司法試験を目指す際に、「高卒でも受験できるのか」「大学や法科大学院に進学する必要があるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。
本記事では、高卒でも司法試験に臨めるのか、どうすれば司法試験の受験資格を取得できるのかを解説します。
加えて、司法試験の合格実績や合格後の就職先にも触れていますので、受験しようか悩んでいる方も参考にしてください。
現在の最終学歴が高卒の方に向けて、大学・法科大学院への進学を含めた選択肢と、進学せずに目指す方法を比較していきます。
※制度・費用などは2026年9月24日時点で確認した情報です。合格実績は2025年の公表資料を使用しています。出願資格や費用、講座の内容は、対象年度の公式案内をご確認ください。
司法試験予備試験合格におすすめの通信講座
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講座の受講自体で司法試験の受験資格を取得できるわけではありません。予備試験ルートでは、予備試験に合格する必要があります。
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参考:株式会社アガルート「会社沿革」、アガルートアカデミー「予備試験最短合格カリキュラム」の公式案内。
司法試験の受験資格は高卒でも取れる
高卒でも、予備試験に合格すれば司法試験の受験資格を取得できます。予備試験には、学歴や年齢による受験資格の制限がありません。
司法試験を受験する主な方法には、予備試験ルートと法科大学院ルートがあります。法科大学院ルートでは、課程の修了による受験資格に加え、一定の要件を満たした在学中の受験も認められています。
法科大学院は、裁判官・検察官・弁護士を養成するための専門職大学院です。入学資格は大学卒業者だけに限られず、大学卒業者と同等以上の学力があると個別に認められた22歳以上の人などが出願できる場合もあります。
例えば、中央大学法科大学院の2027年度一般選抜では、こうした個別の入学資格審査による出願資格が設けられています。ただし、高卒で22歳になれば自動的に出願できるわけではなく、志望校が定める審査を受ける必要があります。
大学や法科大学院に進学せずに受験資格を取得したい場合は予備試験ルートを、進学して学ぶことも検討する場合は法科大学院の入学資格や教育内容を確認しましょう。
出典:法務省「司法試験予備試験に関するQ&A」、「在学中受験資格に関するQ&A」、中央大学法科大学院「一般選抜」
司法試験の受験資格の取り方
司法試験の受験資格を取得する主なルートは、予備試験に合格する方法と、法科大学院で学ぶ方法です。
法科大学院ルートでは、修了後だけでなく、一定の要件を満たした在学中にも受験できます。それぞれの条件や必要な期間を確認していきましょう。
また、司法試験を受けずに弁護士となる資格を取得する特例についても、参考としてご紹介します。
予備試験に合格する

予備試験ルートでは、大学や法科大学院への通学を必要とせず、司法試験の受験資格を取得できます。
予備試験には短答式試験・論文式試験・口述試験があり、これらを順に通過して最終合格する必要があります。
学習開始から合格までの期間は、現在の知識や確保できる学習時間によって異なります。「高卒なら1年で司法試験を受けられる」と一律に決まっているわけではありません。
例えば、2026年の予備試験は、短答式が7月19日、論文式が9月12日・13日、口述試験が2027年1月23日・24日、最終合格発表が2027年2月4日という日程です。
この予備試験に合格した場合、司法試験を受験できるのは2027年以降です。学習期間だけでなく、予備試験の最終合格から司法試験の受験までの日程も含めて計画を立てましょう。
大学や法科大学院に進学せずに学びたい方にとって、予備試験は検討できるルートです。
出典:法務省「司法試験予備試験に関するQ&A」、「令和8年司法試験予備試験受験案内」
法科大学院ルートで受験する

法科大学院は、法律の理論と実務をつなぐ教育を受けながら、法曹に必要な知識や能力を身につける場です。大学での専攻は法学部に限られず、非法学部出身者や社会人なども受け入れています。
標準的な修業年限は、法学未修者コースが3年、法学既修者コースが2年です。既修者コースへの入学には、各校が定める法律科目試験などの選抜を経る必要があります。
