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行政書士にしかできない独占業務一覧!違反したらどうなる?

更新日:2022-08-05

行政書士には弁護士や税理士同様、法的根拠をもとに行政書士にしかできない「独占業務」があります。

行政書士の利点と優位性は何よりこの独占業務ができることです。

この記事では、行政書士の独占業務にはどのようなものがあるのかを解説します。

また、有資格者以外が違反してこの独占業務を行うとどうなるのか、コロナ禍でよく話題に上がる補助金助成金の申請業務についても触れていきます。


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行政書士にもある「独占業務」とは

行政書士_独占業務

「独占業務」とは国家資格の分類である業務独占資格を有する者でなければ携わることを禁じられている業務を指します。

独占業務には国民の権利、財産、生命、身体の保護を目的とした仕事が指定されているため、高度な専門的知識が求められます。

法律によって一定の社会的地位が保証されているため、業務独占資格は数ある資格の中でも社会からの信頼性が高いとされているのです。

独占業務のある国家資格には行政書士以外に、弁護士、弁理会計士、税理士、司法書士、医師、歯科医師などがあります。

行政書士の独占業務に関連する法律

専門的な知識が必要とされる国家資格の独占業務ですが、行政書士には一体どのような独占業務があるのでしょうか?

「行政書士法の第1条の2項」には以下のように定められています。

行政書士法

第一条の二

行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。

2 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。

第十九条

行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第一条の二に規定する業務を行うことができない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験又は能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、この限りでない。

行政書士法|e-Gov法令検索

つまり、「官公署に提出する書類」「権利義務に関する書類」「事実証明に関する書類」の作成は、事業者本人以外は原則として行政書士にしかできない独占業務とされています。

行政書士の独占業務は主に3つ

行政書士は法的書類の作成を主な業としている士業で、作成できる書類は10,000種類以上にのぼります。

行政書士はこれらほとんどの書類を独占業務として持つ法律のプロフェッショナルとして業務を行います。

行政書士の独占業務

  1. 「官公署に提出する書類」の作成
  2. 「権利義務に関する書類」の作成
  3. 「事実証明に関する書類」の作成

行政書士の独占業務としては上記の3つの書類が挙げられますが、書類作成の全てが独占業務というわけではなく中には行政書士以外にも作成できる書類が含まれています。

例えば「非紛争的契約書」や「協議書類」は行政書士と弁護士どちらでも作成することができ、「外国人の帰化許可申請書」は行政書士と司法書士のどちらでも作成できます。

ただし、このように他士業が介入できる書類作成は少なく大部分が行政書士の独占業務となっています。

行政書士は「書類作成」の全てをできるわけではない

書類作成のプロフェッショナルであり、数多くの書類を扱える行政書士ですが、行政書士法第1条2項2号には「他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。」と、逆に行ってはいけない業務もあると定められています。

前述した「官公署に提出する書類」「権利義務に関する書類」「事実証明に関する書類」の中には他の法律で制限されているものが一部含まれているため、書類作成の全てが行政書士の独占業務というわけではありません

例えば「訴状等裁判所に提出する書類作成」や「法務省に提出する登記申請書の作成」はそれぞれ司法書士と土地家屋調査士の独占業務にあたり、行政書士が行うことは禁止されています。

「行政書士が他の士業の独占業務を行う」といった違反については後述します。

行政書士の主な独占業務の仕事内容

行政書士_独占業務

行政書士の独占業務の法律について確認しましたが、そもそも行政書士の独占業務の書類作成はもちろん事業者・当事者本人が行うこともできます。

しかし、法律の知識がないと書類の作成はできないため、当事者本人の代理として書類作成や申請手続きを行政書士が行っています。

ここからはそんな行政書士の3つの独占業務の仕事内容を具体的に見ていきましょう。

1.「官公署に提出する書類」の作成

「官公署に提出する書類」の作成の多くは行政書士の独占業務です。

これは様々な行政機関に対して提出する許認可申請書類や届出書を作成する業務のことを指します。

  • 飲食店営業許可申請書
  • 酒類販売業免許申請
  • 建設業許可申請書
  • 旅館営業許可申請書
  • 農地転用許可申請書
  • 宅地建物取引業免許許可申請書
  • 道路使用許可申請書
  • 風俗営業許可申請書
  • NPO法人許可申請書
  • 宗教法人設立認証申請書
  • 個人タクシー免許申請書
  • 建築確認申請書
  • 旅行業登録申請書
  • 医療法人設立許可申請書
  • 入札資格審査申請書
  • 在留資格申請書
  • 自動車登録申請書
  • 車庫証明書

