YouTubeをはじめとした動画配信コンテンツは今や数多く存在しており、それを作成するクリエイターも年々増加しています。
私達が普段見ているYouTubeやTVは動画クリエイターや映像クリエイターと呼ばれる人達が制作しています。
動画クリエイターと映像クリエイターは、一体何が違うのでしょうか?
これからクリエイターを目指す人はどちらを目指すべきなのか、この記事では動画クリエイターと映像クリエイターの違いや年収、仕事、働き方について解説します。
目次
動画クリエイターと映像クリエイターに違いはある?

結論から述べると、動画クリエイターと映像クリエイターに大きな違いはありません。
どちらも動画・映像を作成する人のことを指し、TV番組やCM、映画、YouTube、MVなどの全てが動画・映像クリエイターの手によって作られています。
したがって仕事内容や業界に明確な違いはありませんが、「動画」と「映像」という言葉はシーンやある尺度によってしばしば分けられることがあります。
「映像」「動画」の区別によって、映像クリエイターと動画クリエイターも分けて考えることはできるでしょう。
「映像」と「動画」の違い

「映像」と「動画」について、誰かが定めた定義などが存在するわけではありませんが、それぞれの言葉を使うシーンやIPTという尺度によって分けてみることはできます。
まずは「映像」と「動画」を使うシーンによって2つの言葉の違いを見ていきましょう。
参考:ZOOREL『いまさら聞けない「映像」と「動画」の違いとは(第1回〜最終回)』
「映像」と「動画」を観るシーンの違い
映像や動画を視聴するシーンの例として、以下の3つを考えてみます。
・映画館で映画を観る
・スマホでYouTubeを見る
これらの判断は感覚的なものになりますが、バラエティ番組や映画の視聴や、形態を問わず映画やドラマといった作品の視聴は「映像」を観ることと考えて差し支えないでしょう。
一方YouTubeで見ているものは「動画」の方がしっくりくるのではないでしょうか。
見ている内容に問わず、スマホで見るWeb上のもの、SNS等で個人が発信したものは「動画」と捉えやすいと言えるでしょう。
これについては、「動画」という言葉が普及した背景に要因があるとも考えることができます。
「動画」が普及した背景
ラテン語のanima(霊魂)から出たanimation(生命を吹き込むこと)の語源どおり,少しずつ変化させた絵(動画)を1コマずつ撮影し,映写することによって,それ自体は静止している絵を動いているように見せるトリック撮影およびそのようにして撮影されたトリック映画の総称。分解撮影によって現実の動きを定着する〈映画〉とは逆の工程がアニメーションの原理である。引用:コトバンク
「動画」の語源は上記とされており、日本ではアニメーター・映像作家の政岡憲三が「アニメーション」の訳語として考案、提唱したものが最初と言われています。
そのため、初めは「動画」はアニメーションに対してのみ使われる言葉でした。
しかし、「アニメーション」が日本でも定着してきたため「動画」はアニメから離れ、インターネットが台頭した頃から「動画」は新たな使い方をされるようになります。
YouTubeやニコニコ動画といった動画配信サイトでは「動画」という言葉が使われるようになり、そこからネット上やSNSであげられるものは「動画」と呼ばれるようになります。
「映像」という概念が生まれた背景
ちなみに、先ほど「映像」を見ることにTVと映画を含めましたが、映画を観ることについては「映像を見る」より「映画を観る」方がしっくりくるのではないでしょうか。
これには「映像」の概念が生まれた背景に由来します。
映画はかつては活動写真などと呼ばれていて、活動写真は「motion picture」の直訳語です。
motion
pictureは元々回転覗き絵(一定間隔で隙間を開けた円筒を回しながら、動きに連続性のあるいくつかの絵を覗き込むと、絵が動いて見える仕掛けのもの)のことを指し、つまり映画は連続した静止画から生まれたものです。
一方で「映像」はTVの登場によって広く普及しました。TVは動いているものを写すことが前提であったため、「映画」(「画」を映す)以外の言葉が必要でした。
そこから生まれたものが「映像」(「像」を映す)というわけです。
IPTでも映像と動画を区別できる
また、明確な定義ではありませんがIPT(infomation per Times)といったもので区別することもできます。
これは「時間あたりの情報量」と呼ばれ、動画はIPTが高く、映像はIPTが低いと言われます。
動画は、時間は短いが時間あたりの情報量が多く、映像は時間が長いが時間あたりの情報量は少ないということになります。
しかしYouTubeにある長尺の動画を映像と呼ぶかというとそういうわけでもないため、IPTではっきりと「映像」「動画」を分けられるわけではありません。
動画・映像クリエイターの仕事と年収

