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臨床心理士の平均年収や仕事内容は?勤務先ごとの違いや1000万円への目指し方

更新日:2022-12-12

臨床心理士の平均年収や仕事内容は?勤務先ごとの違いや1000万円への目指し方

臨床心理士は学校や医療機関といった施設で、カウンセリングや知能テストなどを行う心のケアの専門家です。

医療関係者に当たるので、高い年収が望めるのでは?と考える方も少なくないでしょう。

そこで今回は、臨床心理士の平均年収を年齢別・地域別・性別・勤務先別に分けてご紹介します。

また臨床心理士として働いて年収1000万円は実現可能か、将来性のある仕事なのかも解説します。

臨床心理士の平均年収が知りたい方、現在臨床心理士として活躍していて年収を上げたい方は、ぜひとも最後までご覧ください。

臨床心理士の平均年収はどれくらい?

臨床心理士の平均年収はどれくらい?

大手求人サイト「求人ボックス」によると、臨床心理士の年収は全体で見ると正社員雇用で362万円ですが、年齢や地域などで分けると年収の差が歴然とします。

そこで臨床心理士の平均年収を、年齢別・地域別・性別の3つに分けてそれぞれご紹介します。

臨床心理士の年齢別の年収

臨床心理士は年を追うごとに年収が上がっていく傾向にあり、ピークは50代前半で408万円です。

全体の年齢別の年収は以下の通りです。

年齢 平均年収
20~24歳 194万円
25~29歳 241万円
30~34歳 265万円
35~39歳 303万円
40~44歳 340万円
45~49歳 381万円
50~54歳 408万円
55~59歳 405万円
60~65歳 275万円

臨床心理士の平均年収は、日本の平均年収と比べると低い傾向にあります。

役職に就いているかどうかでも大きく年収は変わり、係長では480万円、部長では530万円まで上がります。

臨床心理士の地域別の年収

参考とさせていただいた平均年収.jpによる独自結果によると、臨床心理士の平均年収を地域別で見たところ、1番高い地域は東京で476万円です。

2番目に高い地域は大阪の408万円、3番目は愛知・神奈川の374万円となります。

以下、臨床心理士の年収が高い地域をランキング形式でまとめました。

都道府県 平均年収
1位 東京 476万円
2位 大阪 408万円
3位 愛知、神奈川 374万円
4位 福岡、宮城、茨城、栃木、群馬、石川、福井、静岡、三重
滋賀、京都、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、徳島
340万円
5位 岩手、山形、福島、埼玉、新潟、富山、山梨、岐阜、和歌山
鳥取、島根、香川、愛媛、高知、長崎、熊本、大分、鹿児島
306万円
6位 青森、秋田、佐賀、宮崎、沖縄 272万円

平均年収.jp

臨床心理士の平均年収で最も低い地域は青森・秋田・佐賀・宮崎・沖縄で、1位の東京と204万円もの差があります。

都心から離れた地域では人口が少ないことから臨床心理士の需要が低く、年収も低くなっていると考えられます。

男性・女性別の平均年収

臨床心理士の平均年収は男性と女性では大きく異なり、女性よりも男性の方が年収が高くなる傾向にあります。

データを元に臨床心理士の男性・女性別の平均年収を表にまとめたところ、以下の通りになりました。

年齢 男性の平均年収 女性の平均年収
20~24歳 273万円 164万円
25~29歳 281万円 191万円
30~34歳 222万円 165万円
35~39歳 229万円 199万円
40~44歳 253万円 219万円
45~49歳 297万円 259万円
50~54歳 339万円 298万円
55~59歳 335万円 295万円
60~65歳 203万円 175万円

平均年収.jp

男性はどの年代でも平均年収が200万円以上であるのに対して、女性は20〜30歳代では200万円を下回ります。

育休や産休によるブランクがあったり、ワークライフバランスを重視して非正規雇用で働いたりすることから、女性の臨床心理士の方が平均年収が低いと考えられます。

臨床心理士の仕事内容

臨床心理士の仕事内容

臨床心理士の主な仕事内容はカウンセリングや知能テストなどを通して相談者の精神的な回復をサポートすることで、介護・医療・教育・福祉施設といった様々な場面で活躍できます。

臨床心理士のメインの仕事であるカウンセリングと知能テストについて簡単にご紹介します。

カウンセリング

臨床心理士と言えば、カウンセリングが仕事内容として最も知られているのではないでしょうか。

「カウンセリング」の元々の意味は「相談」、「助言」のことですが、こころの診療においては、医師やカウンセラーが心の悩みを聞き、こころの専門家としての視点から指導や援助を行う治療を意味しています。

引用:カウンセリングについて|厚生労働省

厚生労働省のホームページを確認すると、カウンセリングは患者の悩みを聞くだけではなく、助言を行うことまでが仕事内容と紹介されています。

しかし、実際は助言をせずに、話を聞くだけのカウンセリングもあります

話を聞くだけのカウンセリングは、相談者の環境を整えることによって、自分の問題点を見つけられる効果が期待されます。

職場によって両方のカウンセリングスキルを求められることもあれば、一方のみ必要とされる場合もあるので、自分がやりたい仕事ができる職場を探しましょう。

知能テスト

臨床心理士には、知能テストを行うことによって相談者の知能指数を客観的に計るという業務もあります。

臨床心理学でいう患者のデータとは、その人が置かれた環境に適応できるかどうかを数値化したものです。

今の職業が自分に合っているかどうか迷っているような場合、自分の特性のうち、秀でている面と、まだ開発されていない面を把握して、職業選択を臨床心理士と共に考える素材としても役立ちます。