上記のように営業許可や販売許可の申請書の作成を事業者の代わりに行うことが独占業務にあたります。

これらの許可申請書は簡単に申請が通る場合もあれば、審査が厳重で数年がかりの準備を必要とする場合もあります。

許可申請書の内容は大変複雑で難しいため個人で申請することはほとんどなく、多くの事業者が行政書士に依頼をしています

コンサルとしての行政書士

許認可申請が通ってはじめて顧客はそのビジネスを始めることができますので、行政書士は顧客が許認可を受けられるか否かを判断するという経営コンサルティング的な役割も担っています

ただ機械的な書類作成を目的とするのではなく、丁寧にヒアリングし、事業の成功まで見据えて親身に顧客の相談に乗ることで付加価値を与える行政書士になれるでしょう。

2.「権利義務に関する書類」の作成

権利義務に関する書類とは何らかの権利の発生、変更、存続、消滅の効果の意思表示を内容とした契約書や文書のことです。

権利義務に関する書類には次のような書類があります。

  • 売買・賃貸借・抵当権設定・請負、雇用・身元保証、示談などの契約書
  • 契約申込書、請求書(内容証明郵便による)、就業規則などの約款
  • 遺産分割協議書や建築工事紛争予防協議書など複数者間の協議書
  • 法人・団体の議事録および会議資料
  • 会社・法人設立の必要書類(発起人会・創立総会・株主総会議事録・取締役会議事録・定款・株式申込書など)
  • 特別受益証明書
  • 贈与証書
  • 請願書
  • 行政不服申立書
  • 上申書

これらは、トラブルを避けるために証拠残すための書類として行政書士が独占的に作成できます。

個人・法人問わず依頼者からの情報を元に法的に有効な契約書や協議書などを作成しています。

業務範囲が広がる行政書士

上記の通り契約書作成は権利義務に関する書類の作成に含まれますが、昨今内容的に高度となり、対応範囲も拡大しており、情報化社会の進展を背景に「著作権使用許諾書」などの新分野も生まれています。

行政書士の作成できる書類の数は、新たに法律や条令が制定されたり社会情勢が変化することで増えていきますので、行政書士の活躍の幅は益々広がっていくでしょう

3.「事実証明に関する書類」の作成

事実証明に関する書類とは社会生活にかかわる様々な交渉を有する事柄を証明するための文書を指します。

第三者の行政書士が介入することにより専門的な知見の元、公正な事実証書として残すことができます。

具体的な書類は以下のようなものです。

  • 資格証明
  • 社員履歴調書
  • 会社業歴書
  • 自動車登録事項証明書
  • 交通事故調査報告書
  • 会計帳簿
  • 決算書類
  • 現地案内図
  • 現況測量図

事実証明に関する書類は民間人の身近にあるものが多く、自動車の登録やパスポートの認証、サインの認証など社会的な証明を要する際に行政書士に依頼する場面があります。

独占業務以外で行政書士ができること

行政書士_独占業務

行政書士の基本的な業務は顧客の書類を作成・提出するところまでですが、行政書士の業務範囲は多岐にわたるため他の職種(弁護士、税理士、司法書士など)が担う非独占業務の一部も行うことができます。

以下では「独占業務以外で行政書士ができること」を一部ご紹介します。

弁護士と行政書士の両方ができる業務

  • 紛争性のない契約書・協議書の作成や相談
  • 内容証明郵便の作成や相談
  • 官公署への書類提出や事前相談

紛争性のある契約書や協議書の作成及び相談」は弁護士でなければできないので注意が必要です。

税理士と行政書士の両方ができる業務

  • 補助金の申請書の作成や相談
  • 融資事業計画書の作成や相談
  • 税務申告に必要な書類の一部の作成

行政書士が作成できる税務申告に必要な書類の一部とは、ゴルフ場利用税・自動車税・軽自動車税・自動車取得税・事業所税その他政令で定める租税に関する税務書類です。

ただ税務申告そのものを代理して行えるのは税理士だけなので気をつけてください。

司法書士と行政書士の両方ができる業務

  • 帰化許可申請書の作成や相談
  • 融資事業計画書の作成や相談
  • 遺言書(公正証書遺言書や自筆証書遺言書)の作成
  • 遺産分割協議書の作成
  • 会社設立の定款の作成、公証人役場での認証手続き
  • 会社設立の公証人役場での認証手続き

司法書士と行政書士はともに公的書類の作成を主な業務としていますので、上記のように両方ができる業務も多く存在しますが、「相続関連」「会社設立」に関する書類作成には司法書士の独占業務も含まれているため誤って業務を行わないように注意する必要があります。

独占業務に関して違反するとどうなる?