司法試験は、法科大学院修了後に受験するほか、所定の単位を修得し、修了見込みについて学長の認定を受けるなどの要件を満たせば、在学中にも受験できます。在学中受験資格で合格した場合は、司法修習を受けるために法科大学院の課程を修了する必要があります。
大学から進学する場合には、法曹コースで大学を3年で早期卒業し、法科大学院の既修者コース2年へ進む「3+2」のルートもあります。早期卒業や在学中受験の要件を満たせば、大学入学から5年目に司法試験を受験する進路も考えられます。
必要な期間は、大学への進学方法、早期卒業の可否、法科大学院のコースなどによって異なります。高卒からは必ず6年以上かかる、と一律に考えないことが大切です。
学費も学校や修業年限によって異なります。働きながら進学を検討する場合は、志望校の授業時間帯や履修制度、通学に必要な時間を確認してください。
出典:文部科学省「法科大学院について」、「法曹コースについて」、法務省「在学中受験資格に関するQ&A」
【番外編】実務経験などによって弁護士資格を得る特例
司法試験を経ずに弁護士となる資格を取得する特例として、検察官としての一定の経歴に基づき、法務大臣の認定を受ける制度があります。
検察事務官から目指す場合は、所定の受験資格を得て副検事選考に合格し、副検事になるという段階があります。その後、3年以上副検事の職にあり、検察官特別考試に合格した人には、検事となる資格が認められます。
さらに、検察官特別考試を経た後、検察官(副検事を除く。)として通算5年以上在職するなどの要件を満たし、指定研修を修了して法務大臣の認定を受けることで、弁護士となる資格を取得する方法があります。
検察事務官には、国家公務員採用一般職試験の高卒者試験から採用を目指すルートもありますが、検察事務官として8年間勤務すれば、自動的に弁護士になれる制度ではありません。
複数の選考や考試、職歴の要件があるため、司法試験受験の代わりに短期間で弁護士を目指す一般的なルートとは区別して考えましょう。弁護士として活動するには、資格取得後に弁護士登録も必要です。
出典:検察庁「検察官・検察事務官の資格、採用について」、法務省「弁護士資格認定制度」、日本弁護士連合会「弁護士の資格・登録」
高卒では結論どちらのルートがおすすめ?
高卒から司法試験を目指す場合、予備試験ルートと法科大学院ルートについて、入学資格や学習環境、期間、費用を比較することが大切です。
大学や法科大学院に進学せずに目指したいのか、進学して授業を受けながら学びたいのかによって、検討するポイントは変わります。
予備試験と法科大学院の項目を比較
まずは、予備試験ルートと法科大学院ルートの各項目を比較してみましょう。
| 項目 | 予備試験ルート | 法科大学院ルート |
|---|---|---|
| 受験・出願資格 | 予備試験に学歴・年齢による受験資格の制限はない | 大学卒業などの資格が必要。個別の入学資格審査等による出願を認める場合もある |
| 期間 | 通学年限の指定はない。合格までの期間は学習状況や受験結果によって異なる | 標準的には未修者3年・既修者2年。大学進学からの場合は学部の期間も必要。在学中受験の制度もある |
| 主な費用 | 予備試験・司法試験の受験手数料、教材費、必要に応じた講座代、交通費・生活費など | 入学検定料・入学料・授業料、教材費、司法試験の受験手数料、交通費・生活費など。大学進学からの場合は学部の学費も必要 |
| 受験資格取得までに必要なこと | 予備試験の短答式・論文式・口述試験を通過し、最終合格する | 入学者選抜を経て課程を修了する、または在学中受験に必要な要件を満たす |
参考:法務省「司法試験予備試験に関するQ&A」、「在学中受験資格に関するQ&A」、文部科学省「法科大学院について」
大学や法科大学院への通学を必要としない点を重視するなら、予備試験ルートを検討できます。一方、授業や実務を意識した教育を受けながら学びたい場合は、法科大学院が選択肢になります。
どちらか一方が全ての人にとって早く、安く、合格しやすいとは限りません。それぞれの特徴を、自分の学習状況や生活と照らし合わせて考えましょう。
予備試験のメリット①:司法試験につながる知識や答案作成力を学べる
予備試験では、法律基本科目に加え、法律実務基礎科目などが出題されます。短答式だけでなく論文式・口述試験もあるため、知識を覚えることに加えて、事例を検討し、説明するための準備が必要です。
