要があるため、遡って勉強する際は出題範囲に気を付けましょう。
おすすめ過去問題集
ネット上に掲載されている過去問に取り組む際に気になるのが、「解説がない」ということです。
ネット上の過去問には、問題・解答のみ掲載されているため、
過去問研究をしっかり行うには、過去問題集の活用が不可欠です。
以下に、おすすめ過去問題集をまとめました。
クエスチョンバンク 過去問題集シリーズ
参照:MEDIC MEDIA WEB SHOP 参照:Amazon 理学療法士・作業療法士国家試験の売れ筋ランキング作業療法士 国家試験の日程、試験会場
作業療法士 国家試験日程
作業療法士 国家試験は年1回開催です。
平成30年度の試験日程は、
(1)筆記試験
平成30年2月25日(日曜日)
(2)口述試験及び実技試験(重度視力障がい者のみ)
平成30年2月26日(月曜日)
となっています(既に終了)。
毎年2月の最終日曜日に開催されています。
次年度の試験の詳細が公表されるのは、9月上旬頃になります。
作業療法士 国家試験会場
作業療法士の試験会場は、
(1)筆記試験
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県及び沖縄県
(2)口述試験及び実技試験(重度視力障がい者のみ)
東京都
となっています。
試験会場がかなり限られているため、遠方の方は受験手数料に加え、交通費が必要だと考えておきましょう。
作業療法士 国家試験合格発表
作業療法士試験の合格発表日は、試験日の約1ヶ月後になります。
就職活動や転職活動で資格が必要な方は、スケジュールに注意しましょう。
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作業療法士になるための大変さを知ったのは、出身大学に入り膨大な教科数、学習内容の多さにでした。リハビリテーションの学校の中ではかなり古い方だったため、先生方も厳しくかつ優秀な方ばかりでした。試験は筆記、実技、また教授の前で口頭試問までありました。実習では学校を離れ、他県にある施設も含め2カ月を3クール受けました。毎日実習とレポートの毎日で睡眠時間との戦いでしたが、実習先の先生方は皆さん親切で、臨床でしかわからないことをたくさん教えて下さいました。また受け持たせていただいた患者様にも勉強させていただき、今でも鮮明に覚えています。無事に資格をとり病院で働く中で、学生時代に得た知識や技術に何度となく助けられ、厳しく愛情をもって指導してくださった先生方に感謝しています。この資格をとり、人間が生活をすることについて様々な見方が出来るようになったことが臨床を離れた今も役に立つことが多いです。
(ゆう/神奈川県在住/40代/女性)
作業療法士という資格を取得するために大学へ通っていました。大学を卒業しなくては、国家資格の受験資格がもらうことができません。
作業療法士という資格の合格率は80パーセントくらいです。そのため、大多数の人が合格をします。みんなと同じように勉強をすれば受かるのではないかと考えました。みんなより勉強をサボれば落ちてしまう可能性が高くなります。みんなと同じよりも少したくさん勉強をするように心掛けました。
国家試験は2月の最終土曜日にあります。就職試験は12月までに終わります。国家試験に受かることができなければ、就職は取り消しになります。就職をできない恐怖はあります。最悪の事態を考えると、勉強をサボることはできなくなります。
自分を追い込むことはとても大事だと思いました。みんな状況は同じです。6割以上取ることができれば入試ではないので、落ちることはありません。みんなと同じよりも少し勉強量を増やすことによって、無事に合格をすることができました。試験では、7割取ることができました。
(Mさん/三重県在住/30代/女性)
国家資格ということで、資格取得までの道のりは結構長いです。
まず、作業療法士を養成する大学または専門学校に入学する必要があります。
大学(特に国公立)はなかなか難易度が高く、偏差値でいうと60程度必要な学校もありますが、私立大学や専門学校であればそれほど狭き門ではありません。
在学中の勉強は一般的な大学等に比べるとハードかと思います。文系大学のようにバイトとサークル漬けのキャンパスライフ、ということはまず無理だと思ってください。
医療系の大学はカリキュラム上授業のコマがびっしり埋まっていることが多く、特に臨床実習が始まると数日間徹夜でレポート作成や勉強に追われるのが当たり前の世界です。
また、臨床実習で相性の悪い指導者に当たると、単位を取るのも大変だったりします。
ちなみに、私が卒業した大学(4年制国公立)の現場実習は、1年生時に見学実習が1週間、3年時に評価実習(期間は失念してしまいました)、4年時に臨床実習が7週間×3か所ありました。
これらをすべてパスし、単位を必要数取得し、卒業論文を書き上げれば卒業です。
そして、最終的に国家試験をパスすれば晴れて作業療法士の有資格者になれます。
国家試験の勉強はなかなか範囲が広いですが、過去問を中心にしっかり勉強すれば合格するのはさほど難しくはありません(毎年9割方の方が合格しているはずです)。勉強に要する期間は多く見積もって2か月もあれば大丈夫でしょう。
このように、作業療法士の資格を取るのはなかなか簡単ではありませんが、もちろんそれに見合うメリットはあるかと思います。
まず、一般の大学と違い、就活で何か所も書類審査で落とされたり、面接で落とされたりということはないと思います。私は作業療法士歴約20年で今まで5回ほど就職・転職していますが、幸いなことにこれまで就活らしい就活をしたことがありません。
また、リハビリテーションという世界を通じて、人の人生に直接触れ、生活を支えるという仕事はとてもやりがいがあります。
さらに、よくよく丹念に就職情報を探せば、公的病院や行政機関等、公務員になる道も結構あります。もちろん、経験を積んで研究を志向し、国公立大学の教員になる道もあります。一般の事務職ではなかなか公務員になるのが難しいご時世ですので、安定志向の方には良いかもしれません。
逆にデメリットを挙げるなら、給料の低さがあるかと思います。看護師や薬剤師に比べても2~3割は低い水準です。特に、10~15年くらい前に急激に養成校が増えた関係上、都市部では作業療法士の市場価値がかなり下がってきていると思います。
また、医療系の仕事はどれも当てはまりますが、専門性の高い職業なので、やっぱり他の仕事がしたいと思い直しても進路変更は難しい場合が多いです。
よって、何となく就職に有利そうだから・・・といった理由で志望するのはお勧めできません。つぶしが利かず、リスタートが大変ですので。
(ゴルゴ11/北海道在住/40代/男性)