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裁判官という職業の中で大変なことや辛いことは何?

更新日:2024-02-22

裁判官という職業の中で大変なことや辛いことは何?

裁判官という職業は人の人生をも左右するような重大な責任のある判断を下す事が必要とされる仕事です。

その為に憲法や法律を学び、人間としても有能である人しか裁判官になる事は出来ません。

そんな裁判官になった方が感じている大変なことや辛いこととはどんな事があるのでしょうか?

実務を通して、プライベートで等の裁判官という職業に就いてみないとわからない事をご紹介していきます。


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裁判官という職業における責任

 

裁判官という職業は軽微な犯罪から重罪まで、裁判官は罪を犯した人に対して公平中立な立場から判決を下していきます。

当事者はもちろん関係者の人生までも左右する事もある可能性が高く、慎重に判断する事を求められるのです。

責任重大である裁判官の責任ですが、その責任には様々な物があるのでご紹介していきましょう。

最終的な判断を下す事の責任の重さ

有罪なのか無罪なのか、量刑は罪に対して適正なのか、裁判官が下す判決はその後の裁判での資料にもなります。

少しでも間違っていたら、この証拠だけで判決を決めてしまっていいのか等、裁判官は常に公平中立な立場で事件に向き合い、1つ1つ丁寧に確認して起案していきます。

なぜなら裁判の結果がその人の人生や企業の未来を左右してしまうほどの責任がある職業だからです。その責任がやりがいであり大変なことの1つになるのです。

裁判をスムーズに進める事の責任

裁判官は裁判をスムーズに進める司会進行の役目もしています。弁護士と検察官が答えの出ない水掛け論を強いれば窘めたり、傍聴人や記者が騒いでいればそれを収めるよう指示しますし、証人が出廷する時間を守り、進行させる事が必要です。

1日に数件行われる事も多いので時間の制限があり、スムーズに進行させなければそれだけ判決が遅くなるので、裁判官には進行をきっちり行う責任があるのです。

裁判官という職業は判決を下すだけではなく、司会進行やタイムキーパーのような役目を果たす責任も必要とされるのです。

社会的見解や様々な知識を備える事への責任

近年様々な事案の事件が起こっている為、裁判官にはそれだけの知識が求められるようになりました。

多様化する事件に対して個人的な見解ではなく、社会的に見て自分がどう感じるかも重要な判断が出来るかどうかの指標となり、判断する事への責任になる為です。

自分の知らない事でも、事件となり裁判が必要であれば裁判官として携わることにもなるので、新たに調べて自分の知識とする事が必要なる為、裁判官という職業に就いている間は一生勉強が必要になります。

裁判官の大変なこととは

 

裁判官の職業上の大変なことには、人員不足による仕事量の多さや、権力の強さから定期的に転勤が必要になること、プライベートでも中立性を保つよう目立った発言をしない等気を使う事が多いです。

常に職業上の品位を落とさないような言動や行動をする事を意識していないといけないので、本当に気を許せる間柄以外では気を抜くことが出来ないと言われる方もいます。

そんな裁判官の大変なことにはどんな事があるのかをご覧ください。

なるまでが大変

裁判官の大変なこととして、裁判官になるまでの道のりが大変だということが挙げられます。

裁判官になるには予備試験・司法試験に合格し、司法修習を受けなければなりませんが、予備試験・司法試験は難関国家資格試験に分類されるほど難しい試験です。

試験に合格するまで数年かかった人も珍しくなく、体力的にも精神的にも辛い時期となるでしょう。

予備試験・司法試験の合格を目指すなら、独学ではなくプロの講師が指導してくれるアガルートなどの通信講座の受講がおすすめとなります。

仕事量の多さ

大都市やその周辺の高等裁判所や地方裁判所・支部等に配属されると1人の抱える件数がかなり多いと言います。年間にして250~300件程度、毎日新しいものが加算されるので1日に20~30件こなさないといけないのが大変なことだそうです。

資料や証拠、記録の読み込みや事実関係の確認、弁護士・検察官との打ち合わせや判決起案の作成等に追われ、寝る間を惜しんで仕事をする裁判官も少なくはありません。

過去に司法試験合格者数を増やしたのですが、裁判官の採用人数枠を限定している為に起こっている弊害とも言われていますが、裁判官に必要な素養を持っている人だけを任官する必要がある為、中々増員できていないと言う現実があります。

