介護福祉士というと、介護をする人というイメージかも知れませんが、実際の仕事では関連する病院の医師や看護師、介護施設のスタッフなど様々な人と関わっていき課題を解決していきます。
また、介護人材の不足も叫ばれるなか、EPA(経済連携協定)に基づき外国人で日本の介護福祉士を目指す人も増えてきています。
今後も需要は尽きない市場でもあるので、資格取得しておくときっと役に立つ資格に間違いないでしょう。
今回は2023年の最新の介護福祉試験の試験日程や試験内容、合格率などを紹介しています。
目次
介護福祉士とは?

介護福祉士とは、社会福祉増進のために定められた「社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年5月26日法律第30号)」によって認められる国家資格を持つ職業人です。
要点をまとめると、心や体に障害があり日常生活を普通に送ることが難しい方に寄り添って、それぞれの人に応じて必要なサポートを行う人を指します。
また、介護を受ける本人と介護をする人、その家族など親近者、に介護に関する情報を提供することができます。
介護福祉士の定義
この法律において「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰かくたん吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。
社会福祉士及び介護福祉士法 第二条2項
名称独占の国家資格
介護福祉士という国家資格は、この資格がないと出来ないという独占業務があるわけではありませんが、名称独占を持っており資格を持っていないと「介護福祉士」と名乗ることはできません。
「介護福祉士です」と言える事で、高い知識と技術を持っているということが証明され企業としても、お客様に対しても信頼を得ることができます。
介護福祉士の実際の仕事
介護福祉士の実際の仕事とはどのようなものでしょうか。
一番仕事のイメージが強い「介護する」という仕事から見ていきましょう。
①介護する仕事
介護福祉士の主な仕事は、まず要介護の方の介護です。
働く場所は主に社会福祉施設と言われる特別養護老人ホームや身体障害者施設です。
ホームヘルパーのような訪問介護も行いますが、いずれにせよ介護福祉士自身が手足を動かし介護を行います。
②介護に関する説明、相談にのる仕事
介護の現場では介護をされる人も、介護をする人も不安や悩み、迷いが多いものです。そこで介護の知識を踏まえて様々な相談に応えていくことも介護福祉士の仕事です。
また、正しい介護の方法や、介護が必要な動作に関する説明などをしっかり行う事により、被介護者の不安を軽減していきます。
介護する側にとっても介護に関する知識や情報を提供することにより良い介護の形を目指します。
③関連施設と連携する仕事
介護福祉士は、介護される方がどんな介護を必要としているのか医師や看護師、ケアマネージャーなどとの連携にも関わっていきます。
また、介護を実践する場として介護施設の職員や、ホームヘルパーの方に対しても、より専門的な知識を持って自立に向けたアドバイスを行います。
本当に必要なサポートはなんなのか、介護に関する専門的な技術や知識を持つ人の需要は益々高まっています。
介護福祉士資格試験の受験資格について

介護福祉試験の受験資格はどのように取得できるのでしょうか?
介護福祉士試験を受験するには様々な条件の受験資格がありますので、自分が当てはまる試験を受験してください。
養成施設ルート
実務経験はなくても以下のような条件で、養成施設で一定期間学ぶと受験資格を得る事が出来ます。
- 高校卒業してから「介護福祉士養成施設」へ2年以上
- 福祉系大学卒業後、「介護福祉士養成施設」へ1年以上
- 社会福祉士養成施設などを卒業後、「介護福祉士養成施設」へ1年以上
- 保育士要請施設などを卒業後、「介護福祉士養成施設」へ1年以上
養成施設によって必要な年数が異なってくるので、自分がいつ受験資格を得ることができるのか確認するようにしましょう。
実務経験ルート
実務経験3年以上ある人は、①または②の研修を受けると受験資格を得る事ができます。
福祉系の学校などを出ていなくても実務経験があれば受験資格を得ることができます。
受験資格を得ることができる研修は2種類あるので、自分の環境に合わせて選択して下さい。
福祉系高校ルート
平成21年度から新カリキュラムが始まっており、その前後でも受験資格は異なります。
福祉系高校からの受験ルートについて紹介していきます。
新カリキュラム受講者
まず、新カリキュラムを受けた福祉系高校卒業者は、そのまま受験資格を得る事ができます。
新カリキュラムに変更してから特例高校などに入学し卒業した人は、まずは9か月間の実務経験を経る必要があります。
そして、介護技術講習を受講してから介護福祉士試験を受験するか、そのまま試験を受けてから実技試験を受けるか選択する事ができます。
旧カリキュラム受講者
旧カリキュラムで卒業される方は、以下の2パターンから受験方法を選ぶことができます。
- ①介護実技講習を受験して受験資格を得ることができ、更に実技試験は免除されます。
- ②そのまま受験資格を得て、実技試験を受けることができます。
在学中に実技講習を受けることで、受験資格を得ることができその場合は筆記試験のみで、実技試験を免除することができます。
もう1つのルートはそのまま卒業して受験資格を得て筆記試験と実技試験に臨むルートです。
経済連携協定(EPA)ルート
経済連携協定(EPA)で選ばれるEPA介護福祉士とは、海外から日本の介護福祉士資格取得を目指す人達のことを指します。
EPA介護福祉士候補者に選ばれると、日本の介護施設で研修を受けながら働くことができます。
そんな候補者が介護福祉士資格を取得するには、
- ①3年以上の実務経験が必要
- ②介護実技講習または実務者研修を経てから介護福祉士試験を受験する事ができます。この場合実技試験は免除されます。
もし、介護技術講習や実務者研修を受けなくても試験を受ける事ができますが、実技試験を受ける必要があります。
2023年の介護福祉士試験日程・試験内容

