近年、美容系職業の中でも特に女性から人気を博している「ネイリスト」ですが、別業種から転職や就職が比較的しやすい点に加え、国家資格が存在しない点が特徴です。
「ネイリストになるには何をすればいい?」
「未経験からでもネイリストになれる?」
この記事では、ネイリストに興味がある方に向けて、実際にネイリストになるための方法を具体的にご紹介します。
また、資格の必要性や実際にかかる費用についても詳しく解説していきますので、ぜひご参考ください!
ネイル資格取得におすすめのスクール
目次
ネイリストは未経験でもなれるの?学歴は必要?

ネイリストは未経験からでも目指せます。基本的に学歴も不問です。
義務教育修了、つまり中学を卒業してさえいれば、高校生でも目指せる職業です。
まずは未経験者がネイリストを目指す場合の、お勧めかつ王道ルートをご紹介します。
ネイリストになるためのお勧めルート
ネイリストになる手順として最も一般的で確実なのは、下記のルートです。
- 技術と知識を獲得する
- 資格をとる
- 就職する
まずネイルに関する技術や知識を学び、各種資格を取得してから、その資格を活用してネイリストとしての就職を目指すかたちになります。
ネイリストになる主な流れ/ロードマップ

ネイリストを目指す上で、必要な手順を確認することは大切です。
ここでは、 ネイリストになるための具体的な流れについて解説していきます。
ネイリストに必要な知識・技術を習得
まず、最初のステップとしてネイリストに必要な知識を体系的に学習し、実際にネイルを覚えるところから始まります。
日頃からネイルを行なっている方は既にある程度の知識を覚えているため、大きなアドバンテージになるでしょう。
このステップを学ぶには「独学」「専門学校」「スクール」などの選択肢があります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットなどは下記の方でご紹介していますので、そちらも合わせてご覧ください。
ネイリストに有利な資格を取得
次のステップに、ネイリストとして就職・転職をする際に比較的有利に働く資格を取得します。
ネイリストにとって資格は必ず必要ではありませんが、自身のスキルを客観的に示すものとなるため、未経験や別の業種から目指す場合は資格の取得をオススメします。
ネイリストを目指すうえで役立つ資格については下記で詳しく解説していますので、ご参考ください。
ネイルサロンに就職・アルバイト
3つ目のステップとして、ネイルサロンに就職・あるいはアルバイトとして働きます。
よくある例として、実務未経験者が最初からフリーランスを目指したり開業を志すのは再現性が低いため、まずは実際にネイルサロンに就職して、実務経験を通じてスキルを向上させるのがオススメです。
また、仕事では実際にお客さんを相手にコミュニケーションを図りながらネイルを行うため、接客スキルはもちろんのこと、次のステップで紹介するような独立を目指す方は人脈作りにもなるでしょう。
正社員として就業 or フリーランスとして独立
最後のステップとして、「正社員として就業」or「フリーランスのネイリストとして独立」です。
正社員として就業する場合は、就職したネイルサロンで知識や技術を学び続けていきます。
対して、フリーランスのネイリストとして独立する場合は実際に自身の店舗を持ちネイルサロンを開業するか、お店を持たないネイリストとして活躍できるでしょう。
ネイリストになるには資格は必要?

上記のように、ネイリストになるには様々な方法があるほか、それぞれの分野ごとに設けられた資格が存在します。
ですが、ネイリストには資格が必要不可欠なのでしょうか?
「全部の資格を取らないとネイリストにはなれない?」
「資格が無くてもネイリストになれる?」
ここでは、このような疑問について取り上げていきますので、ぜひご参考ください。
資格は必要不可欠ではない
美容師をはじめとする他の美容系の仕事と違い、ネイリストになるには国家資格を必要としないため、同じ業種の中では比較的なりやすい職業と言えるでしょう。
また、独学でも技術や知識を学ぶことができるだけでなく、アルバイトからネイリストを目指すことも可能なので、資格が無くとも業務を行うことは可能です。
しかし、だからと言って資格が全く役に立たないわけではありません。
資格はスキルの証明になる
ネイリストには国家資格が存在しないため、専門学校やスクールに通わずとも目指すことができますが、資格を持つと様々なメリットがあります。
まず第一に、資格をもっていると自分の技術や知識の証明になるため、実務未経験からネイリストを目指す場合は就職に有利となるだけでなく、お客さんからの信用を得やすく仕事に繋がりやすいでしょう。
また、特に独学で目指す場合は専門学校やスクールと異なり、自分の客観的なスキル・レベル感がわからなくなりやすいことから、ひとつの指標として資格試験を活用することもおすすめです。
以上のことから、会社員や店舗スタッフとしてのネイリストを目指す方はもちろんのこと、フリーランスのネイリストとして活躍していきたい方にとっても資格は有利に働く大切な要素と言えるでしょう。
ネイリストとして持っておくべき資格

