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鷹匠になるには条件や資格がある?年収と仕事内容もチェック

更新日:2023-08-07

鷹匠になるには条件や資格がある?年収と仕事内容もチェック

日本の伝統的な文化として、ずっと受け継がれてきたのが”鷹匠”という職業です。
鷹匠とは猛禽類である鷹を飼育し、高度な訓練を行ってその技術をイベントなどで披露します。

その鷹匠になるには、必要とされている条件や資格があるのでしょうか?本当に鷹匠の年収だけで生活していけるのか、仕事はどんなことをしているのかも詳しく検証していきます!

鷹匠とは?

鷹匠とは

テレビやイベントなどで、猛禽類の鷹とともに高度な技を披露している人を見たことはないでしょうか?
その方たちは”鷹匠”(たかじょう)と呼ばれる職業で、日本の伝統的な文化として代々受け継がれてきたものなのです。

単なる趣味や芸などではなく、れっきとした仕事として存在します。その鷹匠になるにはどうすれば良いのか、必要な資格や条件があるのかなどを見ていきましょう。

認定試験を受けよう

日本で鷹匠になるには民間団体が主催している認定試験を受験し、合格する必要があります。
一般的には試験を受ける前に、いずれかの流派に門下生として入門し、研修会に参加して訓練を受けるところからはじまります。

鷹匠になるには、誰でもすぐに試験が受けられるわけではなく、試験を受験できるレベルに到達するまでにおよそ3年以上の時間がかかります。
その間に師匠のもとで、鷹匠になるための知識や基本を徹底的に学び、大切な鷹の飼育も行います。

鷹匠になるために必要なこと

また、鷹匠になるには他にも必要なことがあります。
最低条件として、鷹を飼育できるくらいの大きな鳥小屋が設置できること、鷹が快適に生活できるだけの環境を整え、十分なエサが用意できることが必要になってきます。

鷹匠は、生きている鷹をパートナーとして仕事をしています。そこに何よりも大切なことは、鷹の命を守ることです。
自分のことに手一杯で、鷹の飼育や体調管理が疎かになるなど、絶対にあってはなりません。

鷹に満足いくエサを与えるには、人間の経済基盤が整っていることが大事です。鷹匠になる前から、金銭面においてもある程度は不安がないようにしておいた方が良いでしょう。

鷹匠の仕事内容は?

本来、鷹は人間に懐いてくる生き物ではないため、心を通わせることも相当の苦労があります。

では、仕事としての鷹匠はどのようなことをするのでしょうか?

今と昔で仕事が違う

元々、鷹匠の仕事は実際に鷹が狩りをして、獲物を売ることでした。かつてはこれが収入源だったわけですが、現在の日本では厳しい状況にあります。
なぜならば、自然保護が重視されるようになったために狩猟に制限がかかってしまったからです。

なので、多くの鷹匠は他にも仕事をするなどして収入を得ています。

鷹匠としての仕事は次のとおりです。

イベントで活躍

鷹匠になるには、現在は主に様々なイベントの場で訓練した技術を披露しています。
ダイナミックな技を間近で見られるので、イベント会場はたいへんな賑わいとなります。

イベントによっては一般の来場者も鷹匠の体験が楽しめることもあります。そのため、素人でも扱えるように鷹を調教する技術も鷹匠には求められます。

カラスやハトを追い払うことも

イベントで人を楽しませるだけでなく、鷹匠は糞害で市街地の人々を悩ませるカラスやハトなどを追い払うこともしています。

これはカラスなどを駆除するためではなく、鷹を現場に放つことで、住処である山に戻すのです。
このことで鷹匠に注目が集まっており、多くの自治体が取り入れるようになりました。

他にも空港で、鳥が航空機と衝突して機体トラブルを引き起こす『バードストライク』を解消するためにも、鷹匠の活躍が期待されています。

鷹匠の試験とは?

鷹匠の試験

鷹匠になるには厳しい条件があるわけではありませんが、試験を実施している団体に認可されなければなりません。

試験の内容は筆記試験と技術試験ですが、どんなことをするのでしょうか?

アメリカと日本で資格が異なる

鷹匠になるには、アメリカと日本で必要な資格が異なってきます。
まず、アメリカでは鷹を扱うために国家資格を受験し、合格しなければなりませんが、日本の場合はそのような資格が存在しません。

そのため、前述したように民間団体が主催している認定試験を受験します。

筆記試験

鷹匠の筆記試験は、鷹匠に関連する法律、狩猟鳥獣の判別やオオタカの飼育の方法、調教について問われます。
また、伝統的な鷹道具の機能についてや、狩りのマナーも出題されます。

この他には小論文も書きます。

技術試験

続いて技術試験ですが、しっかりと懐けた鷹とともに決められた技を披露します。

決められた道具を使用し、『夜据え』や『据え廻し』などを行います。また、鷹匠と鷹がどれほど馴染んでいるか、狩場での判断能力や判断力などもチェックされます。これらが試験官に納得してもらえるレベルでこなせなければなりません。

公開の場において試験を実施することもあります。

他に師範の鷹匠として独立する場合も試験があります。その場合はオオタカやハヤブサの調教法をマスターし、実猟で勢子を指揮して鷹の鳥(雉)を捕れる技術を有する人である必要があります。

鷹匠になるには専門的なことを中心に問われるので、筆記・技術試験ともにしっかりと身につけておく必要があります。

鷹匠の年収

鷹匠となるには、この仕事だけで十分なお金を得られる可能性は極めて低いと考えておいた方が良いでしょう。

現実の問題として、鷹匠は次のような理由で収入が不安定なようです。

収入源は”イベント”が多い

かつての鷹匠は、狩りで捕まえた獲物を売ることで生計を立てていましたが、今では規制がかかっていることやライフスタイルが昔と全く違うことから、これで収入を得ることはたいへん厳しくなっています。

そのため、現代の鷹匠は、主にイベントに出演して様々な技を披露することで日当を得ています。しかし、その収入も鷹のエサ代や交通費などを差し引けばあまり手元には残りません。
年収に換算すると、1年で100万円ほどをもらえたら良い方です。

収入を安定させたい場合は?

しかし、収入が不安定な職業であっても「鷹匠として食べていきたい!」と夢を抱いている方もいることでしょう。

そのような方は、放鷹をして害鳥駆除を行っている企業に就職することで社員として勤務することができます。
そうすることで、一般的なサラリーマンと同じような収入が得られるので、安定して仕事ができます。

鷹匠についてのまとめ

鷹匠になるには、アメリカと日本では資格に違いがあります。
アメリカでは国家資格が必要ですが、日本ではいずれかの流派に入門して試験を受け、鷹を操るのに十分な力があると認められればOKです。

他に必要な条件といえば、鷹を満足に飼育できる環境が整えられるかどうかが重要となってきます。

今と昔では鷹匠の仕事も異なりますが、”害鳥駆除”という新しいジャンルの仕事が確立したことで、イベント以外の業務の幅も広がりました。

鷹匠になるには年収が低いことが懸念されますが、これも害鳥駆除などを行っている企業に就職することで、仕事・収入のどちらも安定を手に入れることができます。

生きている鷹を扱うという専門的な職種ではありますが、鳥類を愛し、伝統的な文化に興味のある方はぜひチャレンジしてみましょう。

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