予備試験に向けた学習では、法律の知識や論文答案の作成など、司法試験の学習にもつながる内容に取り組めます。
予備試験合格資格による司法試験受験者は、高い合格率を示しています。2025年の結果は、次の通りです。
| 2025年司法試験の受験資格・法科大学院別の結果(一部抜粋) | |||
|---|---|---|---|
| 区分 | 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
| 予備試験合格資格による受験者 | 472人 | 428人 | 90.68% |
| 京都大学法科大学院 | 219人 | 128人 | 58.45% |
| 一橋大学法科大学院 | 128人 | 61人 | 47.66% |
| 慶應義塾大学法科大学院 | 236人 | 118人 | 50.00% |
| 東京大学法科大学院 | 232人 | 116人 | 50.00% |
※合格率は受験者数を分母としています。法科大学院の数値は、修了者と在学中受験者を合計したものです。全校の一覧や順位を示した表ではありません。
出典:法務省作成・文部科学省公開「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」
ただし、予備試験合格資格による受験者の合格率は、予備試験をすでに突破した人を対象とした数字です。予備試験の学習を始めた人全体の合格率ではありません。
また、この区分には法科大学院の在学者・修了者も含まれており、受験資格の違いと実際の学習経歴は一致しません。
この数字だけで、予備試験ルートを選べば法科大学院ルートより確実に合格できる、と判断することはできません。
参考:法務省作成・文部科学省公開「令和7年司法試験最終学歴(出願時)別合格者一覧(予備合格者)」
予備試験のメリット②:通学の学費や時間を必要としない
予備試験ルートでは、司法試験の受験資格を得るために大学や法科大学院へ通う必要がありません。
授業の時間割に合わせた通学を必要としないため、仕事や生活に合わせて学習方法を組み立てられます。一方、学習計画の作成や進捗管理、論文答案への指導をどう確保するかは、自分で検討する必要があります。
費用面では、進学しなければ大学や法科大学院の入学料・授業料はかかりません。ただし、受験手数料、教材費、必要に応じた講座代、交通費や生活費などは別途必要です。
法科大学院の学費も一律ではありません。例えば、京都大学の2026年度の法科大学院学費は、入学料28万2,000円、授業料年額80万4,000円です。
この金額が変わらないと仮定すると、入学料と授業料の合計は、2年間で189万円、3年間で269万4,000円となります。大学学部の学費、入学検定料、教材費、生活費などは含んでいません。
受験が長期化した場合の費用や、学校ごとの奨学金・授業料免除なども含めて比較し、必要な予算を考えましょう。
出典:京都大学「学納金の額一覧・2026年度授業料等の額について」
予備試験合格と就職活動の関係
司法試験合格後の進路を考える際は、法律事務所などの採用情報を確認する必要があります。
予備試験の合格経験は、学習に取り組んだ過程や身につけた知識を説明する材料になります。就職活動では、試験の成績だけでなく、どのような仕事に関心があり、どのように経験を活かしたいのかを整理しましょう。
予備試験に合格したことだけで、法科大学院ルートより採用で優遇されることや、高い年収が得られることが保証されるわけではありません。
応募資格や採用時期、求める人物像は採用先によって確認し、就職先で取り組みたい仕事も踏まえて準備することが大切です。
法科大学院にもメリットがある
法科大学院には、体系的な授業を受け、理論と実務を結び付けながら学べるという特徴があります。
・少人数の授業で、教員との質疑や議論を通じて学べる
・法律の理論に加えて、実務を意識した教育を受けられる
・同じ進路を目指す学生と学習を進められる
法律相談などを具体的な事例に沿って学ぶ授業や、法律事務所・企業法務部などでの研修を取り入れる法科大学院もあります。
学費や通学時間、授業の予習・復習の負担はありますが、教育内容や支援制度まで含めて検討することが大切です。単に「お金と時間に余裕がある人向け」と捉えるのではなく、自分に必要な学習環境が得られるかを確認しましょう。
自分の状況や適性、必要な指導内容に応じて、予備試験ルートと法科大学院ルートを比較してください。
高卒で司法試験に合格した人はいる?
