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ピアノ調律技能検定試験の難易度や試験情報・給料・仕事内容を解説!

更新日:2024-01-04

ピアノ調律技能検定試験の難易度や試験情報・給料・仕事内容を解説!

大人や子供の習い事ランキングでも常連なのがピアノですよね?そのピアノに欠かせないのがピアノ調律技能士で、定期的なメンテナンスをする際やコンクール時等に調律や清掃を行います。

ピアノ調律技能士になるにはピアノ調律技能検定試験に合格しなければなりません。

ピアノ調律技能検定試験の試験情報や難易度、ピアノ調律技能士の仕事内容や給料等について詳しく解説していきましょう。

ピアノ調律技能士ってどんな仕事?

ピアノ 調律師 音楽

ピアノ調律技能士は、一般的にはピアノ調律師と呼ばれ、その名の通り、ピアノを調律したり修復したりと、ピアノを管理することが仕事内容になります。

これまでは確固たる定義も無く、技量が足りない調律師も多かった業界だったのですが、ピアノ調律技能検定試験が2011年に実施開始されたことにより、しっかりとした知識と技能を持った者だけが選別されるようになり、信頼のおける調律士のみがピアノ調律技能士として活躍できるようになったのです。

ピアノ調律技能士は大抵、楽器・ピアノメーカーに所属して仕事をもらいますが、自営業で家庭や学校、市民ホールなどの小規模な仕事から、大きなコンサートなどで、音響効果の知識を使い、演奏者の要望に沿った調律をするといった仕事を見つけるピアノ調律師もいます。

ピアノ調律技能検定試験とは

ピアノ調律技能検定試験は厚生労働省が認定している指定試験機関「一般社団法人日本ピアノ調律師協会」が運営管理を行っており、ピアノの調律師を登録、管理する団体で、試験も実施しています。

一般社団法人日本ピアノ調律師協会は以前「社団法人日本ピアノ調律師協会」として技術研修や講演会、コンサートやピアノの修復を行ってきた歴史ある協会で、ピアノ調律職種技能検定を実施していました。

1~3級の区分があり、どの等級からでも受検できますが、それぞれ受検資格が定められているのでご注意ください。

ピアノ調律技能士検定試験の受検資格

等級区分 受検資格
1級 学科試験 1.7年以上実務としてピアノ調律に携わった経験があるもの

2.専門学校・短大・高等専門学校や養成機関を卒業または普通職業訓練課程(一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている事が必須)を修了後5年以上実務としてピアノ調律にたずさわっているもの

3.一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている大学を卒業したもの

4.2級の技能検定に合格後、2年以上実務としてピアノ調律に携わっているもの
実技試験 1級技能検定の学科試験に合格した者
2級 学科試験 1.2年以上実務としてピアノ調律に携わった経験があるもの

2.専門学校・短大・高等専門学校や養成機関を卒業または普通職業訓練課程(一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている事が必須)を修了後1年以上実務としてピアノ調律にたずさわっているもの

3.一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている大学を卒業したもの

4.3級の技能検定に合格したもの
実技試験 2級技能検定の学科試験に合格した者
3級 学科試験 1.1年以上実務としてピアノ調律に携わった経験があるもの

2.専門学校・短大・高等専門学校や養成機関を卒業または普通職業訓練課程(一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている事が必須)を修了したもの

3.専門学校・短大・高等専門学校や養成機関に在学中または普通職業訓練課程(一般社団法人日本ピアノ調律士協会が定めるピアノ調律に関する科目が含まれている事が必須)を受けている者

4.2級の技能検定に合格後、2年以上実務としてピアノ調律に携わっているもの
実技試験 3級技能検定の学科試験に合格した者

受験する級の実技試験は、学科試験に合格後2年度以内であればいつでも受験する事が可能ですが、2年度を越えると再度学科試験から受験しなおさなくてはいけなくなるので注意しましょう。

学科試験資格条件である養成機関は「カワイ音楽学園」「ヤマハピアノテクニカルアカデミー」「アポロ調律藝術学院」の3校となっています。

ピアノ調律技能士資格取得の為の勉強法

ピアノ調律技能士はピアノの調律、修理作業方法だけでなく、ピアノの構造や音楽理論、物理学や音響についても知っておかなくてはなりません。

音楽大学を出なくても、専門学校や養成機関で学べばピアノ調律技能士に必要な知識は習得できる為、ピアノ調律技能検定試験に合格するための1番の近道は、専門学校や養成機関で学ぶことと言われています。

特に3級はまじめに勉強していれば、専門学校で学んでいるうちに合格できる仕組みになっています。

1級は簡単には合格できませんが、専門学校にいるうちにできるだけ早くピアノ調律技能士の技能検定試験3級に合格し、2・1級に向けての勉強を始めて、講師に質問できるうちにたくさん質問するのが賢い勉強法です。

専門学校や養成機関の講師の質でも、検定試験に合格できるレベルまで知識と技術を身に付けられるかが変わる為、学校選びは慎重に行う事が大切になるので、複数の学校の資料を無料請求し、通学範囲や学費、授業や学習方針等を比較することがおすすめです!

