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市議会議員の仕事と任期は?給料と退職金の額の詳細も

更新日:2019-05-28

市議会議員の仕事と任期は?給料と退職金の額の詳細も

”市議会議員”は「市議」とも呼ばれ、市民から寄せられる様々な声を市政に取り入れるという活動を行なっています。
現在は20代から30代といった若い市議会議員も多く誕生しており、日本の未来を支える存在となっています。

その市議会議員はどんな仕事をしており、どのくらいの任期で活動するのでしょうか?お給料や退職金の額も見ていきましょう!

市議会議員とは?

市議会議員とは

”市議会議員”とは「市議」とも呼ばれており、市民から寄せられる様々な声に耳を傾け、自治体としての市の政治である市政をより良くしていくという活動を仕事としています。

市議会議員を目指す人とは、これまでは自治体で働いたりPTAなどで長年に渡って活躍している人が多く存在しました。
しかし、現在では20代から30代の若い市議会議員も次々と誕生しています。このような若い人たちは、「政治塾」や「議員インターンシップ」などで政治の勉強をしてきました。

今回は、その市議会議員の活動についてご紹介します!

そもそも、どうやったら市議会になれるのか?

それでは、市議会議員にはどうやったらなれるのでしょうか。

市議会議員そのものは、なるために必要な学歴はありません。
ただし、次の2つの条件を満たさなくてはなりません。

・日本国民であり、満25歳以上であること
・3カ月以上にわたって、立候補する市内に住んでいること

市議会議員として立候補したい場合、基本的には上記の2つの条件が整っていれば問題ないとされています。

出馬するにはお金がかかる

さらに、出馬をする際にはお金もかかってきます。

「供託金」と言って、選挙に立候補したいと考えている人が、届け出の時に納入しなくてはならない一定の金額のことを指します。
この「供託金」が30万円必要になります。ちなみに、政令市市議の場合は金額が50万円とさらに増額します。

この供託金は、一定の得票数を達することができれば選挙後に戻されます。しかし、達しなければそのまま没収されてしまいます。

市議会議員の仕事は?

市議会議員とは、普段はどのような仕事をしているのでしょうか。

議会会期中と閉会中である会期外の2つに分けて仕事内容を見ていきましょう。

議会会期中の仕事内容

市議会議員が参加する議会には、1年のうちに4回開催される「定例会」と、何かが起きた時に召集される「臨時会」の2つがあります。

議会会期中の市議会議員は、「議案」について様々な話し合いなどを行うことが主な仕事です。
提出された議案をよく検討し、しっかりと意見を出し合って話し合ったうえで議決します。

この議会は、2つ合わせて1年でおよそ90回ほど行われています。

閉会中の議会会期外の仕事は?

議会が閉会した後も、市議会議員の仕事はあります。

すぐさま次の議会に向けての準備に取り掛かり、町内会や商店街の人々から要望を聞いたり、市役所に赴いて行政の説明を受けたり、タウンミーティングを開くこともあります。

さらに、個人の新聞を発行したり、ブログなどのSNSを通じて議会で話された内容について発信、報告する議員もいます。
このように、議会が閉会しても暇になるということはなく、日夜、市政を良くするために走り回っています。

市議会議員のお給料は?

市議会議員の給料

実は、高収入だと思われている市議会議員のお給料は、地域によってかなりの差があるのです。
その背景には、やはり各市の”財政”に理由があるようです。

一体、どれほどの違いがあるのでしょうか。

財政状況によってお給料に差が出る

人口別に見てみると、市議会議員には平均的に、次のような額のお給料が支払われています。

・人口5万人未満:およそ30万円

・人口20万人〜30万人未満:およそ50万円

・人口50万人以上:およそ70万円

ここまでお給料に落差が出ることにも驚きですが、例え人口が同じくらいだったとしても、市の財政状況によってはお給料の金額も全く異なってきます。

これはお給料以外にも、市議会議員がもらえる「政務活動費」という手当の額も変わってきます。政務活動費というのは、研修に参加するための費用や、交通費や宿泊費などに使用されるお金のことです。
とある人口の少ない市では月に2万円なのに対し、関東の大都市では55万円の政務活動費が支給されるなど、大きな違いが出ています。

この政務活動費が足りない場合、議員が自分のお金の中から使う分を支払うことになります。そのため、元から使える活動費が少ない議員は自己負担する額が大きくならざるを得ないと言えます。

同じように仕事をしながらも、地域によって何もかもが変わってくるようです。

市議会議員の任期は?

市議会議員の任期は4年間となっています。

その任期の中で様々な仕事をこなしていきますが、任期が満了になったら退職金は支払われるのでしょうか?

退職金は出ない

市議会議員は、任期が満了しても退職金は支払われないことになっています。

もらえないことは意外な気もしますが、元々、退職金というものは長期にわたって継続的な勤務をした場合に支払われます。
他にも、現在は財政に余裕がある市が少ないことや、市民の気持ちなどを考えたうえで退職金が出ないという風潮にあるようです。

市議会議員の生活は不安定であり、これまで別な仕事を行うなどして貯蓄のある人は良いですが、そうではない人の場合は再出馬して落選すると無職ということになってしまうのです。
市議会議員をずっと続けていきたいと考えている人の中には、アルバイトやパートを掛け持ちするなどして生計を立てている人も大勢います。

”議員”というだけで全員が高収入に見えますが、現実は厳しいのですね。

市議会議員についてのまとめ

市議会議員は、議会で提出された議案について審議し、よくよく話し合って疑問などを解消したうえで議決することが主な仕事です。
議会が閉会しても、次の議会に向けて準備をしたり、市民や町内会・商店街などから細かな要望を聞き、皆にとって良い市政となるように働きかけています。

一般的に高収入なイメージを持たれていますが、実際のお給料は各市の財政によって大分違いがあり、場合によっては数十万円もの差が出ることもあります。
任期満了後は、再出馬に落選すれば無職となり、それでも議員を続けたい人はアルバイトやパートで生計を立てるなどしています。

議員を辞めても退職金は出ないなど、厳しい状況で働いている市議会議員ですが、市政を良くしたいという熱い思いで皆が働いているということが現状です。

目指す場合は、相応の覚悟が必要になってきますね。