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神主になるには資格が必要?神主と宮司の違いや給料についてまとめ

更新日:2023-10-06

神主になるには資格が必要?神主と宮司の違いや給料についてまとめ

神社で働いてみたいと思った事がある人はいますか?

神主と宮司の違いも良く分からないし、意外と神主の事って分からないことだらけですよね。

神主になるにはどんな資格が必要なんでしょう?どれぐらいの給料がもらえるのでしょう?男性だけのイメージがありますが女性でもなれるんでしょうか?

今回は神主になるには?と、神主と宮司の違いをテーマに神社の様々な疑問を解決していきます。

神主と宮司の違いは?

神主になるには

神主と宮司の違いが分からない!という人も多いかと思います。

どちらも神社に居る神職の人…ぐらいの認識で、同じ意味だと思っている人がとても多いでしょう。

ここで一度神主と宮司の違いを整理しておきましょう。

神主とは神職の役職名ではない

神社神道の世界で『神主』という役職・階級はありません。

世間一般で神主と呼ばれている人たちは、神道に関わっている人(=神職)です。

感覚としては会社の中では〇〇課の課長って人でも世間一般ではサラリーマンと呼ばれるのと少し似ているかもしれませんね。

宮司とは?

宮司とは、神社の責任者を務める神職のことを指します。

つまり、神主と宮司の違いとは、会社でいう所の社員と社長ぐらいの違いだったのです。

したがって、大きな神社でも宮司と呼ばれる人は1人だけしかいません。

宮司と違い、神主は複数人数神社に居てもおかしくない存在ですが、神社の神職はいずれも不足しているのが現状です。

宮司は常に人数不足

日本全国で見ると神社はたくさんあります。およそ8万社とも言われていますが、一方で宮司をしている人はおよそ1万人しかいません。

アレ…?8万社の会社があれば8万人社長が居るはずでは…?となってしまいますね。

多くの神社は、宮司が常駐して居ない神社なんです。他の神社で宮司を務めている大半の神主さんは、複数の神社の宮司を兼任しているのです。

1つの神社の宮司さんと多数の神社のトップを務める宮司の違いは凄そうですよね。神社が多くて宮司の少ない県なんかでは、なんと1人で100社の神社を掛け持ちする宮司さんがいるとかなんとか…

現状、神主(神職)はだいたいが宮司

仮にもし兼任でなかったとしても、神主さんでさえ全国に2万人とちょっとしかいません。一部の大きな名所になっている神社を除けば日本にある神社はほとんどが中小規模です。

神主が一人で頑張ってる神社の方が多いというのが実状なのです。その神社のたった一人の神職がその神主さんということは、自然とその神主さんが宮司さんになります。

宮司=神社のトップを務める神職ですからね。

こんな現状のため、世間的にみると神主と宮司の違いが実質なくなってしまっているんです。

…というのが、多くの人が神主と宮司の違いが分からなくなっている理由でしょうね。


神主になるには?必要な資格はある?

神主になるにはその神社の跡取りでなければならない…などとは広く言われていますが、実は誰でも神主になることはできます。

ただし、神主になるには学校で専門課程を修めることで得られる資格が必須となっています。

必要な資格を確保する手段は以下の通りです。

  1. 大学の神道科卒業(4年)
  2. 神職養成所を修了(2年)
  3. 神職養成通信教育を修了(2年)

神主になるには?大学

一番の近道を通って神主になるには、大学の神道科で、神職資格過程を修めて卒業することです。

神道科がある大学は日本に2つ、東京都にある國學院大學と、三重県にある皇學館大学だけです。

大学では普通の授業に加えて、神道学や宗教学を学ぶ事になり、専門の実習を履修することで在学中に宮司になるための資格である、「明階」という階位を得ることもできます。

後述しますが、大学を通らずに神職になるための資格を取るには、神社本庁への推薦状が必要になります。

つまり推薦状を必要とせずにスムーズに資格を取って、神主になるには大学の神道科に行っておくのがベストという訳です。

神主になるには?神職養成所

大学を通らずに神主になるには、有名な神社が運営している神職養成所での勉強を修了することで資格を取ります。

神職養成所は、

  • 山形県
  • 宮城県
  • 愛知県
  • 京都府
  • 三重県
  • 島根県

の6か所にしかありません。歴史が古く由緒ある神社ばかりなのですが、誰でも受講資格があるわけではありません

養成所に入れてもらうためには、神社本庁から推薦してもらう必要があり、神社本庁に推薦状を書いてもらうためには身近な神社の宮司さんに「推薦状を貰う為の推薦状」を書いてもらう必要があります。

神主になるには?神職養成通信教育

全国でたった1か所、大阪國學院でのみ行われている神職の通信教育です。

この通信教育は大学や養成所に通えない事情があり、現在仕事中の人かつ急を要する希望者のみに受講資格があります。

既に社会に出ているが、事情アリで実家の神社を急に継がなければならなくなった場合などに急ぎで神主になるにはこの方法があります。

なお、この通信教育にも神職養成所と同様に神社本庁からの推薦状が必要となります。


女性の神主は居るの?女性でもなれる?

女性神主

女性神主は最近では増加傾向にあります。女性限定となっていて男性にはなることのできない巫女とは違って、女性でも神主になることは可能です

しかし、一部の神社ではまだまだ女性神職を認めない所や女人禁制を布いているところもあり、女性の神職進出もこれからといったところです。

奉職してからも色々な面で厳しい

これまで女性が神主になること自体が狭き門でもありましたが、近年徐々に狭き門ではなくなりつつあります。

しかし問題はその門をくぐった先にたくさんです。小さな規模で巫女も採用していない神社では女性用の更衣室がないという場合もあります。性別的な差別を抜きに考えても、女性神主を受け入れる環境が整っていないという神社は少なくありません。

これからの女性が神主になるにはそういった面をどう解決していくかが今後の神社の課題でしょう。

神主の給料ってどれぐらい?

神主の給料は、普通の企業と同じく勤続年数や役職で変わってきます。

しかし、会社などと大きく違う点が一つあります。それが給料の上限です。

参拝客が多い大きな神社であっても、どれだけ収益が多い神社であっても、神主が貰える給料は月収60万円までと定められています。

この規定は神社本庁が決めたもので、全国ほとんどの神社はこの規定に従っています。

上限額の給料を貰っている神主はあんまりいない

しかし、上限額はあくまで上限です。月額60万円の給料を手にしている神主は全国的に見ても非常に少ないです。

若い神主では年収300万未満という給料で頑張っている人もたくさん居るようです。

大体の神主さんの給料は、役職などに応じて月額20万~40万程度だと思われます。


神主になるには資格が必要?宮司の違いまとめ

神主と宮司の違いと、神主になるには?をテーマにまとめてみましたがいかがでしょうか?

簡単に内容をまとめておくと、

  • 神主と宮司の違いは社員と社長の違いに似ている
  • 神主になるには神職の資格が必要!
  • スムーズに資格を取って神主になるには神道科の大学が近道!
  • 女性でも神主になることはできる!

といった感じです。

神主の人数不足も気になる中、これからの女性が神主になるにはもう1歩進んだ環境整備に期待したいところですね。