ピアノ調律技能検定試験の試験料・試験内容・難易度・合格発表について

ピアノ調律技能士

ピアノ調律技能検定試験の各等級の程度は、3級がアップライトピアノの基本的な調律が出来る事、2級でアップライトピアノの調律とグランドピアノの一部の調律が出来る事、1級は両方のピアノの調律が出来る事となっています。

その他にもピアノの歴史や音楽の基礎、ハイブリッドピアノのメンテナンス等も問われる為、出題の範囲も広く知識や技能も相応に必要な難易度の高い検定試験といえます。

それでは難易度が高いピアノ調律技能検定試験の試験料や試験内容、難易度等の詳細を解説していきましょう。

ピアノ調律技能士の資格試験料金

ピアノ調律技能士の学科試験料金は1級、2級、3級全て8,500円ですが、実技試験は別で1級は29,500円、2級は26,500円、3級は23,500円試験料金が発生します。

ただし実技試験には減免措置があり、35歳未満の方や2・3級の実技試験受検者は9,000円安く3級で14,500円、2級は17,500円で受験する事が可能です。

ピアノ調律技能士試験・検定の年間試験回数

ピアノ調律技能士の試験は1年に1回です。1級の学科試験は7月上旬、実技試験は10月から2月のいずれかの日とされ、2級の学科試験は7月上旬、実技試験は9月から2月のいずれかの日とされています。

そして、3級の学科試験は11月上旬、実技試験は翌年1月から2月のいずれかの日とされ、ただし1級の学科試験免除者は7月から10月となっています。

ピアノ調律技能士試験科目等の内容

学科試験科目 試験科目範囲 試験科目及びその範囲並びにその細目
1.音楽一般 音楽の基礎 音楽の基礎に関して、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること。
音名の種類・鍵盤と音名・音程・調・音楽の歴史・音楽
音の性質 音の性質に関する一般的な知識を有すること。
2.ピアノ概論 歴史 ピアノの歴史に関して、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
発達史・名称(ブランド)・生産国
使用及び保守管理 ピアノの使用及び保守管理に関して、一般的な知識を有すること。
機構及び材料 ピアノの機構及び材料に関して、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
①発音機構・・・弦・チューニングピン・ピン板・ベアリング・支柱・フレーム・響板・響棒・駒
②打弦機構・・・鍵盤・アクション/br>③パーソナル機構・・・ダンパーペダル・ソフト(シフト)ペダル・マフラーペダル・ソステヌートペダル
④外装・・・・・・化粧材・塗料・デザイン
3.ピアノ調律 調律 ピアノ調律に関して、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
ピッチ・平均律と各種音律・検査方法・テンション計算・カーブ・調律音程
4.ピアノ整調 整調 ピアノ調整に関して、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
手順及び寸法・関連工程・症状別対処法・機能点検
5.ピアノ整音 整音 ピアノ整音に関して詳細な知識を有すること。
6.ピアノ修理 修理 ピアノの修理に関して、次に掲げる事項について詳細な知識を有すること。
発音機構・打弦機構・ペダル機構
7.ハイブリッドピアノのメンテナンス ハイブリッドピアノのメンテナンス ハイブリッドピアノのメンテナンスに関する次に述べる事項について一般的な知識を有すること。
消音ピアノ・・・機能点検・調整方法・故障時の処置
自動演奏ピアノ・・・機能点検調整方法・故障時の処置

上記の表は1級の学科試験内容です。2・3級は上記の表よりも難易度が少し易しくなり、整音の科目が無くなります。

学科試験の制限時間は同じですが、級で問われる内容やレベルが変わり、実技試験の内容の差は、学科試験でも顕著に表れます

実技試験の内容は、3級がアップライトピアノと呼ばれる種類のピアノの調律や修繕が主で、2級はアップライトピアノの調律、整調、修繕とグランドピアノの一部の整調、1級の実技試験になると、グランドピアノとアップライトピアノの両方を調律、整調、修繕しなければいけません。