映像クリエイターと動画クリエイターは言葉の由来によってしばしば分けられますが、その仕事に大きな区別はないため、ここからは同じように考えていきます。
動画・映像クリエイターは仕事の規模にもよりますが大きく分けて2つのセクションがあり、現場や案件によってどちらかに属することもあれば、両方を同時に行うこともあるでしょう。
制作側で動画・映像作成の指揮をとる
動画・映像クリエイターのセクション一つ目は「制作」です。
こちらは動画・映像作成における企画や後述する「技術」系への指示を行います。
キャスティングやテーマの設定、各セクションに割り当てられたクリエイターたちとの連携などが制作の仕事になります。
映画やTVであれば誰でも分かりやすく分業されていますが、YouTubeなどにおいても、客層や日々のネタを考えるなど、自然と制作系の仕事を行なっています。
技術側で実際に動画・映像を作成する
技術系の仕事は、動画・映像を実際に撮影するところから編集し、公開可能な状態に仕上げるまでの作業を指します。
撮影した素材のカットやテロップの挿入、加工などさまざまな作業があり、専門性が問われることでしょう。
大規模な撮影であれば技術系作業の中でも細かくセクションが分かれていることがありますが、個人規模であれば全てを1人で行うこともあります。
動画・映像クリエイターの年収
動画・映像クリエイターの年収は完全にピンキリです。
個人で働く人もいれば企業に勤める人もいて、それぞれのスキルも異なるため一概に述べることは非常に難しいでしょう。
求人ボックス 給料ナビ『映像制作の仕事の年収・時給・給料』によれば、正社員の平均年収は431万円、派遣社員の平均時給は1,718円、バイトは1,034円です。
正社員の給与幅は298万円〜765万円となっているため、スキルを磨いたり待遇の良い会社に就職、大きな案件を獲得できるようになれば高収入を望めます。
動画・映像クリエイターの働き方

動画・映像クリエイターにはフリーランスで活躍している方も多数います。
現代はTVや映画のみならずWeb広告、YouTuberのコンテンツ作成やプロモーションなど、多岐にわたって仕事があるため、さまざまな働き方ができます。
自分が活動していきたいフィールドがTVなのかネットなのかなどによって働き方を選んでいくと良いでしょう。
動画・映像クリエイターの働き方をいくつか見ていきます。
テレビ局
動画市場の拡大が最近のトレンドですが、まだまだテレビの影響力は大きいです。
日本の人口構成では65歳以上が3分の1を占めていると言われており、テレビの視聴者数は今後も一定数維持されていくことでしょう。
一方、テレビ業界はより視聴者に興味がある番組にするため積極的に動画を利用しています。動画の切り抜きや引用も多く、インターネットで見た動画をテレビでも見ることが多くあります。
テレビならではの情報発信に加え、私達が日常的に見ている動画の要素も取り入れているのが現在のテレビ業界です。
テレビ局は競争率が高く、就職活動を有利に進めるには動画制作に複数案件関わった実績が必要になるでしょう。
制作プロダクション
テレビ局をはじめとする様々なメディアから依頼を受注し、納品する企業です。
ドキュメンタリー番組などノウハウが必要かつターゲット層が狭い作品を請け負うことも多く、専門的な技術が必要とされます。
近年労働環境の整備が積極的に行われており、昔のように何日も家に帰れないといった職場環境ではなくなってきました。
大手企業よりも採用の間口が広いため、自分にあった企業を見つけることができる可能性が高いです。
広告代理店
大手広告代理店ともなると、テレビ局と同等の設備があり影響力も大きいです。
一方、テレビ局よりもスポンサーの希望に寄り添った成果物を作ることが要求されます。
そのため、クライアントと密接にコミュニケーションを取りながら仕事を進めることができるスキルは必須です。
この業界においてもテレビ業界と同じく、競争率が高いです。
仕事内容も多くの競合とコンペを行い勝ち取る必要があるため、日々のスキルアップやトレンドにあった提案力が必要です。
フリーランス、副業
近年、フリーランスや副業で動画・映像クリエイターにチャレンジする人が増えています。
一番の特徴は仕事の自由度です。
フリーランスの場合は得意とする分野で案件を選択でき、副業の場合は作業できるタイミングで案件の選択をすることができます。
一方、企業に属さないためやはり安定した案件受注が課題の働き方といえます。
フリーランスで活躍している人は前述した3つの就職先でしっかりと実績を積み、顧客とのコネクションを作った人が多いです。
自由な働き方と収入を安定させるには、実績作りと案件を自動的にもらえる仕組みを作りましょう。
動画・映像クリエイターになるには