引用:知能検査・発達検査|一般社団法人 日本臨床心理士会

知能テストを実施することで、相談者の悩みを解決する糸口につながり、相談者が感じている生きづらさを解消することができます。

例えば相談者が現在就いている職業が自分に合っているか不安な場合にテストを実施して、秀でている面と苦手な面を把握し、職業選択を一緒に考える材料として使う場合があります。

臨床心理士の勤務先別の平均年収

臨床心理士の勤務先別の平均年収

臨床心理士は年齢・地域・性別以外にも、勤務先によって平均年収が変わります。

以下では学校・病院・民間企業の勤務先別、および開業した場合の年収をまとめました。

ご紹介する年収や時給については、医療・介護系の仕事に特化した求人サイト「かる・ける」を参考にしています。

学校で働く場合

学校で働く臨床心理士はスクールカウンセラーと呼ばれ、主に生徒や教員が抱えている悩みや問題に向き合い、カウンセリングやアドバイスを行います。

学校でスクールカウンセラーとして働く場合の勤務形態は非正規雇用がほとんどで、基本的に時給制で相場は3,000〜5,000円、平均年収は496万円です。

1校あたりの1日の勤務時間は3〜4時間が多く、複数の学校をかけ持ちしている人も少なくありません。

病院で働く場合

病院やクリニックなど医療機関で働く臨床心理士は、主に相談者のカウンセリングや知能テストを行います。

病院でカウンセラーとして働く臨床心理士は、正社員の場合の月収は約25万円、年収にすると約300〜400万円です。

しかし非常勤でいくつかの病院をかけ持ちしている人がほとんどで、その場合はアルバイトやパートなどの非正規雇用が多く時給は1,500円前後です。

民間企業で働く場合

企業で働く臨床心理士は、人間関係やハラスメントなど職場で悩んでいる従業員・経営者のカウンセリングやアドバイスを行います。

産業カウンセラーや人事部門所属社員として働くことが多いため求人では正社員雇用が大多数を占め、平均年収は300〜400万円です。

ただし求人数が学校や病院に比べると圧倒的に少ないので、なかなか就けない珍しい就職先だという点を頭に入れておきましょう。

非正規雇用の求人もあり、その場合の時給は1,200円前後です。

開業して働く場合

「勤務先」という表現とは少し異なってしまいますが、臨床心理士なら病院や教育機関で実務経験を積んだのち、開業して働くこともできます。

開業した臨床心理士の平均年収が分かるデータは見つかりませんでしたが、年収は自分のスキル次第で変動するので場合によっては年収1000万円も夢ではありません。

臨床心理士で年収1000万円は目指せる

臨床心理士で年収1000万円は目指せる

臨床心理士で年収1000万円を目指したい方は、開業すれば叶えられる可能性があります。

病院や福祉施設などで雇用されている限り年収が1000万円を超えることは非常に難しいですが、開業することで自分次第で年収をいくらでも上げられます。

営業活動をしっかり行って相談者に支持される臨床心理士となるためにも、常にスキルを磨き続けましょう。

しかし一般社団法人日本臨床心理士会による「臨床心理士の動向調査(2016)」によると、年収が1000万円を超える臨床心理士はたった3.3%しかいないので、相当努力をしないと実現は厳しいです。

また定期的に通う相談者ができるまでは収入が不安定になり、相談者の管理や備品の整理など事務作業や税金関係は自分で対応しなければなりません。

開業すると上記のようなリスクや手間が伴うため、覚悟を持って独立しましょう。

臨床心理士は将来性のある仕事なのか?

臨床心理士は将来性のある仕事なのか?

臨床心理士は人の心に向き合って仕事し、AIに取って代わられることが絶対にないため将来性があると言えます。

心の問題を抱える人は年々増加傾向にあるので、臨床心理士の手助けを必要とする相談者は多く需要が尽きることはないでしょう。

ただし正規雇用の求人は非常に珍しく、パートとして複数の仕事を掛け持ちしながら働く臨床心理士は少なくないので、年収がうなぎ登りという事態にはなりづらいです。

掛け持ちにしろ独立にしろ、自ら収入源を増やしていかないと金銭面での将来性はないと言えます。

臨床心理士の平均年収|まとめ

臨床心理士の平均年収まとめ

  • 臨床心理士の年収のピークは50~54歳で、女性よりも男性の方が年収が高い
  • 東京や大阪など都市部に勤める臨床心理士の年収は高い
  • 勤め先によって雇用形態や時給などが異なる
  • 独立開業したら年収1000万円も夢ではない

今回は臨床心理士の年収についてご紹介しました。

臨床心理士は年齢別・地域別・性別・勤務先などによって平均年収が大きく異なり、全体的に見ても決して高収入の職業とは言えません。

特に女性で年齢が若く、都心から離れた地域で雇用されていると、高い年収は望めないでしょう。

年齢や性別などに捕らわれずに年収を上げたい方や年収1000万円を目指したい方は、独立・開業がおすすめです。

自分の目標年収や働き方を見つめ直して、勤務先の施設や地域などをしっかり考慮し、場合によっては開業を検討してみてください。

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