現在は様々な知識と経験を持つ裁判官を増やそうと弁護士からの裁判官任官制度もあるので、裁判官が常駐していない支部や人員不足の裁判所に裁判官が増える事を期待されています。

転勤が多いこと

人によってはメリットでもあるようですが、やはり3~5年ごとの転勤が大変なことだと言われています。

新しい場所に行き、新たな人脈を作ることが大変なことだと思われる方もいますが、まず荷造りが大変なことの1番に上げる方がとても多くいました。

希望する地域に必ず行ける訳ではありませんし、全国各地どこに配属されるかもわかりません。拒否する事も権利としてありますが、次の転勤時には断り辛くなることもあります。

家庭があり子供がいる女性裁判官は転勤時にも配慮がありますが、それも子どもが大きくなったり自身の地位が高くなれば単身赴任や転勤を余儀なくされる事もあるでしょう。

自由感が無い

裁判官という制約の多い職業にはプライベートにも大変なことが沢山あります。

憲法で「職務上の義務に著しく違反し、又は職務を甚だしく怠ったとき」「その他職務の内外を問わず、裁判官としての威信を著しく失うべき非行があったとき」国会裁判官追訴委員会による追訴請求・裁判官弾劾裁判所からの弾劾で裁判官を罷免(解雇)される(憲法78条前段、裁判官弾劾法2条)と定められているのです。

その他にも裁判所法で「積極的な政治活動の禁止」「兼業禁止(報酬のあるもの・金銭上の利益を目的とするもの)」があり、家業や財産等がある場合には確認が必要になります。

SNSや友人との付き合いにも気をつけなくてはいけない面が多々あるので、自由に行動できない面でも大変なことが沢山あるようです。

裁判官の辛いこととは

 

様々な事件を扱う裁判官ですが、時に判決の後で被告(被告人)に語り掛ける「説諭」というものがあります。

裁判で争われる内容があまりにも辛く、被害者への思いやどうしようもない状況から罪を犯した加害者である被告(被告人)への言葉になるのでしょう。

裁判官が判決を下す事や事件自体を辛いことだと思ってしまうものをご紹介します。

辛い介護生活から罪を犯してしまった裁判

有名な事件でもある京都認知症母殺害心中事件のように認知症を発症した親を息子1人で介護していて、生活保護の申請も通らずに経済状況が悪化していた事件があります。

8050問題として近年問題になっているのですが、80歳代の親と50歳代の子が社会から孤立していたり、他には老々介護といって老夫婦が連れ合いの介護をしていて疲れや金銭的な問題から心身ともに消耗してしまったことから起こってしまうのです。

そういった辛いことの事情を裁判官は抱えながら法と自身の良心から判断しなくてはなりません。法廷で涙してしまう事もある程辛いことが裁判の中にもあるのです。

乳幼児や少年が巻き込まれた裁判

小さな子供や少年少女が事件に巻き込まれる事は一般市民の私達であっても辛いことだという認識がありますが、そういった事件の事実確認や証拠資料を見なくてはならない裁判官はもっと辛いことだと感じます。

児童虐待や事故で未来ある者たちの命の灯を消されてしまう事や肉体的・精神的苦痛を受け続けてきたような事件では裁判官の気持ちも辛いことで溢れそうになります。

資料や事件の記録、証拠を見ている時や法廷で涙が出るほど辛いことも1度や2度ではないそうです。

極刑を言い渡さなくてはいけない裁判

もちろん重大な罪を犯した者には過去の判例や法律に従って適切な量刑を言い渡さなくてはいけません。

ですが、少年事件や尊属加重規定に関する罪において、果たして本当に量刑はあっているのか、バックグラウンドに重大な問題が隠れていないのか等という事も考えます。

犯罪被害者遺族の気持ちも量刑に関与する事もあり、どちらの気持ちを慮っても裁判官には辛いことであり、判断に迷う事なのです。

裁判官という責任ある職業の大変なことや辛いこととは?まとめ

いかがでしたでしょうか。

裁判官という職業の大変なことには業務上の事もあればプライベートにも制約があること等、職業や自身の品位を貶める事にまであるのです。

辛いことには仕事の忙しさよりも事件ごとに思う事が多いようで、ワイドショー等で私たちが見るような事件を担当する裁判官の心情はいかほどかと思ってしまいます。

重大な責任を背負う裁判官という職業は、人として素晴らしい人でなくてはならず、優秀なだけでは務まらない仕事だと言えるでしょう。

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