個人も自由に動画・映像を作成できる時代になり、発展して動画・映像クリエイターとして働きたいという方は多くいます。
動画・映像クリエイターになるために必要な資格などはないため、本人が思った時から「動画・映像クリエイター」として名乗ることはできます。
しかし実力や実績が伴っていないと仕事は獲得できないため、まずはスキルを身につけから就職やフリーランスでの活動を視野に入れると良いでしょう。
続いては動画・映像クリエイターになるにはどうしたら良いかを解説します。
独学で学ぶ
インターネット上には無料アプリやPCソフト、youtubeなどに解説動画が沢山溢れていますので、それらを駆使し独学で学ぶことは可能です。
動画作成技術の取得は他の資格勉強とは違い、成長が見て取れるのが特徴です。
そのため、世に出てる動画と遜色ない成果物が制作できれば仕事として通用するということが分かります。
まずは独学でスタートし、技術が伸び悩んだタイミングでスクールに通うのかどうかを検討してみても良いでしょう。
企業でアルバイトする
テレビ局や制作プロダクションでアルバイトをすることで、実践的な技術を身に着けることができます。
仕事として制作を進めながらお金をもらうことができ、技術取得もできます。
独学やスクールよりも実践的な技術とトレンドを知ることができ、今後動画・映像クリエイターとして働く人にとって大きな武器になります。
当然仕事ですので技術取得とは無関係な作業に時間を費やすことも多いですが、将来働きたい業界に早い段階から身を置けるメリットは大きいです。
スクールに通う
着実に技術を取得したいのであればスクールがオススメです。
様々なカリキュラムがあり、プロからレクチャーを受けることができます。
自分で学習スケジュールを立てるのが苦手な人にはオススメの学習方法です。
ゼロから順を追って能力を身につけていくことができるため、初心者の方はスクールに通うことが一番の近道と言えるでしょう。
映像・動画クリエイターになるためのスクールが気になる方は以下のページをチェックしてみてください!
- ヒューマンアカデミーの評判と料金・動画やネイル講座を紹介
- studio us(スタジオ アス)の動画講座の評判や口コミ、料金はどう?
- shelikes(シーライクス)の動画講座の評判や口コミ、料金はどう?
- クリエイターズジャパンの動画講座の評判や口コミ、料金はどう?
動画クリエイターと映像クリエイターの違い|まとめ
動画クリエイターと映像クリエイターに明確な違いはありません。
しかし一般的なイメージの違いはあり、依頼者はイメージに合わせて発注することもまた事実です。
自分が活躍したいフィールドに合わせて、「動画クリエイター」「映像クリエイター」どちらを名乗るか決めると今後の展開が変わるかもしれません。
今から動画・映像クリエイターを目指したいと思っている方は、ぜひスクールに通ってプロレベルの技術力を身につけてみてください。
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