先ほど述べたように美容師のような国家資格が存在しないため、ネイリストとして働くにあたって資格は必須ではありません。
しかしネイリストを目指すのであれば、ネイル関連の民間資格をいくつか取得することをお勧めします。
客側の心理として、十分な知識と技術を持つネイリストに施術してもらいたいと考えるのは当然ですよね。
自分がその要望に応えられるということを証明する手段が、資格なのです。
就職に際しても同じことが言えます。
無資格者と有資格者が応募してきた場合、どちらも似たようなレベル・経歴を持つネイリストであれば、大抵の人が有資格者を採用するでしょう。
資格がなくてもできる仕事だからこそ、資格を取得していることで自分の技術をアピールでき、より仕事がしやすくなります。
以下にネイリストを目指すなら取っておきたい資格を3つご紹介しますので、ぜひ挑戦してみてください。
JNECネイリスト技能検定
- 主催:公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)
- 試験:春季・夏期・秋期・冬期の年4回(一部会場を除く)
- 受験資格:義務教育修了(3級)
- 受験料:3級6,800円/2級9,800円/1級12,500円
ネイリスト技能検定は、日本ネイリスト検定試験センターが主催する検定試験です。国際的に通用するネイリストの養成を目的とし、過去25年間で90万人以上が受験しています。
試験は筆記と実技に分かれ、1~3級の3段階でネイリストの能力を評価しています。
最も高い1級に合格するには、ネイリストとしてトップレベルの技術と知識を身につけている必要があります。
JNAジェルネイル技能検定
- 主催:NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)
- 試験:夏期と冬期の年2回
- 受験資格:義務教育修了(初級)
- 受験料:初級9,900円/中級13,200円/上級16,500円
JNAジェルネイル技能検定は、日本ネイリスト協会が主催している検定試験です。
ネイルの中でもジェルネイルに特化した検定試験として、全国で10万人以上が取得しています。
初級~上級までの3段階に分かれ、ジェルネイルに必要な知識と技術を、筆記と実技の両方で試されます。
ネイルサロン衛生管理士
- 主催:NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)
- 開講日:開催スケジュール参照
- 受講資格:18歳以上
- 受講料:一般10,560円/JNA会員6,160円
ネイルサロン衛生管理士は、同じく日本ネイリスト協会が制定した認定資格で、ネイルサロンの衛生管理と安全安心なネイルサービスの普及に寄与することを目的としています。
JNAが認定するスクールやオンラインで講習を受講し、その後筆記試験に合格した者に、ネイルサロン衛生管理士の資格を付与するものです。この資格のみ、受講資格が18歳以上に設定されています。
ネイリストになるための具体的な方法は?