ここでは介護福祉士試験について、試験内容、日程などについてご紹介します。
介護福祉士試験の試験日程は基本的に毎年同じ時期に開催されています。
介護福祉士試験の内容
介護福祉試験の試験内容について説明していきます。
以下が介護福祉試験で問われる試験内容となっています!
- ①人間と社会
- ②介護
- ③こころとからだのしくみ
- ④医療的ケア
- ⑤他、総合問題
人間の尊厳と自立・社会の理解・人間関係とコミュニケーション
コミュニケーション技術・介護の基本・介護過程・生活支援技術
認知症の理解・発達と老化の理解・こころとからだのしくみ・障害の理解
決して範囲は狭いわけではなく包括的に福祉関係について理解する必要があるので、対策は難しくなってきます。
社会福祉振興・試験センター出題基準・合格基準2023年の介護福祉士試験日程
2023年の介護福祉士試験日程や申し込み期間などについて以下の表にまとめました!
2023年度の申し込み期間は終了しており、2024年度の試験日程はまだ明確になっていませんが、以下のような試験日程となる可能性が高いです。
日程 | |
---|---|
申し込み期間 | 2022年(令和4)年8月10日(水)から 9月9日(金) |
筆記試験 | 2023年(令和5年)1月29日(日) |
実技試験 | 2023年(令和5年)3月5日(日) |
合格発表日 | 2023年(令和5年)3月24日(金)14時 |
受験料 | 18,380円 |
上記が介護福祉試験の試験日程となっており、筆記試験から実技試験までがある程度の期間空いていますね。
2024年度もこのような試験日程となる可能性が高いので、受験を考えている方は上記の試験日程を想定して対策するようにしましょう。
申込方法
受験の申し込みには、「受験の手引」を取り寄せる必要があります。
送付依頼は、受験手引きの請求窓口orはがきで依頼することもできます。
受験申込書及び必要な書類を用意して、下記の申込期間内に郵送で完備して、受付期間内に郵送により提出してください。
EPAルートの受験を希望する場合、請求内容が異なり専用の資料を請求する必要がありますのでご注意ください。
介護福祉士試験の合格基準・合格率

介護福祉士試験の合格基準と合格率についてご紹介します。
介護福祉士試験の合格率はここ数年間でどのように変化しているのでしょうか?
過去5年間の合格率推移
介護福祉士試験の過去5年間の合格率の推移について見ていきます。
以下が過去5年間の合格率と筆記と実技の試験の合格基準となっています。
過去5年間 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
---|---|---|---|---|---|
筆記試験 | 77 | 72 | 77 | 75 | 78 |
実技試験 | 60 | 46 | 46 | 53 | 53 |
合格率 | 70.8% | 73.7% | 69.9% | 71.0% | 72.3% |
上記が過去5年間の合格率と試験の合格基準得点となっています。
合格率も得点も年度によって大きく変わっていることはなく、一定で来ていることが分かりますね。
介護福祉士講座を試してみては?
合格率は高そうですが年に1度のチャレンジです。絶対に成功させたいですよね。
受験資格を得た人は、効率的に学習できる通信講座を検討してみてはいかがですか。
仕事をしている方でも空いた時間を有効活用して学習を進めていく事が合格への近道ですよ。
気になる人はこちらから詳細をご覧ください。
介護福祉士試験に合格するにはアガルート!

介護福祉士試験を目指すならアガルート通信講座を利用してみることをおすすめします。
アガルート通信講座は介護福祉士の筆記試験において魅力的な対策を行っています。
アガルート通信講座は、完全オンラインで自分が迷う点があればすぐに講師に質問を無制限で聞くことができたり、分かりやいテキストが特徴の通信講座となっています。
介護福祉士試験の筆記試験を独学で学習するのが不安な方はプロの講師から学ぶことをおすすめします。
介護福祉士国家試験|第36回(2023年度)総合講義/合格カリキュラム

介護福祉士国家試験|第36回(2023年度)総合講義/合格カリキュラムは、介護福祉士の試験を短期間で合格したい方向けにおすすめです。
こちらのカリキュラムは総合講義で合格に必要な知識のインプットを行って、過去問を問いていくという合理的な対策を行うことができます。
短期間で合理的な学習で合格を掴みたい方はアガルート通信講座を利用することをおすすめします。
【2023年】国家資格「介護福祉士」試験日程や合格するには?まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は介護福祉士試験に合格する方法や試験日程、試験内容などについて詳しく紹介してきました。
介護福祉士の資格は国家資格でありながら名称独占であるため、業務独占はありませんでした。
受験資格は様々なケースに合わせてあるため少々複雑ですが、試験を受ける前から実務経験や養成施設を経ている場合がほとんどということが分かりました。
今年受けようと決めて、今年受けられる流れではないですが、すでに介護施設で経験を積まれている方は是非検討してみて下さい。
介護福祉士試験を独学で対策するのが不安な方はプロの講師から学ぶことができるアガルート通信講座での対策を検討してみてはいかがでしょうか?
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