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測量士試験に年齢制限は?高卒の場合や何歳までになるべきか調査

更新日:2022-09-01

測量士試験に年齢制限は?高卒の場合や何歳までになるべきか調査

測量士は独占業務も多く将来性が期待出来るため、人気が高い国家資格の一つです。

そのため、興味はあるものの「30代で業界未経験からでも測量士を目指せるのか」や「高卒レベルの学力でも試験に合格できるのか」といった、測量士や試験に対する疑問や不安がある方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では「測量士試験の年齢制限や資格取得方法、何歳までに目指すべきか」についてご紹介します。

測量士資格は学歴や実務経験・資格の有無によって様々な取得方法があるので、効率良く目指すためにもしっかりと最後までお読み下さい。

測量士試験に年齢制限は?高卒でも受験可能?

結論からお伝えしますと「測量士試験に年齢制限はないため、高卒の方でも受講することが可能」です。

実際、国土地理院が公表している「測量士・測量士補試験について」にて、受験資格について「年令、性別、学歴、実務経験等に関係なく受験できます」というように明記されています。

そのため、現役の高校生・高専生から30代・40代で未経験の人、中には還暦を過ぎた人まで様々な年代の方が、測量士試験を受験し合格するケースも少なくありません。

また、他の国家資格のように法科大学院卒や大卒など学歴を満たす必要がないため、高卒の方でも挑戦出来るメリットもあります。

測量士資格においては年齢制限や学歴が不要であることを理解した上で、実際に測量士を目指すためにはどのようにすれば良いのか、これから具体的に見ていきましょう。

測量士資格の取得方法

国家資格の中では珍しく、測量士資格には試験に合格する以外にも取得方法があります。

こちらの項目では「測量士資格の取得方法」について以下の3つをご紹介します。

  • 測量士試験に合格する
  • 測量士補試験を経て測量士になる
  • 学歴や職歴の条件を達成する

それぞれの方法がどのような方におすすめなのかについても具体的に解説するので、ご自身のスタイルに合った方法をご検討下さい。

測量士試験に合格する

1つ目は「測量士試験に合格する」方法です。

測量士試験に合格するためには、独学や通信講座を受ける、資格スクールに通うなど様々な手段があります。

最近では、試験対策用の書籍や過去問集、Youtubeでの解説動画など様々な独学方法があるため、お金を必要以上に掛けなくても気軽に学習が行える環境があります。

測量士試験合格をストレートに目指す方法は、本業が忙しく学校に通えない社会人や、測量に関する実務経験が豊富な方、金銭的に余裕がない方におすすめです。

測量士補試験を経て測量士になる

2つ目は「測量士補試験を経て測量士になる」方法です。

日本測量協会」によると、測量士補試験に合格した方が測量士の資格を得られる方法は以下の通りです。

  • 測量士補の方で、測量に関する専門の養成施設において専門の知識及び技能を修得

上記の方法は、最短で1年間の実習授業と座学講義を受けることで実務経験を積むことなく測量士になることが可能です。

また、測量士の試験傾向と似ている部分もあるため、測量士補の試験で雰囲気や問題の傾向を把握した後に、指定学校に通うことなく測量士試験を受験する方法もあります。

どちらの方法においても測量に関する知識をある程度習得した状態で測量士を目指せるため、苦手意識のある科目があり段階的に数学や測量の基礎知識を身に付けたい方におすすめです。

学歴や職歴の条件を達成する

3つ目は「学歴や職歴の条件を達成する」方法です。

日本測量協会」によると、学歴や職歴の条件を満たすことで測量士の資格を得られる方法は以下の通りです。

  • 測量に関する専門の養成施設において測量士補となるのに必要な専門の知識及び技能を1年以上修得した後に、測量に関して2年以上の実務経験を積む
  • 大学における測量に関する科目を修め卒業し、測量に関する実務経験を1年以上積む
  • 短期大学及び高等専門学校において、測量に関する科目を修め卒業し、測量に関し実務経験を3年以上積む

学校へ通う期間に加え実務年数が必要になるため、他の方法と比較し時間を要するというデメリットがあります。

そのため、こちらの方法は高校を卒業して直ぐに測量士を目指したい方や、測量技術が必要な建設・土木業界に就職する予定がある学生、退職後に測量士を目指す方におすすめです。

なお、測量士補・測量士用の養成施設は、こちらの国土地理院のサイトにて公開されているためご確認下さい。

高卒からでも測量士を目指せる?