先ほど、未経験からネイリストを目指すなら「技術と知識を獲得する→資格をとる→就職する」の順に取り組むことをお勧めしました。
では、このうち「技術と知識を獲得する」ステップには、具体的にどういった方法があるのでしょうか?また、費用はどれくらいかかるのでしょうか?
必要な技術と知識を獲得する具体的な方法として、以下の4つが考えられます。
- 専門学校に通う
- スクールに通う
- 通信講座を受講する
- 独学・サロンで働く
専門学校に通う
ネイルの知識と技術を得るには、美容系の専門学校に通い、ネイリスト養成用のコースや専攻に進むという方法があります。
美容専門学校では、ネイルだけでなく美容全般を学ぶ機会も得られますので、ネイリスト+αの強みを身につけたい人に特にお勧めの方法です。
- 入学資格:高校卒業以上(高卒認定含む)で入試に合格した者
- 課程:2年制・昼間課程 学校によっては夜間課程もあり
- 通学頻度:高い(週5日が多い)
- 費用:高い(2年間で200~300万円程度)
専門学校への通学は時間と費用がかかります。
週5日、日中の通学が2年間続くため、フルタイムで働きながらの通学は困難です。
また、美容系専門学校の初年度にかかる費用は、入学金等も含め平均約130万円と言われています。(出展:公益財団法人 東京都専修学校各種学校協会 専修学校各種学校統計資料)
これに2年目の学費などが加わりますので、2年間でかかる学費はおよそ200~300万円に及ぶでしょう。
スクールに通う
美容専門学校以外にも、ネイリストの育成に特化したネイル専門スクールというものが存在します。
この専門スクールに通い、知識と技術を身につけるのも、ネイリストになる近道です。
- 入学資格:義務教育を修了していれば特になし
- 課程:全日制~フリータイム制まで スクールやコースによる
- 通学頻度:スクールやコースによる
- 費用:数万~百万円程度 通学頻度が上がるほど高くなる
専門学校と違い、ネイル専門スクールはコースによって通学頻度や費用に大きなばらつきがあります。
授業の内容も、独立開業を目指し全ての技術を習得するコースから、検定試験対策に特化したコース、趣味程度でネイルの基礎を学ぶコースなど細分化されています。
大まかな費用としては、全日制のコースで年間100万円程度、週に数回通学のコースで年間50万円程度が多いようです。
試験対策講座や初級講座などの短期講座には、10万円以下のものもあります。
ライフスタイルや予算に応じてコースが選択できますので、働きながら、高校や大学に通学しながらネイリストを目指す方にお勧めの方法です。
通信講座を受講する
専門学校やスクールへの通学が難しい方には、通信講座で学ぶという方法も用意されています。
- 受講資格:特になし
- 標準学習期間:数カ月~1年程度
- 費用:通学よりは安い 数万円~数十万円程度
自宅で自分のペースで学習を進められるため、仕事が忙しい方や育児中・主婦の方などに特にお勧めの学習法です。
費用は通学より安く、必要な道具がセットになっている場合もあります。
しかしコースによる価格差が大きく、高いものでは50万円程度の講座も存在します。
独学・サロンで働く
スクールや通信講座などを一切利用せず、ネイルの技術や知識を独学で学ぶことも、大変ですが不可能ではありません。
JNAからはテキストやDVDといったオフィシャル教材が販売されていますし、最近ではYouTubeなどの動画からもネイルのテクニックを学べます。
また、未経験・無資格の状態からいきなりネイルサロンで働き、仕事を通じてネイリストの技術を学ぶという手も、選択肢として十分考えられます。
サロンの中には、アルバイトで未経験者を採用している所も存在します。
この場合、未経験者に任される仕事は、そのほとんどが受付や清掃、アシスタントといった周辺業務です。
アシスタントとして働きながら空いた時間で知識と技術を磨き、資格を取得するまでに至れば、いずれ施術も任されるようになるかもしれません。
各学習方法のメリット・デメリット
学習方法 | 価格 | 自由度 | 環境 |
---|---|---|---|
専門学校 | △ | △ | ◎ |
ネイルスクール | ○ | ○ | ○ |
独学 | ◎ | ◎ | △ |
上記の通り、学費や自由度の観点から見ると独学が優れている反面、環境の充実性や就職支援度などにおいては専門学校が優れていると言えるでしょう。
加えて、ネイリストを目指すには様々な方法がありますが、1つのやり方に固執せず、まずは独学で挑戦してみてその後にネイルスクールや専門学校を検討するのもアリでしょう。
また、各学習方法にはメリット・デメリットが存在するため、順位や優劣などで比較せず自分に合った学習方法を選ぶことをオススメします。
ネイリストになるためにかかる費用は?

ネイリストは女性を中心に人気を博す職業ですが、実際にネイリストを目指す場合にかかる費用はいくらでしょうか?
ここでは主に、学習にかかる費用をご紹介します。
各学習方法ごとの費用
学習方法 | 平均費用 |
---|---|
専門学校 | 100万円〜200万円前後 |
ネイルスクール | 50万円〜100円万前後 |
独学 | 1500円〜 |
各学習方法別の主な平均費用は上記の通りです。
特に、ネイルスクールに通う場合や独学で勉強していく場合は幅広い選択肢があり、書籍一冊分ほどの値段から専門学校さながらの本格的な料金体制のものまで大きく異なります。
また、費用面における各学習手段ごとの特徴は下記の通りです。
専門学校やスクールは費用が高い
美容の専門学校に通学する場合、学費は比較的高くなることに加え、交通費はもちろんのこと外食代などもかかる可能性があります。
ネイルスクールは専門学校に比べて学費が安価な傾向にありますが、通学するタイプのスクールでは専門学校と同様に雑費がかかります。
しかし、コロナウィルスの影響で近年ではオンラインで受講可能なスクールも登場しているため、人により費用は大きく異なるでしょう。
独学なら費用を最小限に抑えられる
独学には、「YouTubeやUdemyなどのオンライン動画サービスで学習する方法」「ネイリストの通信講座を受講する方法」「書籍や知人から学ぶ方法」など様々なやり方があります。
費用はそれぞれ異なりますが、美容の専門学校やネイルスクールと比べかなり安価に学べることから、コストパフォーマンス重視の方にはオススメでしょう。
また、独学の場合は費用を最小限に抑えられるので、ネイリストという職業に興味を持ち始めた方にも最適です。
専門学校やスクールに通うメリットは?