高卒で司法試験に合格した人は、公表資料でも確認できます。
まず、2025年の司法試験全体の結果は、以下の通りです。
| 受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|
| 3,837人 | 1,581人 | 41.20% |
※この表は司法試験全体の結果であり、高卒者だけの合格率ではありません。2026年の最終合格発表は11月11日予定のため、2026年9月24日時点では2025年の確定した結果を掲載しています。
出典:法務省作成・文部科学省公開「令和7年司法試験法科大学院等別合格者数等」、法務省「令和8年司法試験の実施日程等について」
予備試験合格資格による司法試験合格者については、出願時の最終学歴別の集計も公表されています。2025年の資料では、最終学歴を「高校卒業」と申告した合格者が3人確認できます。
これは出願時の自己申告に基づく集計であり、この人数だけで、高卒から学習を始めた人全体の合格可能性を判断することはできません。
また、「法学未修者」「非法学部出身者」「高卒者」は別の区分です。高卒者の合格率を考える際に、別の区分の人数や割合を当てはめないようにしましょう。
出典:法務省作成・文部科学省公開「令和7年司法試験最終学歴(出願時)別合格者一覧(予備合格者)」
高卒でも司法試験合格を目指せる
司法試験を目指す上で、高卒であることだけを理由に受験の道が閉ざされるわけではありません。
予備試験には学歴による受験資格の制限がなく、最終合格すれば司法試験の受験資格を取得できます。
一方、予備試験合格だけで法曹になれるわけではありません。その後の司法試験や司法修習、採用・登録なども見据えて準備を進める必要があります。
学歴だけで向き不向きを決めず、必要な学習内容と現在の自分の知識を確認し、継続できる計画を立てましょう。
参考:法務省「司法試験予備試験に関するQ&A」、裁判所「司法修習生」
司法試験合格を目指すならアガルート

司法試験・予備試験の学習を検討している方には、通信講座のアガルートを利用する方法もあります。
初学者向けに案内されている「予備試験最短合格カリキュラム」では、基礎講義や論文答案の作成、問題演習、過去問の学習などを組み合わせて対策を進めます。
法律の学習を初めて行う人も、学習段階に応じて講義や演習に取り組める構成です。答案添削や質問などのサポートは、カリキュラムによって利用条件が異なります。
講座名に「最短合格」とありますが、一定期間内の合格が保証されるものではありません。目標年度、受講期間、教材、サポート、料金を確認して選びましょう。
詳しい内容は、公式サイトで確認してください。
高卒で司法試験に合格した後の就職先
高卒で司法試験に合格した場合も、法律に関する知識や、その後に取得する資格を活かした進路を検討できます。
ただし、司法試験に合格することと、それぞれの仕事に必要な資格・登録・採用条件を満たすことは別です。
就職先のイメージを持てるよう、主な選択肢をご紹介します。
法曹三者
法曹三者とは、裁判官・検察官・弁護士を指します。
一般的なルートでは、司法試験合格後に司法修習生の採用選考を経て、約1年間の司法修習を受けます。司法修習生考試(二回試験)に合格して修習を修了した上で、それぞれの進路に必要な手続きを進めます。
司法修習では、講義や起案などに加え、裁判所・検察庁・弁護士会で実際の事件処理を体験的に学び、法曹に必要な実務能力を身につけます。
弁護士として活動するには、弁護士会・日弁連の審査を経て弁護士名簿に登録される必要があります。裁判官・検察官を目指す場合も、選考や任命などの手続が必要です。
資格要件として大学卒業が一律に求められるわけではありませんが、採用先がどのような点を評価するかは別の問題です。応募資格や選考内容を確認して準備しましょう。
