近年Youtubeの需要拡大と共に、動画編集ディレクターという職業が注目されています。
そこで本記事では「動画編集ディレクターの仕事内容や年収、求められるスキル」についてご紹介します。
また、「動画編集ディレクターになるメリットや、辛いこと」についても解説しますので、総合的に理解できる内容となっています。
動画編集ディレクターに興味がある方や、動画編集者としてスキルアップを目指している方は、ぜひ最後までお読みください。
動画編集ディレクターの仕事内容は?
動画編集ディレクターは、動画制作現場における総括者として幅広い仕事内容に携わります。
具体的な動画編集ディレクターの主な仕事内容は、以下の通りです。
- クライアントからのヒアリング
- 動画の企画や構成
- チームメンバーのスケジュール調整
- マニュアル作成
- 契約・報酬管理
- 検品
上記からも分かるように、動画編集ディレクターは企画の進行を管理する大きな役割があります。
動画編集ディレクターと動画編集者の違い
混同されやすい「動画編集ディレクターと動画編集者」は、仕事内容においてどのような違いがあるのでしょうか。
先ほどご紹介した内容を踏まえて、「動画編集ディレクターと動画編集者の仕事内容」について以下の表にて比較しましょう。
職種名 | 仕事内容 |
---|---|
動画編集ディレクター | ・動画編集者の採用 ・クリエイターとの打ち合わせ ・動画編集者への指示やスケジュール管理 ・動画編集者が制作した動画のチェック |
動画編集者 | ディレクターの指示に従い、動画素材を用いて加工等の編集を行う |
動画編集ディレクターは編集者の上に立ち総括する側であり、一方で編集者は指示を受け動画編集を実行する側である点で大きな違いがあります。
動画編集ディレクターの年収はどのくらい?
大手求人サイトの「doda」によると、動画編集ディレクターの平均年収は「475万円」と公表されています。
動画編集ディレクター全体の平均年収の分布は「337万円〜836万円」と、比較的分散が大きくなっています。
理由として、未経験や新卒など能力が低い場合に、実力重視の動画制作業界では年収が下がってしまう傾向にあるからです。
しかしながら、クリエイティブ系職業の平均年収と比較した場合に、動画編集ディレクターの平均年収は高いことが以下の表より見て取れます。
職種名 | 平均年収 |
---|---|
動画編集ディレクター | 475万円 |
制作ディレクター | 425万円 |
Webプロデューサー | 448万円 |
Web編集 | 349万円 |
クリエイティブ系の職種で稼ぎたい方は、動画編集ディレクターを一つの目標にすると良いでしょう。
動画編集ディレクターになるメリット
動画編集ディレクターになるメリットはあるのでしょうか。
こちらの項目では「動画編集ディレクターになるメリット」について以下の3つをご紹介します。
- 年収が大幅に上がる
- 人手不足により需要が高い
- ディレクションという高いスキルを得られる
動画編集ディレクターに興味がある方は、それぞれご確認下さい。
年収が大幅に上がる
1つ目のメリットは「年収が大幅に上がる」ことです。
下流工程を担う動画編集者と、上流工程を担う動画編集ディレクターとでは、年収に大きな差があります。
「doda」のデータを参考に、実際どのくらいの差があるのかを以下の表にて比較しましょう。
職種名 | 平均年収 |
---|---|
動画編集ディレクター | 475万円 |
動画編集者 | 320万円 |
上記の表より、動画編集ディレクターの平均年収は動画編集者よりも150万円以上高いことが分かります。
現在動画編集者の方は、動画編集ディレクターを目指すことで大幅な年収アップが期待できるでしょう。
人手不足により需要が高い
2つ目のメリットは「人手不足により需要が高い」ことです。
冒頭にてお伝えしたように、企業だけでなく個人向けのYoutube動画制作や動画広告の需要が高まっています。
その影響から動画編集者に加え動画編集ディレクターの人手不足が深刻であり、近年動画ディレクターの求人が増加傾向にあります。
動画編集ディレクターになれば、職に困る可能性は低いでしょう。
ディレクションという高いスキルを得られる
3つ目のメリットは「ディレクションという高いスキルを得られる」ことです。
動画編集ディレクターの仕事内容でもお伝えしたように、スケジュール管理スキルや経営管理能力など、高いディレクションスキルを身に付けられます。
実力やスキルが重視される動画制作業界において、高いディレクションスキルを習得できる価値は大きいでしょう。
動画編集ディレクターの辛いこと
どのような職業にも言えることですが、動画編集ディレクターにおいても良い面ばかりではありません。
こちらの項目では「動画編集ディレクターの辛いこと」について以下の2つをご紹介します。
- 大きな責任を背負う事になる
- 常に流行や最新技術を知らなければならない
動画編集ディレクターのマイナス面も理解した上で、目指すようにしましょう。
大きな責任を背負う事になる
1つ目の辛いこととして「大きな責任を背負う事になる」ことが挙げられます。
動画編集ディレクターは、クライアントとの納期スケジュールや、制作物の質を守る上で、動画編集者を取り仕切る必要があります。
また、クライアントから継続して仕事を獲得し、動画編集者の収入を確保しなければなりません。
このように動画編集ディレクターは仕事面で責任を負う場面が多く、過度なプレッシャーが辛いという意見も少なくありません。
常に流行や最新技術を知らなければならない
2つ目の辛いこととして「常に流行や最新技術を知らなければならない」ことが挙げられます。
