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土地家屋調査士の廃業率は高い?仕事がないと言われる理由とは?

更新日:2022-08-10

土地家屋調査士は、土地所有者より依頼を受け不動産登記の際に必要な土地や家屋の調査・測量・図面作成・申請手続きなどを行う仕事です。

しかし近年、土地家屋調査士としての仕事がないと言われることが増えてきました。

なぜそのように言われているのか、その理由や実際の廃業率などを詳しくご紹介します。


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土地家屋調査士の廃業率は高い?

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多くの方は、何らかの職業を経験した後に土地家屋調査士として活動しています。

そのため幅広い年代の方が活躍しているというのが土地家屋調査士の大きな特徴と言えます。

一見すると廃業率は低そうですが、実情はどのようになっているのでしょうか。

土地家屋調査士の廃業率は低い

日本土地家屋調査士会連合会が発行する「土地家屋調査士白書2020」によると、土地家屋調査士の廃業を意味する資格取消数は毎年500人前後で推移しています。

土地家屋調査士の個人会員数は16,000人ほどのため、廃業者は全体で約3%となり廃業率は低いと言えるでしょう。

しかしながら、廃業率が低い一方で全国の土地家屋調査士の個人会員数は毎年減少傾向にあります。

2009年には約18,000人の登録がありましたが、2019年には約16,000人となっています。

資格取消数は過去10年で大きな変動がないため、このまま土地家屋調査士の登録人数が減少すれば廃業率が高まっていく可能性が高いと言えます。

土地家屋調査士の人口は減少傾向

過去10年間で土地家屋調査士の個人会員数は減少傾向にありますが、合格者数はほとんど変わりません。

2011年から2019年までの約10年に渡り、土地家屋調査士の受験者数は5,000人前後で推移し合格者数も400名前後を維持しています。

ただし、先に述べたように土地家屋調査士の廃業を意味する資格取消数は毎年500人前後で推移しているため、土地家屋調査士の登録者数は減少しています。

そのため、全体を見ると土地家屋調査士自体の人口が減っていると言えます。

土地家屋調査士が廃業する理由

廃業率は低いとされる土地家屋調査士ですが、それでも廃業してしまう理由にはどんなものがあるのでしょうか?

もちろん加齢などによる引退も考えられますが、必ずしも全員がそうとは限りません。

こちらでは、土地家屋調査士が廃業する理由を見ていきましょう。

ランニングコストが高い

土地家屋調査士として活動するためには、試験合格後調査士として土地家屋調査士会に登録する必要があります

土地家屋調査士法により地域ごとに土地家屋調査士会が組織されることが義務付けられており、全国に50もの土地家屋調査士会が存在しています。

土地家屋調査士会に初期登録する際は登録手数料・入会金・名刺プレート発行などのために約160,000円ほどの出費が必要となります。

また、初期登録時以外に毎年約140,000円もの会費が必要となるため、ランニングコストが非常に高いと言えます。

必要経費が高額となり余裕を持った資金運用が求められるため、運用が上手くいかずに廃業してしまうケースが考えられます。

立地の選定を誤ってしまった

土地家屋調査士の仕事は、土地や建物の売買・分与・建設がある際に発生します。

そのため、対応するエリアはある程度土地や建物が取引されるエリアである必要があります。

そもそも土地や建物の売買・分与・建設が起こりにくいエリアであると土地家屋調査士としての仕事を全うすることができません。

また、広いエリアに対応することで仕事を生み出そうとしても移動が多く時間の確保が難しくなってしまうかもしれません。

そして、土地家屋調査士の仕事は測量などの現地調査がメインとなるものの並行して書類作成などの業務が発生します。

事務作業時間を移動時間の他に確保する必要があるため、計画的な時間配分が重要となります。

人脈やコネを築けなかった

土地家屋調査士はコネクションを通じて仕事を獲得することが多いため、人脈・コネクションが非常に重要です。

また、関わる人が多いという点も土地家屋調査士の特徴です。

調査依頼主・土地所有者・不動産業者・市役所の職員など、非常に多くの人々と関わることになります。

そのため、日頃から人脈を築くスキルも求められると言えるでしょう。

人脈やコネクションに加え、コミュニケーション能力も必須事項と言えます。

たとえ良い土地があっても、上手くコミュニケーションを取れない場合には業務上発生する話し合いなどを適切に消化できない可能性があります。

土地家屋調査士としての能力が優れていても、それだけでは円滑に業務を進めることができない点がこの仕事の難しさと言えます。

「土地家屋調査士には仕事がない」はウソ!

