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宮大工になるには資格が欲しい?難易度や年収、大工との違いも

更新日:2021-05-08

宮大工になるには資格が欲しい?難易度や年収、大工との違いも

”宮大工”という職業を、皆さんは聞いたことがあるでしょうか?
一般的な大工と違うのは、日本の伝統的な神社や仏閣を新築・改築したり、修繕する職人のことを指すということです。

技術を得るために宮大工は、ベテランの職人の元で長い時間をかけて修行し、建築の知識だけでなく文化財の知識も深めなければなりません。

では宮大工になるには、何か資格が欲しいのでしょうか?なるための難易度や年収、大工との違いも検証します!

宮大工とは?

宮大工とは

宮大工とは、日本の伝統的な神社や仏閣といった木造建築を手がけている大工のことを言います。
新築するだけでなく、建物が古くなったり傷んできたら改修工事も行い、文化財を解体・補修したりします。

宮大工はベテランの職人の元で長い時間をかけて修行し、専門性の高い知識や技術が必要とされます。
そして建築に関する知識以外にも、文化財についての深い知識も求められます。

そして伝統ある技法は、宮大工から宮大工へと継承されていき、後世に伝えられていきます。

では、その宮大工になるにはどんなことをするのでしょうか?

宮大工になるには?

宮大工になるには、神社・仏閣に関する建築を扱っている工務店に就職することからスタートします。
そこで大工の世界の親方と言える「棟梁」の元で見習いになり、修行をさせてもらうのです。

宮大工となるには、特別な資格は必要ありません。修行を重ねて技を磨き、培った実力と技術で生きていきます。

神社仏閣を建てる工法は、伝統的な「木組み」と呼ばれるもので、これは一般の建築物を建てる時には用いない方法です。
この「木組み」の技術を完璧に習得してから、晴れて宮大工と名乗ることができます。

宮大工に大切だとされていることは、この「木組み」の知識に加えて、神社仏閣に特殊な装飾を施すための芸術的なセンスを磨くことです。

まずは普通の大工を目指してもOK

宮大工になるには、いきなり専門の工務店に勤務できれば良いですが、神社仏閣を手がける場所は少数で限りがあるので、すぐには就職できないかもしれません。

そのため、まずは普通の建築物を扱っている工務店に就職しても問題はありません。
宮大工の中には、最初は普通の工務店でしっかりと技術や大工仕事を身につけてから修行をする人も多くいます。

「宮大工には必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、在来工法の知識や技術も充分に理解していた方が、仕事をこなすうえでは良いとされています。
幅広い経験を積むことで、どんな仕事もできる職人となれるでしょう。

見習い時代はどんなことを学ぶ?

宮大工になるには、まず”見習い”として修行を開始します。見習いの頃は何をするかというと、木材などの材料を運んだり、道具を研磨したり掃除をするなど雑用が仕事です。

見習いであるうちに、『カンナの刃の研ぎ方』はしっかりと身につけておかなければなりません。
なぜかと言うと、このカンナの刃の研ぎ方によって仕事の出来が大きく左右されるからです。

他にも木材の切り出しや仕口、継ぎ手、原寸図の作成や木材への番付など段階を踏んで学んでいきます。
宮大工が取り扱っているものは文化財なので、建築方法も何百年も前のものです。しっかりと理解していなければなりませんね。

建築の技術から文化財の歴史に至るまで、宮大工になるにはたくさんのことを知っておかなければなりません。
そのため宮大工の修行を積むには、普通でも10年ほどの長い時間がかかると考えても良いでしょう。

宮大工になるための学校はある?

宮大工の学校

宮大工になるには、専門的なことを学べる学校も確かにあります。
しかし、建築に関する学校が多数あるのに対し、宮大工の学校の数はとても少ないのです。

宮大工となるには、学校に通って学ぶことがあるのか、誰かに弟子入りして修行をするのかじっくりと検討しましょう。

学校へ通うメリットは?

宮大工になるには、これまで学校に通ったりせずに棟梁への弟子入りというコースが一般的でした。今でも宮大工を目指している人の多くは、学校へ行かずに就職しています。

学校に通うメリットは、設計や施工管理を行う際に資格を取得したい時に有利となってきます。
宮大工のプロになるための専門的な知識が得られる他、これにより、将来自分の仕事の幅がグンと広がることでしょう。

宮大工のことが学べる学校は数少ないですが、建築に関する大学や専門学校は設計や施工管理のことを学べます。
自分に合った学校に進学し、大工のこと以外にも必要な知識を得る利点は充分にありますね。

宮大工になる難易度は高い?

宮大工になるには、普通の大工になるよりも就職先に限りがあります。
そもそも宮大工が在籍している工務店自体が少なく、自分が就職したくとも望むとおりの求人があるとは限りません。

そういった点ではなるための難易度は高めかもしれませんが、一般の工務店に就職してから経験を重ね、そこから独立という道を選んで宮大工になる方法もあります。

むしろ就職口が少ないことよりも、長い年月の修行に耐えられるのかという、修行の難易度の方が高いかもしれませんね。

宮大工と大工はどう違う?

宮大工と大工は、一体何が違うのでしょうか?

一般的に、大工は個人差にもよりますが修行の年収は2〜3年ほどとされています。この間に、大工として一通りのことができるようになります。
ですが、宮大工はさらに長い期間の修行をします。一人前になるには、10年かかるとも言われています。

そもそも宮大工の呼称は、神社や仏閣を「お宮さん」と呼んでいたことが由来だとされています。

宮大工と大工の決定的な違いは”工法”で、宮大工は釘や補強金物などを使わずに木材を組み合わせる「木組み」によって神社仏閣を建てます。

一方で、大工は、工期やコストを押さえる”在来工法”と呼ばれるやり方で建築します。
在来工法は釘や補強金物を使い、機械で加工された木材を使用します。

宮大工の年収は?

宮大工に限られたことではありませんが、大工の仕事は比較的高い収入を得ているとされています。

宮大工の年収は、見習いの段階で350万円から400万円。一人前だと認められた人は600万円ほどの年収を貰っている人もいます。

ごく少数派ですが、宮大工の中には年収が1000万円を超える人もいます。そのような宮大工は高度な技術を要しており、長い時間をかけてステップアップした人と言えるでしょう。

宮大工についてのまとめ

修行して宮大工になるには、宮大工を抱える工務店や専門的なことを学べる学校は少ない傾向にあります。
しかし、棟梁に弟子入りをして修行をしたり、一般の大工となってから、技術を磨いて経験を重ね、独立するという方法もあります。

さらに建築の知識だけではなく、神社や仏閣の柱や天井には繊細な装飾が施されているため、芸術のセンスも問われます。

文化財や歴史に興味がある方は、資格も必要ないのでぜひ建築の世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。

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