皆さんは”ディスパッチャー”という職業を聞いて、すぐにどんな仕事か想像がつくでしょうか?
ディスパッチャーとは『運航管理者』とも呼ばれ、航空機のフライトプランを作っており、国家資格を受験しなければなりません。
ディスパッチャーになるにはどのくらい難易度が高く、受験資格はどんなものが必要なのでしょうか?詳しい仕事内容もご紹介します!
ディスパッチャーとは?

今回は”ディスパッチャー”という、『運航管理者』の仕事についてご紹介します。
初めてこの職業の名前を知ったという方も多いかもしれませんが、ディスパッチャーは航空機の「フライトプラン」を作る仕事です。
それでは、ディスパッチャーになるにはどのような勉強をして、どんな試験に合格しなければならないのかを見ていきましょう。
ディスパッチャーになるには?
ディスパッチャーになるには、「運航管理者技能検定」という国家資格に合格しなければなりません。
勤め先となるのは航空会社で、運航管理部門に採用されるか、関連会社の運航管理業務を専門としているところになります。
まず、就職において何か受験資格などは欲しいのでしょうか?
航空会社の受験資格は?
ディスパッチャーになるには、航空会社へ採用されるため、基本的には大学を卒業していることが望ましいとされています。
中途採用などで、一部の企業では高校卒業のみでも可能としているところもありますが、少しでも就職できる可能性を上げるためには大学に進学した方が良いでしょう。
大学といっても、どの学科に進んでいれば有利といったことはなく、何の学科だったとしても自由です。
どこに採用されるかは分からない
ここで、ひとつ注意が必要なことがあります。
無事に航空会社に就職が叶ったとしても、どこの部署に配属されるかは分かりません。
なぜならば、採用されるのが総合職のため、いきなり運航管理の業務に携われるという保証がないのです。
自分が望んでいても違う部署に配置された場合は、気を落とさずにそこで大切な経験を積んでいきましょう。
国家資格を受験するために

ディスパッチャーになるには、国家資格に合格しなければならないと前述しました。
では、実際に受験を希望する際はどのような受験資格が必要になってくるのでしょうか。難易度も併せてご紹介します。
実務の経験が必要に
正式にディスパッチャーになるには、航空会社に就職しただけでは、まだなることができません。
国家資格もすぐさま受験できるわけではなく、”2年以上にわたる実務経験”が欲しいのです。
まず航空会社に入社し、運航業務について適性があると認められなければなりません。
そこから「航空管理室」であるオペレーションコントロールセンターに配属され、運航支援者としてスタートしていきます。この運航支援者は、ディスパッチャーのサポートをする人のことを指します。
そこから2年が経過すれば、国家資格の受験ができるというわけです。
多くの人の命を預かる航空会社だからこそ、ディスパッチャーになるには遠い道のりを歩まなければならないのですね。
国家試験の受験資格は?
運航管理者技能検定の受験資格は、年齢は21歳以上と決まっています。
さらに『運航管理者』の補助を務めていたという人は1年の経験、『航空交通管制業務』や『機上での無線設備操作』、『操縦』、『気象業務』、『空中航法』の補助を務めていた人は2年以上の実務経験が必要です。
もしくは2つ以上の経験があり、それぞれ1年以上にわたって補助してきたという実績がある人も受験資格として認められます。
試験の本番では、実地試験としてフライトプランを実際に作ったり、学科試験では航空法や気象、機体工学などについて問われます。
ちなみに学科試験は年に2回開催され、実地試験は随時行われています。
運航管理者技能検定の難易度
運航管理者技能検定は貨物試験と旅客試験の2つが行われ、どちらを受けるかによっても難易度に違いが出てきます。
比較的、貨物試験の方が難易度は高いとされており、旅客試験の場合は毎回難易度にばらつきがあります。
難易度が高いとされている理由のひとつは、学科試験の科目が9つもあるということが挙げられます。勉強しなければならない範囲が広すぎることで、力を入れるべき点が分からないという人が多いのかもしれません。
どちらにせよ、しっかりと過去問題などを徹底して学び、合格を目指しましょう。
合格後は?
正式にディスパッチャーとなるには、国家試験に合格したあともやるべきことがあります。
晴れて資格が取得できたら、今度はそれを活かして運航業務に数年間にわたって携わります。
その後、社内審査に通ってやっとディスパッチャーとして認められるのです。
ここに至るまで、幾度となく大変な思いをすることでしょう。しかし、諦めずに挑戦し続けた人のみがなれる職業と言えますね。
ディスパッチャーの仕事内容は?
ディスパッチャーになるには、24時間・365日体制の勤務であることを理解しておかなくてはなりません。
では、普段はどんな仕事をしているのでしょうか?仕事内容を見てみましょう。
まずは情報収集から
ディスパッチャーの仕事は、まず様々な情報を集めるところからはじまります。
情報とは、天気図や乗客・貨物の重量、トラブルが発生した際に代替えとなる空港を探すこと、機体の整備がしっかりとされているか、などです。
これらの情報を元に、航空機の経路や燃料の量などをフライトプランとしてまとめます。
その後、機長との打ち合わせを行ってからフライトとなるのです。
フライト中は何をしているの?
フライトプランを作り終えても、ディスパッチャーの仕事は終わりません。
航空機が空を飛んでいる間、ディスパッチャーは無線で機長と連絡を取り合っているのです。
何をしているのかというと、空の状況に変わりはないか、機体がどのくらい揺れているのかなどを細かくチェックし、安全に着陸できるまで監視しています。
そして、機体が戻って来たあとはパイロットとデブリーフィングをします。
デブリーフィングとは、災害などを体験して精神的なショックを受けた人を支援することですが、パイロットの場合は「打ち合わせ」と称して使われています。
こうしてディスパッチャーとパイロットが話し合いをすることで、より良いフライトにつながっていきます。
ディスパッチャーとなるには一瞬でも気を緩めることはできないので、責任感を持って業務に取り組んでいきましょう。
ディスパッチャーについてのまとめ
ディスパッチャーになるには、国家試験を受験するまでも実務経験が必要になるなど、実に長い道のりがあります。
ディスパッチャーはパイロットのように、目立つ仕事ではないかもしれません。
しかし、仕事内容はどれも安全なフライトをするためには欠かせないものであり、周囲からの厚い信頼がないと勤まらない業務と言えるでしょう。
航空会社に勤務し、陰に日向にフライトを支えたいと考えている人は、低い難易度ではないものの受験を考えてみてはいかがでしょうか。
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