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保育士がやめとけと言われる理由とは?ブラックな保育園の見抜き方も解説

更新日:2023-03-23

保育士がやめとけと言われる理由とは?ブラックな保育園の見抜き方も解説

少子高齢化が進んでいるにも関わらず、共働き世代の増加により保育園の需要は途切れることがなく、 待機児童が多い現代において保育士は重宝される仕事です。

社会の状況的に将来性のある保育士ですが、一方で「保育士になるのはやめとけ」という声も少なくありません。

その原因は仕事量の多さやブラックな職場環境にあるのですが、メリットも多くやりがいを感じやすい職業でもあります。

「保育士を目指しているけれど、ブラックな職場が多いのか不安」
「保育士の労働環境は悪いって聞いたけど、大丈夫かな?」

という悩みを抱えている方に向けて、保育士がグラックだからやめとけと言われる理由や保育士になるメリット、ブラックな保育園の例と見抜き方をご紹介します。

保育士を目指している方はぜひ参考にしてみてください。

保育士が「ブラックだからやめとけ」と言われる理由

保育士が「ブラックだからやめとけ」と言われる理由

保育士といえば子どもと直接触れ合う仕事であり、優しくて暖かいイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか?

一般的には良いイメージがあるにも関わらず、実際には給料面や労働時間の関係などから「ブラックだからやめとけ」とよく言われてしまいます。

保育士が「ブラックだからやめとけ」と言われる理由について、5つ解説します。

①給料が安い

保育士がブラックと言われる原因の一つが「給料の安さ」です。

保育士は以前から「仕事量の多さに対して給料が安く、釣り合いが取れていない仕事」と言われており、実際に給料の低さが原因で保育士を辞めたという方も少なくありません。

厚生労働省の『保育士の現状と主な取組』によると、令和元年の保育士の平均年収は約360万円ですが、あらゆる仕事を含めた全職種の平均年収は約500万円となっています。

入職してしばらくは昇給などもなく賞与も少ないため、初年度の年収は300万円以下になることも考えられます。

給与が高いことはモチベーションの上昇にも直結するため、給与の低い状態でやる気を保ちながら保育士の膨大な仕事量をこなすのはなかなか難しいかもしれません。

②労働時間が長い

保育士としての労働時間の長さは、「ブラックだからやめとけ」と周りから言われてしまう大きな原因です。

保育士の主な仕事は「子どもと直接触れ合い、成長を見守ること」ですが、それ以外にも多くの仕事を抱えています。

保育指導案の作成や担任しているクラスの壁面の装飾、翌日の保育や行事の準備など、日中の保育業務の時間内では処理しきれない仕事も多いのが現実です。

特に運動会やお遊戯会などの一大イベントが近づいている時期は、事前に用意するものを作成するために残業が増えてしまいます。

また、保育士は上下関係が厳しいところも多く、例え自分の業務が終わっていても先輩が残業している場合は先に帰りにくいという実態があります。

③休みを取りづらい

有給休暇を利用することは労働者にとって当然の権利ですが、保育士が人手不足のため有給休暇を取得できないという保育園も多々あります。

法律上は保育園側は有給休暇の申請を拒否できないことになっていますが、休暇を申し出ると上司や園長に苦い顔をされるという場合も少なくありません。

また、休憩時間に書類を作成したり、子どもたちのお昼寝の時間も見守りのために気を休められなかったりと、日常の勤務時間中ですらしっかりとした休憩時間が確保できないことがあります。

給料が低いにもかかわらず、労働時間が長くて休みが取りづらいとなれば「保育士はやめとけ」と言われても当然でしょう。

④人間関係で苦労する場合も

保育士に限った話ではありませんが、入職したばかりの頃は良好でも、徐々に人間関係が悪化してしまうことがあります。

保育園は「女性が多い職場」「保育園という閉鎖的な空間」という条件ゆえに人間関係が複雑化しやすいため、実際に人間関係が原因で辞めてしまう保育士も多くいます。

保育園の上司や先輩からの嫌がらせやイジメはよく問題視されていますが、俗に「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者からの過剰な要求・要望に頭を悩ませている保育士も少なくありません。

⑤精神的・肉体的に激務

保育士は朝早くから出勤し夕方まで、保育園によっては夜まで元気な子どもたちと触れ合い、たくさん動き回る仕事です。

立つ・座る・走る……と忙しなく動いているため、非常に多くの体力を消耗します。

また、近年では保育士の人手不足が深刻な問題となっており、保育園一箇所あたりに十分な保育士が配置されていないことも多くて激務になりやすいです。

仕事量が膨大で休みを取ることもままならず、人間関係も複雑化し日々の業務で体力も激しく消耗するとなると、保育士によっては精神的・肉体的に追い詰められてしまいます。

場合によってはうつ病などの精神的な病気を抱えてしまう恐れもあるため、「やめとけ」と言われやすいのです。

保育士はやめとけと言われて諦めるべきなのか?

保育士はやめとけと言われて諦めるべきなのか?

