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社労士と社会福祉士の業務や難易度の違いは?ダブルライセンスが良い?

更新日:2024-02-19

社労士と社会福祉士の業務や難易度の違いは?ダブルライセンスが良い?

社労士と社会福祉士はどちらも社会貢献性が高く、毎年人気の高い資格職業です。

そのため、「どちらの資格を取得すべきか」や「資格取得の難易度に違いはあるのか」という悩みや疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では「社労士と社会福祉士の業務内容や試験科目の違い、難易度の差」についてご紹介します。

また、社労士の方が社会福祉士とのダブルライセンスを目指すメリットについても解説します。

社労士や社会福祉士の資格に興味がある方や、社会貢献性の高い職業に就きたい方は、ぜひ最後までお読み下さい。


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社会保険労務士と社会福祉士の違い

 

冒頭にて、社労士と社会福祉士はそれぞれ社会貢献性の高い資格職業であると述べましたが、社会とどのような繋がりがあるのでしょうか。

こちらの項目では「社労士と社会福祉士におけるそれぞれの業務内容」についてご紹介します。

それぞれに業務内容と、ご自身が描く将来像を比較してみましょう。

社会保険労務士の業務内容

社労士の業務内容は、「申請書類作成・帳簿書類作成・コンサルティング業務」の3つに大きく分けることができます。

業務概要 業務詳細
申請書類等の作成 労働保険・社会保険の新規加入や、傷病手当金・出産手当金の申請手続きなど、行政機関等に提出する際に必要な申請書や請求書の作成
帳簿書類の作成 労働者名簿や賃金台帳などの書類作成
コンサルティング 人事労務管理や社会保険、従業員のメンタルヘルス・ハラスメント対策などに関する相談業務及び指導

上記のうち、申請書類と帳簿書類の作成業務は独占業務であり、社労士は労務問題・社会保険の専門家として確立された資格職業と言えます。

社会福祉士の業務内容

全国社会福祉協議会」によると、社会福祉士の業務内容について以下のように記載があります。

社会福祉士は、精神・身体上の障害や環境により日常生活を営むことが難しい方に対して、福祉の相談業務や福祉サービスを提供する

上記より、社会福祉士のメイン業務は「福祉に関する相談業務やサポート」であり、福祉施設だけでなく医療や教育など様々な分野にて活躍できる資格職業と言えます。

社会保険労務士と社会福祉士の難易度を比較

 

社労士試験と社会福祉士試験において、取得する難易度に違いがあるのかどうか気になる方も多いでしょう。

こちらの項目では「社労士と社会福祉士の難易度」について、以下の4つの視点からご紹介します。

  • 合格率
  • 勉強時間
  • 受験資格
  • 試験の足切り制度

資格の難易度でどちらの資格を取得するかを決めたいという方は、それぞれチェックしてみて下さい。

合格率から見る難易度の違い

1つ目は「合格率」から見る難易度の違いです。

以下の表にて、社労士試験と社会福祉士試験における過去3年間の合格率を比較してみましょう。

年度 社労士試験の合格率 社会福祉士試験の合格率
令和5年 6.4% 44.2%
令和4年 5.3% 31.1%
令和3年 7.9% 29.3%

参考:厚生労働省 社会保険労務士の合格者発表/厚生労働省 社会福祉士国家試験の受験者・合格者の推移

上記の表より、社会福祉士の合格率は社労士の合格率の約4〜7倍ほど高いことが分かります。

そのため、合格率から見ると社会福祉士より社労士の方が圧倒的に難易度が高いと言えます。

ただし、社会福祉士試験が簡単であるという意味ではなく、福祉系の資格における合格率としては低い方に分類されるため、誤解のないようにお気をつけ下さい。

勉強時間から見る難易度の違い

2つ目は「勉強時間」から見る難易度の違いです。

以下の表にて、社労士試験と社会福祉士試験に合格する上で必要とされる勉強時間を比較してみましょう。

社労士合格に必要な勉強時間の目安 社会福祉士合格に必要な勉強時間の目安
約800時間〜約1,000時間 約300時間〜約400時間

上記の表より、社労士の勉強時間の方が2倍以上多く必要とされるため、勉強時間から比較すると社労士の方が難易度が高いと言えます。

社会福祉士の勉強時間が短い理由として、社会福祉士は受験資格を得るまでの学習期間が長く、受験勉強用の時間は少なくて済むことが挙げられます。

そのため、勉強時間の短さから社会福祉士を目指すのではなく、この後解説する「受験資格を得るまでの期間」と併せてお考え下さい。

受験資格から見る難易度の違い

3つ目は「受験資格」から見る難易度の違いです。

以下の表にて、社労士試験と社会福祉士試験におけるいくつかの受験資格を比較してみましょう。

社労士試験の受験資格 学歴:大学・短期大学・専門学校卒業など

実務経験:公務員や弁護士補助者などを3年以上

試験合格:司法試験予備試験や行政書士試験など

社会福祉士試験の受験資格 学歴+実務+短期養成施設:福祉系の短大を卒業後(2年)、相談援助実務経験を積み(2年)、養成施設で審査(6ヶ月以上)を受ける

実務経験+短期養成施設:児童福祉士等で実務経験を積み(4年)、養成施設で審査を受ける(6ヶ月以上)

学歴+一般養成施設:大学を卒業後(4年)、養成施設で審査を受ける(1年以上)