参考:裁判所「司法修習生」、日本弁護士連合会「弁護士の資格・登録」、検察庁「検察官・検察事務官の資格、採用について」
官公庁などの公的機関
官公庁をはじめとする公的機関も、司法試験合格後の就職先として検討できます。
例えば、2026年度には「司法試験合格者に係る係員級選考採用」が設けられ、所定の年齢要件などを満たす司法試験合格者を対象に、書類選考と各府省の人物試験などが行われています。
このように、一般の国家公務員採用試験のほか、司法試験合格者を対象とする選考採用もあります。
応募資格や選考内容は制度・募集先によって異なります。司法試験に合格していれば容易に採用されるとは限らないため、募集要項を確認してください。
政策の企画立案など、公務の中で法律の知識を活かす仕事に関心がある方は、選択肢の一つとして検討しましょう。
一般企業
一般企業の法務部門などで、法律の知識を活かす仕事を検討する方法もあります。
応募の際には、学歴や実務経験などの条件を企業ごとに確認し、司法試験の学習で身につけた知識や、仕事に活かせる経験を整理しましょう。
契約書の確認や、社内のコンプライアンスに関する対応など、どのような業務を担当する募集なのかを確認することが大切です。
司法試験に合格しただけでは、弁護士として活動することはできません。弁護士資格を取得して登録した上で働く企業内弁護士と、弁護士登録をせず企業の法務業務を担当する場合は、区別して考える必要があります。
採用や昇進が保証されるわけではないため、仕事内容や応募条件に合わせて準備してください。
教育機関の講師
法律の知識や学習経験を活かし、予備校などで受験指導に携わる仕事を検討する方法もあります。
講師として働く場合は、知識だけでなく、受講者に分かりやすく説明する力や、担当科目に応じた指導力も意識しましょう。
大学や法科大学院の教員を目指す場合も、司法試験合格だけで採用要件を満たすとは限りません。研究業績や実務経験などを含め、各教育機関の募集要項を確認する必要があります。
「高卒で合格したから重宝される」と考えるのではなく、どのような知識・経験を、誰に、どのように伝えられるかを整理することが大切です。
自分が学んだ内容や経験を人に伝えることに関心がある方は、教育に関わる進路も調べてみましょう。
司法試験を目指す際に判断するべきこと
「高卒で司法試験を受験したい」「法律の知識を得て社会貢献がしたい」と思ったとき、どのようなことを検討すればよいのでしょうか。
実際に試験勉強を始める前に、主に以下の4点を確認しておきましょう。
1.法律の勉強を継続できそうか
法律の勉強に関心を持てるか、分からないことを調べながら学び続けられそうかを考えましょう。
司法試験に向けては、専門知識を身につけるだけでなく、事例を検討し、理由を説明する練習も必要です。
学習を始めてから、想像よりも内容が難しかったり、学ぶべきことが多かったりすると感じる場合もあるでしょう。
まずは法律の入門書や体験講義などに触れ、学ぶ内容と自分に合う学習方法を確認してください。
2.受験資格はどのように取るか
高卒から目指す場合は、予備試験に合格する方法と、進学を含めて法科大学院ルートで学ぶ方法を比較しましょう。
予備試験は学歴による制限なく受験できますが、司法試験の受験資格を得るには最終合格する必要があります。
法科大学院ルートでは、まず大学進学や個別の入学資格審査など、自分がどのように入学資格を満たせるかを確認します。入学後は、課程修了や在学中受験の要件を満たすための学習が必要です。
受験資格を取得する条件、学習環境、費用、生活への影響を比較し、継続できるルートを選びましょう。
3.勉強時間は十分に確保できそうか
必要な学習期間や時間は、現在の知識や学習方法、目標年度などによって異なります。
まずは、自分が平日・休日にどのくらいの時間を継続して確保できるかを確認しましょう。