制限時間も級が上がるほどに短くなるので難易度が上がると言えるでしょう。

ピアノ調律技能士資格の難易度

ピアノ調律技能検定試験3級は、専門学校にいるうちから合格できるので、あまり難しくはありません。2級と1級は実務経験が必要なので、3級に比べて難易度が上がります。

また、1級と2級は3級に比べて調律、修繕できるピアノの種類が変わったり増えたりするのでそれに対応する必要があります。

ピアノ調律技能士資格の合格率

ピアノ調律技能士3級の合格率はおおよそ学科試験が85~90%、実技試験が30~40%程度、2級は学科試験が80~85%、実技試験が30~35%程度、1級は学科試験が65~70%で実技試験が25~30%程度と言われています。

合格基準が学科試験で満点の70%以上の正答率、実技試験も同じく70%以上の得点が必要なので、足り無ければ合格出来ません

学科試験は真偽法と多肢択一法があり、マークシート方式で加点採点、実技は減点採点となる為、事前に公表・配布される学科試験の範囲や実技試験の問題を確実にクリアできるよう準備しておけば合格する事が出来るでしょう。

学科試験には合格したけど、実技試験がダメだったという場合でも、学科試験免除制度があるので、うまく利用して合格していきたいですね。

ピアノ調律技能士試験の合格発表

合格発表は一般社団法人日本ピアノ調律師協会のホームページと協会から書面で通知の2つの方式で行われます。

学科試験の場合は試験終了からのおよそ2週間後に、実技試験は年度末頃から順次発送または公示され、また合格発表と同じタイミングで合否通知と共に、1級合格者には厚生労働大臣の名入り、2・3級合格者には協会会長名入りの合格証書も交付されます。

ピアノ調律技能士資格取得後の就職先・給料・適性等について

ピアノ調律技能士

これまで調律師として活躍してきた方がピアノ調律技能検定試験実施後に受け直し、再度調律師としての技能を問われる事になった事で、不合格者の多さが露呈してしまった実情がありました。

これからピアノ調律技能士として働く中で、国家資格の所持を明確にしなくてはならない現実もあるかと思います。

その時に正々堂々と資格名を名刺に記載する為にも、専門学校や大学、養成期間で正しく確実な知識と技術を学ぶことが必要不可欠ですから、自分に合う学校を無料資料請求で選び進学しなくてはなりません。

無免許で調律師を名乗り、業務に携わる時代は終わりを迎え、これからは国家資格を取得して、正式に依頼を受けこなしていきましょう。

それではピアノ調律技能士の資格取得後の就職先や給料、仕事内容等について、解説していきましょう。

ピアノ調律技能士所持者の就職先

ピアノ調律技能士(メーカー勤務、自営業など)、ピアニスト専属ピアノ調律師、音楽スタジオ、コンサート会場やピアノ工房など、ピアノの調律に関わる現場で必要とされる為、音楽関連の企業や工房に就職する事が主となります。

ピアノ調律技能士に向いている人・適性

大前提として、ピアノ調律技能士になるなら仕事内容的に耳が良くなくてはいけません。そして、当たり前ですが調律に関する知識や技術が必要です。

また、ピアノ調律技能士は待遇がいいとは必ずしも言えません。工夫して顧客獲得できる人や、薄給でも好きなことを仕事にしたいと心から思える人が向いているでしょう。

アップライトピアノやグランドピアノを主に相手にし、分解する事も多いので、体力や握力も必要なポイントです。

ピアノ調律技能士と同じ分野の他の資格

音響技術者舞台機構調整技能士MIDI検定といった音響に関連する資格があります。

特に舞台機構調整技能士は舞台やコンサートで音響調整する資格ですので、仕事内容にも類似点が多くコンサートホールやプロダクションへの就職にも有利になる為、スキルアップの為に挑戦する事もおすすめです。

ピアノ調律技能士の給料

ピアノ調律技能士の給料についてですが、働く地域や企業等によってかなり差があることが特徴で、調律のみの求人では多くが月の給料で16~20万円程度とされています。

楽器メーカーの正社員でもピアノ販売のノルマがあったり、同年代の平均年収に満たなかったり、独立していても住宅ローンの審査が通らないくらいに収入が不安定な場合があるようです。