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト/社会福祉復興・試験センター

上記の表より、社会福祉士の方が受験資格を得るまでの時間や手間がかかるため、受験資格から見ると社労士の方が難易度は低いと言えます。

ただし、社労士試験においても難易度の高い行政書士試験に合格する必要があり、選ぶ受験資格によっては社労士もハードルが上がります。

試験の足切り制度から見る難易度の違い

4つ目は「試験の足切り制度」から見る難易度の違いです。

以下の表にて、令和5年度の社労士試験と社会福祉士試験における足切り制度を比較してみましょう。

社労士試験の足切り制度 選択肢試験:40点満点中総得点26点以上かつ各科目3点以上

択一試験:70点満点中総得点45点以上かつ各科目4点以上

社会福祉士試験の足切り制度 全150問のうち90問以上正答かつ、18科目全てで1点以上得点する

参考:社会保険労務士試験オフィシャルサイト/社会福祉復興・試験センター

上記の表より、どちらの試験においても総得点と各科目の最低ラインが決まっていますが、社労士試験の方がより最低得点数が高めの基準に設定されているため比較的難易度が高いと言えます。

結論、社会保険労務士の方が難易度は高い

以上「合格率・勉強時間・受験資格・足切り制度」から社労士と社会福祉士における難易度を比較し、合格率の低さや勉強時間の長さから社労士の方が難易度が高いという結論になりました

ただし、社会福祉士の資格も誰でも簡単に取得できる資格というわけではないので、どちらの資格取得を目指す場合にもしっかりと対策を行うようにしましょう。

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社会保険労務士と社会福祉士の試験科目を比較

 

先ほど「社労士の方が資格を取得する難易度が高い」ことをお伝えしましたが、試験科目の違いも関係しているのでしょうか。

こちらの項目では「社労士と社会福祉士の試験科目における違いや共通点」についてご紹介します。

特にダブルライセンスをこれから目指す方は、勉強する際の参考にして下さい。

試験科目の一部は共通している

まず、社労士試験と社会福祉士試験との共通科目は以下の通りです。

  • 労働安全衛生法
  • 労働基準法
  • 健康保険法
  • 雇用保険法
  • 社会保険
  • 労務管理
  • 厚生年金・国民年金

このように重複する試験科目が多くあるため、社労士と社会福祉士はダブルライセンスの取得が比較的しやすく、キャリアアップを目指したい方は両方の試験に挑戦することをお勧めします。

ただし、どちらか一方の資格を取得すれば、もう片方を全く勉強せずに合格できるわけではありません。

これから解説するように、それぞれの資格でのみ出題される内容もあるため、ダブルライセンスを目指す際にも資格勉強を怠らないようにしましょう。

社会労務士試験でのみ出題される科目

上記の試験内容に加え、社労士試験のみで出題される科目は以下の通りです。

  • 労働者災害補償保険法
  • 労働保険の保険料の徴収等に関する法律

社労士は労務問題の法律を扱う専門職であるため、社会福祉士と比較し法律系の科目が多く出題されます。

社会福祉士を先に取得した方が社労士試験に挑む際は、上記の項目を中心に勉強すると効率的です。

社会福祉士試験でのみ出題される科目

上記の試験内容に加え、社会福祉士試験のみで出題される科目は以下の通りです。

  • 人体の構造と機能及び疾病
  • 心理学理論
  • 心理的支援

社会福祉士は相談業務がメインの職業であるため、社労士と比較し心理学分野の科目が多く出題されます。

社労士を取得済みの方が社会福祉士とのダブルライセンスを目指す際には、心理学系の内容に注力すると高得点を狙えるでしょう。

ダブルライセンスを取るメリットはある?

 

先ほど、試験科目の共通点からダブルライセンスをお勧めしましたが、取得しやすさ以外に2つの国家資格を取得するメリットはあるのでしょうか。

こちらの項目では「社労士で社会福祉士とのダブルライセンスになるメリット」についてご紹介します。

実際に活躍されている社労士の方を例に解説していきますので、社会福祉士を取得することで本当に活躍できるのか気になる方はチェックして下さい。

福祉に特化した社会保険労務士を目指せる

1つ目のメリットは「福祉に特化した社会保険労務士を目指せる」ことです。

社労士の方が社会福祉士の資格を取得することで、「福祉に強い社労士」としてアピールすることができます。

例えば、「フクツル社会福祉士 社会保険労務士事務所」のように、高齢者施設等の立ち上げに必要な書類の作成から助成金申請、コンサルティングまで、福祉や介護分野に特化したサービスの提供が可能となります。

今後ますます高齢者向け施設の需要が高まることが予想されるため、社会福祉士とのダブルライセンスは社労士として長く活躍する上で大きなメリットとなるでしょう。

差別化が図れて独立した際に有利になる

2つ目のメリットは「差別化が図れて独立した際に有利になる」ことです。

実際「よしざわ社労士・社会保険労務士事務所」のように、社労士が多い東京において差別化に成功し事業を軌道に乗せることができる方も多くいます。

そのため、社労士資格を取得後に独立開業をお考えの方は、社会福祉士とのダブルライセンスを目指すと良いでしょう。

社会保険労務士と社会福祉士の違いやダブルライセンスについてまとめ

今回、社労士と社会福祉士における業務内容や難易度の違い、ダブルライセンスのメリットについて解説しました。

名称が似ているため混同される傾向にありますが、社労士は労務問題・社会保険の専門家であり、社会福祉士は福祉関係の相談やサポートを行う専門家という明確な違いがあります。

また、試験科目にて共通点が多くありますが、合格率や受験資格など取得難易度は異なるためダブルライセンスを目指す際はご注意下さい。

今回ご紹介したように、今後日本において社労士として活躍するために社会福祉士とのダブルライセンスを目指しましょう。