教材の分量と学習の進み具合を見ながら計画を調整し、復習や問題演習の時間も確保することが大切です。
働きながら勉強する場合は、勤務時間や通勤時間、家事なども含めて計画を立ててください。休職や退職を検討する場合も、根拠のない必要時間数だけで決めず、生活費や復職・再就職への影響まで考える必要があります。
睡眠や休息を一律に削るのではなく、無理なく続けられる方法を検討しましょう。
4.費用はどうやって工面するか
予備試験を受験する場合も、法科大学院に進む場合も、学習と受験に必要な費用を確認しておきましょう。
予備試験ルートでは、受験手数料や教材費、必要に応じた講座代などがかかります。2026年の電子出願では、予備試験の受験手数料は2万円、司法試験は3万1,000円です。出願方法によって手数料が異なるため、受験年度の案内で確認してください。
法科大学院ルートでは、入学検定料・入学料・授業料などが必要です。大学進学から考える場合は、学部段階の学費も含めます。
いずれのルートでも、交通費や宿泊費、合格までの生活費を見積もり、貯蓄や収入、利用できる支援制度などを確認しましょう。
講座代だけ、授業料だけで比較せず、実際に自分が負担する費用を同じ範囲で計算することが大切です。
出典:法務省「令和8年司法試験予備試験受験案内」、「令和8年司法試験の施行」
司法試験を受験できる期間に注意
司法試験の受験資格を取得しても、受験できる期間には制限があります。
法科大学院修了または予備試験合格による受験期間は、原則として、修了日または予備試験の合格発表の日後の最初の4月1日から5年間です。資格を取得した日から、そのまま丸5年間を数えるわけではありません。
例えば、2026年3月末に法科大学院を修了した人が、在学中には司法試験を受験していなかった場合、2026年4月1日から2031年3月31日までに実施される司法試験を受験できます。
一方、在学中受験資格で司法試験を受験した後、その法科大学院を修了した場合は、在学中に最初に受験した年の4月1日から5年間となります。修了後に新たに5年間が始まるわけではありません。
例えば、2025年に在学中受験をして不合格となり、2026年3月にその法科大学院を修了した場合、受験できるのは2030年3月31日までに実施される試験です。
なお、在学中受験資格自体で受験できる期間は、その資格で最初に受験した年の4月1日から、当該法科大学院を修了・退学するまで、または5年を経過するまでのうち、短い方の期間とされています。
受験期間を過ぎた資格では受験できません。予備試験への再合格などによって別の受験資格を取得する場合も、追加の学習や手続が必要になります。
自分の受験資格と、在学中受験の有無に応じた受験期間を確認し、試験日程から逆算して計画を立てましょう。
出典:法務省「司法試験に関するQ&A」、「在学中受験資格に関するQ&A」、「司法試験法の一部改正等について」
司法試験の受験資格|まとめ
今回は、高卒から司法試験を目指す方法について解説しました。
高卒でも予備試験に合格すれば司法試験の受験資格を取得でき、進学を含めて検討する場合には法科大学院ルートも選択肢になります。
予備試験ルートには通学を必要としない利点があり、法科大学院ルートには、体系的な授業や実務を意識した教育を受けながら学べる特徴があります。
必要な期間や費用は、学習状況や進学先によって異なります。合格率だけでルートを決めず、入学資格、必要な指導、仕事や生活との両立まで含めて比較しましょう。
学習計画や論文答案の作成に不安がある場合は、アガルートなどの通信講座を利用する方法もあります。講座の内容や費用を確認し、自分に合う学習環境を整えてください。
司法試験合格後の司法修習や、希望する職種の採用・登録手続も見据えながら、目標に向けて準備を進めましょう。