動画編集者を仕切る立場として、動画編集者以上に動画広告のトレンドや、最新の編集技術に関する情報をキャッチしなければなりません。
動画編集ディレクターになってからも勉強時間を捻出する必要があるため、忙しくて辛いという意見があります。
動画編集ディレクターに必要なスキルや求められること
動画編集ディレクターの仕事内容をこなすためには、様々なスキルや知識が求められます。
こちらの項目では「動画編集ディレクターに必要なスキルや求められること」について以下の5つをご紹介します。
- 動画制作に関する十分な知識
- マネジメント力とコミュニケーション能力
- 企画を計画通りに進めるためのディレクション力
- 発想力・構想力
- 品質や案件に関する責任感
未経験から動画編集ディレクターを目指したい方は、ご自身が持つスキルと比較しながらご覧下さい。
動画制作に関する十分な知識
必要なスキルの1つ目は「動画制作に関する十分な知識」です。
動画編集ディレクターは編集者が制作した動画作品を検品しなければならないため、動画制作に関する豊富な知識が必要となります。
そのため、動画編集未経験の方はスクールや通信講座を利用し、経験を積むことで、動画制作の現場に通用する知識を習得すると良いでしょう。
マネジメント力とコミュニケーション能力
必要なスキルの2つ目は「マネジメント力とコミュニケーション能力」です。
動画編集ディレクターは編集者を総括する立場であるため、マネジメント力が必要不可欠です。
例えば、チーム全体の方向性や、編集者のスキルに合わせた業務分担など、動画編集ディレクターに必要なマネジメント力は多岐に渡ります。
また、クライアントや、編集者との人間関係を良好に保つためには、対人コミュニケーション能力が欠かせません。
コミュニケーション能力を高めることでマネジメント力の強化に繋がるため、普段のコミュニケーションから意識すると良いでしょう。
企画を計画通りに進めるためのディレクション力
必要なスキルの3つ目は「企画を計画通りに進めるためのディレクション力」です。
動画編集ディレクターは、クライアントから指定された納期に間に合うように、スケジュールや作業分担などを綿密な計画に基づきディレクションしなければなりません。
ディレクション力は1日にして身に付くものではないため、まずはご自身のスケジュール管理から心掛けましょう。
発想力・構想力
必要なスキルの4つ目は「発想力・構想力」です。
先ほどもご紹介したように、動画編集ディレクターの仕事内容には動画の企画・構成も含まれます。
そのため、斬新な「発想力」や、的確にメッセージを伝えられる「構想力」が求められます。
発想力を鍛えるために、日本の動画だけでなく海外の動画からも積極的にインプットすることで、動画制作の引き出しを増やしましょう。
品質や案件に関する責任感
必要なスキルの5つ目は「品質や案件に関する責任感」です。
先ほどもお伝えしたように、動画編集ディレクターの仕事には動画の品質管理や、案件管理など責任を伴う工程が多くあります。
そのため、動画編集ディレクターの求人も「責任感の強い方」を求める内容が見受けられます。
責任感を養うために、最後までやり遂げることから心掛けると良いでしょう。
動画編集ディレクターになるには?
最後に、「動画編集ディレクターになるための方法」について以下の3つをご紹介します。
- 動画編集者としてスキルを身に着ける
- ディレクションも学べるスクールや通信講座へ行く
- 動画編集ディレクターとして転職する
それぞれの方法が、どのような方におすすめできる方法なのかについても併せて解説していきます。
動画編集者としてスキルを身に着ける
1つ目の方法は「動画編集者としてスキルを身に着ける」です。
現在動画編集者の方は、動画編集ディレクターとして社内昇進を狙う方法が近道です。
既に持っている動画制作スキルに加え、マネジメント力や発想力をアピールすることで、昇進できる制度が整えられている制作会社も少なくありません。
社内昇進が難しい場合には、後述する「他の制作会社へのディレクター転職」を目指すと良いでしょう。
ディレクションも学べるスクールや通信講座へ行く
2つ目の方法は「ディレクションも学べるスクールや通信講座へ行く」です。
スクールや通信講座の中には、動画制作スキルに加えて企画や運用など一連のコンテンツ制作について学べる講座も提供されています。
特に未経験の方は、ディレクションスキルも習得できる通信講座を利用することで、動画編集ディレクターとして就職・転職できる可能性を広げることができます。
動画編集ディレクターとして転職する
3つ目の方法は「動画編集ディレクターとして転職する」です。
動画編集ディレクターを募集している求人では、ディレクター経験がなくとも動画制作スキル保有者や、チーム制作の経験者であれば応募可能なものがあります。
一方で、既に動画編集スキルや現場経験がある方は、動画編集ディレクターの求人へ挑戦してみるのも一つの方法としておすすめです。
動画編集ディレクターの求人へ応募する際には、前述した「必要なスキルや求められること」を参考に履歴書にまとめると良いでしょう。
動画編集ディレクターの仕事内容や年収まとめ
今回、「動画編集ディレクターの仕事内容や年収、目指す上で必要なスキル」について解説してきました。
動画編集ディレクターはクライアント対応や、動画の企画構成、動画編集者の進捗・報酬管理など、クライアントと動画編集者の仲介役として動画制作の進行を取り仕切ります。
また、仕事内容の幅広さや責任の重さから、クリエイティブ業界全体の平均年収と比較し、動画編集ディレクターの年収は高い傾向にあります。
今回ご紹介した「3つの目指し方」を参考に、動画編集ディレクターに興味が湧いた方はぜひ目指してみましょう。