行政書士_独占業務

行政書士の独占業務を有資格者以外が行うことは法律で禁じられています。

また、行政書士であっても弁護士、税理士、司法書士などの他の士業の独占業務に抵触してはいけません。

以下ではそれぞれの違反について解説します。

行政書士の独占業務を有資格者以外が行うとどうなる?

行政書士の資格を持たない人が行政書士の独占業務を行うと、行政書士法違反となります。

行政書士法第19条第1項の違反になり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになります。

弁護士、税理士、司法書士などの他の士業の方はもちろん、行政書士資格を所持していない方は作成方法を知っていたとしても本人以外が行うのは違反対象ですので、行政書士の独占業務に抵触しないように注意しましょう。

行政書士が他の士業の独占業務に抵触するとどうなる?

では逆に、行政書士が誤って他士業の独占業務に触れた場合にはどうなるのでしょうか?
行政書士と近い職業である「司法書士」「税理士」についてみていきましょう。

行政書士が司法書士の独占業務を行った場合、司法書士法第73条第1項の違反となり、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、税理士の独占業務に違反すると3年以下の懲役又は200万円以下の罰金が科せられることとなります。

どの士業でも独占業務に触れることで懲役もしくは罰金が科せられることになりますが、士業によって条例が異なるため懲役や罰金に違いがあります。

司法書士・税理士以外にも行政書士の業務と関係が近い他士業の独占業務はいくつも存在しますので、誤って他士業の独占業務を行わないように自身の業務範囲をしっかりと把握するようにしましょう。

行政書士は助成金と補助金の申請は業務範囲外?

行政書士_独占業務

行政書士は上述したように大部分は行えるものの、他士業の独占業務である場合は作成できないと少々わかりにくい業務範囲となっています。

そんな中よく間違えられるのが『補助金や助成金の申請は行政書士なのかどうか』という点です。

コロナ禍もあり話題に上がることが多くなった補助金や助成金の申請の代行業務ですが、実はどちらも行政書士の独占業務ではなく、片方に関しては行政書士が触れることのできない他士業の独占業務となっています。

一見するとどちらも意味合い等は同じように見えますが、資金の利用目的が異なることから担当できる人物が異なります。

最後に、この助成金と補助金の申請業務は誰ができるのか、解説します。

『補助金』の申請は独占する士業がない

コロナ渦で売上が減った企業に対し、事業の再構築を行うための資金提供である『事業再構築補助金』などの補助金は中小企業や小規模事業者の事業の活性化や効率化等のサポートを目的としている制度です。

この補助金を申請する際に必要な書類や提出に関しては申請業務を独占する士業がないため行政書士も申請業務を担えます。

行政書士以外にも中小企業診断士や税理士といった士業から、コンサルティング会社や金融機関、商工会でも書類の作成代行を行うことができます。

『助成金』の申請は社会保険労務士の独占業務!

助成金は、雇用促進や雇用環境整備、人材育成等のサポートを目的としている制度です。

助成金は主に雇用に関する資金のため社会保険労務士の独占業務と定められています。

税理士や中小企業診断士などの会社にかかわる士業でも業務にすることはできないため、もちろん行政書士も対応することができません。

社会保険労務士の独占業務に違反すれば1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられることとなります。

補助金と助成金の申請はコロナ禍の影響で急速に増えたため、依頼者も行政書士も間違えが起きやすくなっています。
行政書士として仕事を受ける際は間違って助成金の申請をしないように注意しましょう

行政書士にしかできない独占業務|まとめ

この記事のまとめ
  • 行政書士の独占業務は行政書士法第1条の2と第19条で定められている
  • 「官公署に提出する書類」「権利義務に関する書類」「事実証明に関する書類」の作成の多くが、行政書士の独占業務
  • 独占業務以外でも行政書士ができることはたくさんある
  • 士業の独占業務に抵触すると『懲役もしくは罰金』が科せられる
  • 行政書士は補助金の申請業務はできるが助成金の申請業務はできない

「官公署に提出する書類の作成」「権利義務に関する書類の作成」「事実証明に関する書類の作成」の3つが行政書士の独占業務であると行政法で定められており、行政書士はほとんどの法的書類を作成できます

ただ行政書士であっても他の士業の独占業務は行えません。特に同じ書類作成のプロである司法書士の独占業務と間違いが起こりやすいため注意が必要です。

また、最近案件が増加している助成金の申請業務は社会保険労務士の独占業務であることにも気をつけてください。
行政書士が行えるのは補助金の申請業務です。

行政書士は取得が安易な資格ではありませんが、独占業務という大きな強みがありますので、資格取得がまだの方は是非検討してみてはいかがでしょうか!

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