保育園が「ブラックだからやめとけ」と言われる理由をいくつか解説しましたが、すべての保育園が劣悪な職場環境というわけではありません。

紹介したのは保育園の中でも一部に過ぎず、保育士の需要は年々高まっているため働くメリットは十分にあります。

以下では、保育士として働くメリットを4つご紹介します。

①政府が保育士の処遇改善をスタート

昔から保育士は給料が低い仕事だと言われていましたが、近年保育士の人手不足が深刻化してきている背景から、政府が保育士の処遇改善に積極的に取り組んでいます。

平成29年から保育士の処遇改善や労働環境の改善を目的として保育士等キャリアアップ研修のガイドラインが設けられており、補助金制度が受けられる仕組みが整ってきました。

保育士の経験年数や役職などで違いはありますが、この制度を利用すれば最大で月4万円ほど支給されます。

保育士の需要はまだまだ増加傾向にあるため、今後更なる処遇改善が見込まれるでしょう。

②少子高齢化でも保育士の需要は高い

日本の人口は減少傾向にありますが、保育園の少なさから「待機児童」の割合が年々増加しています。

待機児童を減らすために現在保育園の新設・増設が急ピッチで進められており、それに伴って保育士を増やすことも必要不可欠です。

また、共働き家庭の増加により、働きに出ている間に子どもを預かって世話をしてくれる保育士の需要は非常に高まっています。

現在も保育士の数が足りていない保育園が多いため、求人は都市部を中心に増え続けており、保育士として働く限りは職に困ることはないでしょう。

③仕事がAIに代替されない

近年、先端技術であるAIが急速に発達しており、様々な産業でAIの導入が本格化しています。

近い将来多くの職業がAIに代替されてしまうのではないかと危惧されていますが、保育士の仕事はAIで代替できるものではありません。

子どもの成長をそばで見守り心を育んでいく上で、1人の人間である子どもの複雑な感情や表情の変化を読み取ることは人間にしかできないことです。

保育士という仕事がAIに奪われてしまう可能性は少ないため、今後も保育士の需要が途切れる心配はないでしょう。

④人や社会に大きく貢献できる

保育士という仕事をする中で、子どもの成長を保護者と一緒に見守れることは大きなメリットです。

共働きの家庭が急激に増加していますが、働いている保護者にとっては保育園もそこに勤務する保育士も欠かせない存在です。

保育士という仕事を通して子どもたちだけでなくその保護者の生活も支えることに繋がるため、保護者から感謝されることも少なくありません。

様々な人と関わりながら社会的に貢献できる保育士は、非常にやりがいのある仕事と言っていいでしょう。

保育士にとっての「ブラックな職場」の特徴は?

保育士にとっての「ブラックな職場」の特徴は?

保育士は年々需要が高まっており、やりがいがある仕事であるため、できれば長く続けたいと考えている人も多いでしょう。

保育士を長く続けるためには労働環境の整った保育園に勤めることが大切ですが、「やめとけ」と言われるほどのブラックな保育園にはどのような特徴があるのでしょうか?

ここからブラックな保育園の特徴を5つ取り上げて解説します。

保育園に入職する準備をしている方や、現在保育園で働いていて職場環境に不満のある方は参考にしてみてください。

①保育園内でイジメがある

保育園は女性が多い職場であり、様々なキャリアの人が集まっています。

そのため、人間関係が複雑になりやすく「保育士同士の揉め事に巻き込まれる」「職場内でのイジメが横行している」というところもあります。

保育士による保育園内でのイジメ例

  • 自分の仕事を人に押し付ける
  • 挨拶や話しかけても無視される
  • ちょっとしたことで非難する、粗探しする
  • コソコソと悪口を言われる
  • わざと保護者がいるところで注意する

女性が多い職場はグループや派閥ができやすく、イジメのターゲットが途中から変わってしまうことも少なくありません。

そういった環境では我慢しても人間関係が改善される見込みが少ないため、もし自分が勤めている保育園でイジメが起きている場合は早めに転職することをおすすめします。

②サービス残業が当たり前になっている

保育士という仕事上、残業が全く発生しないというのは難しいかもしれません。

ですが、残業が連日続いたり振替なしの休日出勤が頻繁に発生したりするようであれば、労働環境を見直したほうがいいです。

残業代が発生しない「サービス残業」が常習化している環境は、自分だけでなく園のためにもなりません。

サービス残業をすることが当たり前だと考えている園長や経営者もいるため、状況が改善されることを待って勤務し続けるよりも、早く離れて別の勤め先を探したほうがいいでしょう。