学歴が不要であるため、測量士資格を手っ取り早く取得するには資格試験を受講するのが良いように思えますが、高卒から測量士試験に合格するのは少々ハードルが高くなります。

こちらの項目では「高卒から測量士を目指すのが難しい理由」について以下の2つの観点からご紹介します。

  • 合格率
  • 試験内容

また、難しい理由を踏まえて効率的に測量士の資格を取得する方法についても解説するので、チェックしてみましょう。

合格率は例年10%程度

高卒から測量士を目指すのが難しい理由の1つ目として「合格率が例年10%程度と低い傾向にある」ことが挙げられます。

近年5年間の合格率の推移をまとめましたので、実際に確認しておきましょう。

年度 合格率
2022年 14.4%
2021年 18.0%
2020年 7.7%
2019年 14.8%
2018年 8.3%

参考:国土地理院ホームページ

年度によって多少の差はあるものの基本的に10%台であるため、国家資格の中では取得難易度が高い方に分類されます。

合格率が低い背景には、実務の知識が必要な測量問題が出題されることや、行列など高度な数学の知識が必要とされるなど、試験問題における難易度の高さが考えられます。

次の項目にて、どのような数学の知識が問われるのか具体的に解説しますので、数学が苦手な方は特にしっかりとチェックして下さい。

高度な計算問題が問われる

高卒から測量士を目指すのが難しい理由の2つ目として「高度な計算問題が問われる」ことが挙げられます。

測量士試験では、以下のような「測量数学」と「誤差学」と呼ばれる学問分野にて、高度な計算問題が出題されるため相応に計算力が必要となります。

  • 三角関数
  • 行列の基礎
  • 観測と誤差
  • 誤差伝搬
  • 算術平均とその誤差

そのため、数学に強い方や計算が苦手でない方以外は、測量士試験の合格は難しい傾向にあります。

ただでさえ合格率の高い測量士試験ですので数学に苦手意識がある方は、時間をかけてでも専門学校へ通い実務経験を積む方法がおすすめです。

測量士補試験合格したうえで目指すのがおすすめ

高卒の方が測量士を目指すための最短ルートは「測量士補試験に合格する」方法です。

測量士補試験の合格率は例年40%程度と、測量士の合格率よりも約4倍高い傾向にあります。

また、試験内容についても「多角測量・汎地球測位システム測量・水準測量・地形測量・写真測量・地図編集・応用測量」と、測量士の試験範囲である全9つのうち前述の7つが測量士補の試験範囲と共通しています。

合格率と共通点の多い試験内容から、前述した指定学校へ通う方法よりも、測量士補試験に合格した上で測量士を目指す方が時短かつ最も費用を抑えることが可能です。

どの方法で取得すべきか迷う場合には、こちらの方法にて測量士を目指す方向性で進むと良いでしょう。

測量士は何歳までに目指すべき?

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測量士の試験には年齢制限がありませんが、実際のところ何歳までに目指すと良いのでしょうか。

これまでに解説してきた内容を踏まえて、こちらの項目では「測量士は何歳までに目指すべきなのか」についてご紹介します。

実際に測量士を目指している方や求人情報を参考に、客観的に判断しましょう。

30代,40代からでも目指す方はいる

前述したように、測量士の受験資格には年齢制限が無いため30代・40代から目指すことが可能です。

実際、30代・40代で業界未経験からセカンドキャリアとして資格取得を目指す方や、測量の実務経験がある上で技術や信頼性を高めるために改めて測量士の資格を取得する方も少なくありません。

特に、高齢化が進む測量士や建設・土木業界にて、30代は若手に分類されるため歓迎される傾向にあります。

目指す年齢層としては30代・40代の方も少なくないという事実を踏まえて、これから何歳までに資格を取得すべきか具体的に解説していくのでチェックしてみましょう。

30歳までに取得しておくのがおすすめ

前述してきたように、測量士は年齢関係なく挑戦出来る魅力はありますが、現実的な問題から「30歳までに取得」しておくのがおすすめです。

測量士の仕事内容が外作業を基本とする体力仕事である事と、近年オンライン測量やドローン測量など最新技術を用いるケースも増えている事から、若手が採用されやすい傾向にあります。

実際、大手求人サイト「求人ボックス」によると、「39歳まで・高卒以上・未経験可」と若手を対象に長期的キャリアを形成する前提の求人が多く掲載される一方で、40代以降の求人は「測量経験者」が求められる傾向にあります。

特に、20代向けの求人数は「2,900件以上」と測量士が必要とされる様々な業界への転職が可能ですが、40代以降の求人数は「1,600件」とやや限定されてしまいます。

また、測量士の資格を取得するのが早ければ早いほど、親和性の高い「土地家屋調査士・行政書士」の資格取得を目指すことや、習得したスキルを活かし将来的に独立開業を行うなど、測量士としてのキャリアアップを図ることも可能です。

以上、業務内容面での優遇と早期キャリア形成のために、30歳までに資格取得を目指すと良いでしょう。

測量士の年齢制限は?高卒からでも目指せる?まとめ

今回、「測量士の年齢制限を踏まえて何歳までに目指すべきなのかや、資格の取得方法、高卒から目指す難しさ」について解説してきました。

測量士資格には年齢制限や学歴における条件が設定されていないため、30代以降の方や高卒の方でも比較的目指しやすいという魅力があります。

ただし、測量士の業務や求められるスキル、キャリアプランなどを考慮すると、20代のうちに測量士を目指すのがおすすめです。

今回ご紹介したように測量士は試験に合格する以外にも様々な方法でがあるため、年齢や学歴を理由に諦めるのではなく、自分の目指せる方法で測量士を目指してみてください。