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これまで紹介してきたように土地家屋調査士が廃業してしまう理由はいくつかありますが、実際の廃業率が低いことからも分かる通り仕事が全くないわけではありません。

こちらでは土地家屋調査士の仕事の安定性・需要・将来性などの側面から、「仕事がない」という情報はウソであるという根拠をご紹介します。

「景気に左右されやすい=仕事がない」と思われている

土地家屋調査士は景気に左右されやすいという側面があります。

好景気の際には土地や建物の動きが活発となるため、必然的に仕事が増えます。

しかし不景気の際には土地や建物の動きが減少することから、必然的に土地家屋調査士の仕事も減少してしまうのです。

実際、現在は東京オリンピックが終了したことや新型コロナウイルス感染症の影響で不動産取引は減少傾向にあります。

しかしあくまでも減少傾向にあるだけで、土地家屋調査士の仕事がなくなったわけではありません。

景気に左右されやすい面を持っているものの、仕事がなくなるわけではないことを理解する必要があります。

収入が減少していると思われている

2003年に規制緩和の一環で報酬規程が廃止されたことにより、報酬額の自由化が実現しました。

その結果土地家屋調査士の1件あたりの報酬単価が下がったため、これも土地家屋調査士の仕事がないと言われる一因となっています。

しかし、報酬単価が下がった今でも平均年収は500~600万円と言われており、一般的なサラリーマンよりも高額となっています。

そのため、収入が減少しても十分に生活することができる金額を得ることができる職業と言えるでしょう。

10年以内になくなる職業だと思われている

オックスフォード大学の研究者が2013年に書いた「The Future of Employment: How susceptible are jobs to computerisation?」という研究報告書において、土地家屋調査士は10年以内になくなる仕事として記載されています。

実際に近年測量・地図制作はAIなどに代替されており、土地家屋調査士の仕事がなくなる可能性もゼロではありません。

しかし、先に紹介したように調整力が問われる仕事です。

測量などの技術部分がデジタル化されても、人を介したコミュニケーションは残る可能性が高いと言えます。

そのため、これまでとは形を変えた土地家屋調査士の仕事は残る可能性が高いと言えるでしょう。

土地家屋調査士を廃業しないためのポイント

弁護士_注意点

様々な要因から土地家屋調査士の仕事がないと言われているものの、実際の廃業率は低く今後の需要も十分あるということが分かりました。

しかし社会的要因の煽りを受けやすいことに変わりはなく、土地家屋調査士として廃業しないために工夫をすることが大切です。

では、どのようなポイントを抑えておくと良いのでしょうか。

ダブルライセンスで付加価値をつける

独自性・専門性をより高めるために、ダブルライセンスで土地家屋調査士の資格に拍を付けるのがおすすめです。

土地家屋調査士の仕事は一部行政書士に依頼する部分があります。

そのため、行政書士資格を取得することで自身で一気通貫で業務を行うことができます。

依頼主にしてみれば同じ人へ全ての依頼をすることができるため、安心感を持って業務を依頼してもらうことができるでしょう。

また権利登記などを行う場合には司法書士資格を取得するのがおすすめです。

いずれも難易度が高い資格のため、ダブルライセンスとすることで独自性の強化につながります。

このほか、宅地建物取引士など建物に関わる資格とは相性が良いと言えます。

あくまでも土地家屋調査士との相性が良い資格に狙いを定め、積極的に取得することをおすすめします。

公嘱協会に入会する

土地家屋調査士の仕事は、個人で請け負うよりも官公庁などの依頼を受けた方が圧倒的に効率良く稼ぐことができます。

そのような公の仕事を受けるために、公嘱協会への入会を検討してみてはいかがでしょうか。

同じ支部の土地家屋調査士と協力して仕事を進めることができるため、他の調査士の仕事を見ながら業務経験を積むことができます。

また国土調査業務など全国的にニーズがある業務を受けることができるため、安定して稼ぐことにも繋がります。

実務経験を積むという観点においても今後1人で業務を行っていく上で有効な経験となるため、積極的に仕事を受けながら業務経験はもとよりコミュニケーション能力向上に繋げることもおすすめです。

土地家屋調査士の廃業率についてまとめ

本記事を通して、土地家屋調査士の廃業率は低いということを理解いただけたのではないでしょうか。

様々な影響を受けながらも安定して稼ぐことができる仕事である一方、今後もより安定的に稼ぐためには工夫が必要なことが分かりました。

土地家屋調査士として長く活躍するために、積極的な工夫を凝らしながら自身の強みを最大化することを怠らないようにしましょう。

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