③勤怠管理があいまい

保育園によってはタイムカードがきちんと管理されていなかったり、打刻が手書きであるために簡単に勤務時間を書き換えられたりするところもあるようです。

タイムカードの時間を保育園側が勝手に書き直して偽装した場合、その時間分しか給料として反映されなくなってしまうため手の打ちようがありません。

あるいは勤務時間を細かく管理していないところだと、残業した時間が記録されずにサービス残業として計算されてしまう場合もあります。

保育園側と給料の未払いなどでトラブルにならないために、日頃から自分の勤務した時間を正確に把握しておくことが大切です。

④保育園で使う備品を自腹で購入せざるを得ない

保育園で使用するおもちゃや道具などの備品は保育園側が用意するのが一般的ですが、ブラックな環境だとそういった物品の予算が出ないことも多いです。

レクリエーションで使用する折り紙やシール、読み聞かせの絵本、パズルなどは本来であれば保育園に請求するべきものであるにも関わらず、保育士に自腹で払わせる場合があります。

勤めている保育園の経理関係があいまいで、一度自腹を切ってしまうとその後も「少額なら保育士が負担するべき」という雰囲気がなんとなく出来上がってしまいます。

保育士の仕事をする上で負担した費用は、必ず保育園に請求するようにしましょう。

⑤持ち帰らないと仕事が進まない

いくら保育士の仕事量が多いとはいえど、家に持ち帰らないと仕事が進まない、もしくは日々の業務に差し支えがあるような過酷な労働環境は望ましくありません。

園外での業務は記録にも残りづらく、労働環境の改善を保育園に求めたとしても「保育士が自主的にやっているだけ」と言い張る可能性も考えられます。

ここ数年で保育士の待遇は大幅に改善されているため、「保育園は持ち帰り仕事があるのが当たり前」という考えは古くなってきています。

あまりに古い考えが残っている園は離れるのが得策です。

絶対やめとけ!ブラックな保育園の見抜き方

絶対やめとけ!ブラックな保育園の見抜き方

保育士の有効求人倍率は高いため、保育士の資格を持っていれば職に困ることはないかもしれません。

引く手数多ではありますが、できれば一つの保育園に長く勤められるのが理想ですよね。

ここからは長く勤めるためにも就職前に確認しておくべき、ブラックな保育園の見抜き方を4つのポイントにまとめてご紹介します。

①実際に保育園を見学させてもらう

入職前に必ず保育園見学に行って、現場の雰囲気などを確認するようにしましょう。

求人票や軽い面接程度ではブラックだと見抜けないことも多く、入職してから苦労するかもしれません。

保育園見学の際にチェックしておきたいポイントは以下の通りです。

保育園見学で確認しておくべきポイント

  • 保育園の経営者、園長、職員の態度
  • 現場の保育士、子どもの様子
  • 保育士の人数や年齢
  • 勤怠記録の管理状況
  • 設内の衛生管理

子どもと接しているときや他の職員とコミュニケーションを取っているときの保育士の様子や雰囲気をよく観察し、どのような人が働いているのかをチェックしましょう。

例えば過剰にイライラしている保育士がいれば、ブラックな労働環境により心が疲弊しているのかもしれません。

働いている保育士の人数や年齢もチェックしておくと、離職率が高いかどうかも調べることができます。

経営状況を把握するという意味でも「施設が安全であるか」「遊具がきちんと管理され清潔に保たれているか」といった管理状況を確認することも大切です。

②求人情報がずっと出ていないか確認する

常に求人情報を出している保育園は、慢性的な人手不足に陥っている可能性が高いのでおすすめしません。

求人を出しても早々に保育士が辞めてしまうということは、人間関係や待遇などに問題がありながら改善されない、ブラックな労働環境なのかもしれません。

入職しても仕事量が多すぎてつらくなり、長続きしない可能性があるため、求人を出し続けている保育園はまず避けるようにしましょう。

③応募条件のハードルを確かめる

「未経験者歓迎」「業務経験不問」のような応募条件が最低限のことしか求人票に書かれていないような保育園は、なるべく選ばないようにしましょう。

保育士が足りておらず、未経験者でもいいから在籍数をとにかく増やそうという考えの保育園は、定着率が低いため長続きしづらいです。

保育園の経営がうまく回らず膨大な仕事を抱える可能性もあるため、誰でもいいから来てほしいという状態の保育園は避けたほうがいいです。

④年収の幅に差がありすぎないか調べる

保育士の求人には、最低年収と最高年収に差があるものが存在します。

例えば100万円程度の差であれば、勤務年数や勤務体系によって給料が変わってくるためそれほど心配はいりません。

しかし、200〜700万円のように大きく年収の幅がある求人は注意が必要です。

法定時間を超える残業が常態化しているなどブラックな環境であることを隠しつつ、まるで高収入が得られるかのように見せていると考えられるからです。

最高年収だけを見て、就職先の判断をしないようにしましょう。

保育士がやめとけと言われる理由|まとめ

保育士は決して楽な仕事ではなく、仕事量が多く残業も少なからず発生するため、「ブラックだからやめとけ」と言う声もあります。

しかし、ブラックな環境に置かれている保育園ばかりではありません。

昔よりも処遇が改善されて給料は増加していますし、待機児童の多い現代では保育士の需要は非常に高まっています。

保育士の資格さえあれば、将来職に困る心配はない可能性が高いです。

子どもが好きで直接コミュニケーションを取りたいと考えている人は、ぜひ保育士を目指してみてはいかがでしょうか?