独学や通信講座など比較的安価に技術を学ぶ手段がある中で、わざわざ時間と費用をかけて専門学校やスクールに通うメリットはあるのでしょうか?
ここでは、通信講座や独学にはない、通学特有のメリットをご紹介します。
ネイルのプロから直接スキルを学べる
技術を学ぶにあたって、ネイルのプロから直接指導が受けられるという点は、やはり通学の最大のメリットです。
特に、JNAからの認定を受けた認定講師は厳しい資格試験をクリアしており、ネイリストとしてだけでなく講師としての実力も認められている、いわばプロ中のプロです。
認定講師在籍のスクールでなら、高いレベルの指導を直接受けられるでしょう。
資格取得支援制度がある
専門学校やスクールの多くが、資格取得を支援する制度を設けています。
中には、試験に合格するまで何度でも対策レッスンを受けられる合格保証制度を用意しているスクールもありますので、独学よりも資格が取得しやすいでしょう。
就職後でも資格は取得できますが、資格を取ってから就職すると資格手当をもらえる可能性があるため、支援制度を利用して在学中に取ってしまうことをお勧めします。
実践の機会が豊富
独学や通信講座で技術を学んでも、実際に他人の手に施術する機会が得られないため、実技面で伸び悩む可能性があります。
その点、実践の場がしっかり設けられているのが、専門学校やスクールの魅力です。
専門学校やスクールでは、スチューデントサロンや模擬サロンを有しているところが少なくありません。学生たちはこのサロンで、他の学生や外部の方にネイルを施術をすることができるのです。
ネイリストになる前の勉強中の立場で、実際に他人の手に施術する経験を多く積めるのは、通学ならではのアドバンテージです。
就職の幅が広がる
専門学校やスクールは就職サポートも充実しています。
ネイル専門スクールはネイル業界に、美容専門学校は美容業界に太いパイプを持っているため、特に大手スクールには多くの求人が集まるのです。
また、求人の中にはスクール等の卒業を応募資格に掲げているところもあります。資格同様、専門卒という経歴も、自分のネイリストとしての技術を売り込む武器になります。
独力で就職先を探すより、専門学校等を利用する方が、より条件のいい求人にアクセスできる可能性が高まるでしょう。
未経験からでもサロンは開ける?

ここまで、ネイリストとして就職するためのステップをご紹介してきました。
では、完全未経験からいきなり自分のサロンを開くことは可能なのでしょうか?
結論から言うと、未経験からでもサロンは開けます。
先述のとおり、200~300万円ほど払って2年間も通学すれば、必要な技術と資格は獲得できます。さらに一部のスクールには独立開業をサポートするコースもありますので、それらを利用すれば、実務経験がなくとも開業まではこぎつけられるでしょう。
開業にあたって、道具や消耗品の購入費、広告宣伝費などは必要ですが、自分1人で全てをこなす小規模なホームサロンであれば、テナント料や人件費はそこまでかかりません。
この通り、数年の学習期間と数百万円程度の資金があれば、未経験からのサロン開業も夢ではありません。
とは言え、未経験でも開業しやすいということは、ライバルが多いということを意味します。新規参入が比較的簡単な一方、開業後の集客に苦労する可能性が高いのです。
また開業するとなると、ネイルの知識以外にも、経営やマーケティング、経理など、店舗経営のための様々な知識が必要になります。
まずはサロン等に就職し、ある程度経験を積んでから開業する人が多いのはそのためです。既存店舗で働くことで、ネイリストとしてのスキルを磨けるだけでなく、業界の知識や集客ノウハウなども学べます。
また、ある程度ネイリストとしての実績を積み、顧客の評判を得てから独立した方が、開業後の集客もスムーズに進むでしょう。
ネイリストになるには?勉強法や費用までご紹介まとめ
ネイリストは未経験・無資格でも目指せる職業で、学歴も不問です。
ただし自分の技術を証明して仕事に繋げるためにも、資格取得が推奨されています。
スクールや専門学校、通信講座や独学などで知識と技術を学び、資格を獲得したのち、サロン等に就職するのが一般的です。
アシスタントとしてサロンで働きながら技術を身につける道もあります。
スクール類は通学の頻度や時間が増えるほど費用が増し、専門学校では2年間で200~300万円程度の出費が見込まれます。
予算やライフスタイルと相談し、自分に合った道を見つけて夢を叶えてください。
今なら完全無料!年収UPのチャンス!
-
大学・専門学校で手に職を付ける
(高校生向け)スタディサプリ 進路
(社会人向け)スタディサプリ 社会人大学・大学院
-
既卒者向け!20代の就職サポート
マイナビジョブ20's アドバンス -
初めての転職をサポート
マイナビジョブ20's -
年収800万~の求人多数!登録するだけ
リクルートダイレクトスカウト -
転職エージェントによる徹底サポート
doda