ピアノの配送からメンテナンス、販売を行う企業であれば月の給料は25万円を超える事も多いのですが、配送に伴う運搬作業も行うので体力がかなり必要となるでしょう。

ピアノだけでなく他の楽器にも詳しくなれば活躍の幅も広がるので給料面でも増加を見込めるようになるので、個人のスキルアップの為に別の資格を取得する事も給料を上げる方法になります。

ピアノ調律技能士の現状

ピアノ調律技能士資格を取得して、楽器メーカーの正社員になった場合は、ピアノの調律以外にもピアノの販売のノルマなどが課せられ、仕事内容も増えます。

独立の場合はピアノの調律だけでなく、ピアノや楽器のクリーニングなども兼業しなければ顧客が就かない場合もあるようです。

日本のピアノの台数自体が減っていると言われていますが、学校やコンサート会場等で定期的にメンテナンスを行う他、一般家庭でも年1回の頻度でのメンテナンスに加え、2~3年程度の頻度で整音や整調を行うよう啓蒙活動を協会から指導しているので、ピアノ調律技能士の需要が期待できるようになるでしょう。

ピアノ調律技能士の将来性

ピアノを弾く人が以前より減り、ピアノの台数が減っている近年では、ピアノ調律技能士という資格に将来性があるとは簡単には言えない状況です。電子ピアノがあるとはいえ、ピアノ自体が斜陽産業という意見もあります。

とはいえ、コンサートホールや学校、音楽教室ではこれからもピアノは常設されていきますし、一般家庭でもやはり電子ピアノとのタッチの差や音の違いからアップライトピアノやグランドピアノが人気な事もあるので、仕事内容の特異さからピアノ調律師の仕事が消える事は無く、需要は必ず一定以上はあると言えるでしょう。

ピアノ調律技能士の独立について

近年は騒音や少子化で、ピアノを所持しているという一般家庭が減少しています。なのでピアノ調律技能士の資格だけで独立して生計を立てるというのは難しいでしょう。

個人のピアノ講師になって、生徒の家のピアノも調律するというパターンや、コンサートのサポートメンバーなどになって時間のある時に調律の仕事を行うなど、何本か収入の柱を立てておくことが必要だと言われています。

ピアノ調律技能士の仕事内容や料金

コンサート会場や学校等では定期的な頻度でメンテナンスを行っていますが、一般家庭ではかなり放置されている事も多く、調律以外に整音や整調、清掃や部品交換までかかることもあるでしょう。

一般家庭向けの調律料金は、ピアノの種類、メンテナンスの頻度や放置年数により変わることが多く、毎年調律しているアップライトピアノで11,000~14,000円、グランドピアノでは15,000~16,000円程度となり、3年以上6年未満放置していれば1年ごとに1,000円プラスされ、15年以上放置されているピアノですと20,000円以上の料金がかかります。

ピアノ調律師として独立していれば、部品もある程度揃えておかなくてはいけませんし、顧客獲得の為かなり努力しないといけませんが、調律後のお客様の笑顔や喜びがやりがいになり、メンテナンス頻度を短くするよう推奨できることにもなるので、努力に比例してやりがいや収入を見込める仕事と言えます。

ピアノ調律技能検定試験の難易度や試験情報・給料・仕事内容を解説!まとめ

ピアノ調律技能士の国家試験「ピアノ調律技能検定試験」の難易度や試験情報、ピアノ調律技能士の給料や仕事内容について解説させていただきました。

  • ピアノ調律技能士は国家資格になり、免許制度になった
  • ピアノ調律技能士になるには専門学校や養成機関を卒業する必要がある
  • 3~1級の等級で、1級の難易度はかなり高く、これまで調律師として働いてきた方でも合格は容易ではない
  • 試験には学科試験と実技試験があり、それぞれの等級で実技試験の難易度が高い
  • ピアノ調律技能士の仕事内容は調律だけでなく修理も行う
  • ピアノ調律技能士の仕事は消えることなく、需要は一定以上ある

今回のまとめとしては以上の事がわかりました。

専門性が高く、仕事内容の特異さからも他に変わる資格が無いので、確実に需要もあり、これから伸びる可能性もある職種です。

ピアノ調律技能士になる為の学校は専門学校・大学・短大・協会認定の養成施設等あり、課程を修了しないと受検する事も叶わないですし、確実に合格を目指すのであれば自分に合った学校を選ぶことが必要不可欠です。

その為にはまず進学先の資料を複数確認し、チェックする事が重要ですので、無料の資料請求から資料を取り寄せ、学校の詳細を確認しましょう。

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