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学校心理士になるにはどんな資格が必要?給料や難易度も検証

更新日:2021-05-08

学校心理士になるにはどんな資格が必要?給料や難易度も検証

子供の”健康”と”心”を守るため、カウンセリングなどを通して直接的援助を行なっているのが学校心理士です。
現代の日本では深刻ないじめが蔓延し、さらには残虐性を増した虐待事件も頻発しています。そのような中、専門的な知識と技能を併せ持つ学校心理士になるには、どのようにして資格を取得するのでしょうか?資格の難易度や給料についても検証していきます。

学校心理士とは?

学校心理士

学校心理士とは、一般社団法人学校心理士認定運営機構が1997年より認定を行なっている資格です。

学校や教育委員会などの様々な場所で、子供やその保護者、教師などの相談に乗ったり、専門的な知識と技能で「心理教育的援助サービス」をする人のことを指します。

学校心理士は、スクールカウンセラーと同じに見えてしまうかもしれません。
しかし、学校心理士というのは”資格の名前”であり、スクールカウンセラーは職業の名前です。なる方法も違うので、混同しないようにしましょう。

学校心理士はなぜ必要なの?

では、スクールカウンセラーとは違う学校心理士は、なぜ必要な存在なのでしょうか?

現在、学校に通う児童や生徒の中には深刻な悩みを抱えている子供が少なくありません。いじめ事件もインターネットを使って陰湿な中傷をしたり、性的なものもあるなど、最早悪質な犯罪と呼べるレベルにまで発展しているケースも無数にあります。

続いて家庭内では貧困や虐待に苛まれるなど、心のゆとりがない子供が追いつめられています。
さらに、高機能自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)といった障害を抱える子供たちへの支援や教育をどうしていくのかということも大きな課題となっています。

このように、様々な悩みを持ちながら援助や支援を待っている子供たちが大勢いるなか、カウンセリングなどを通じて心理教育的援助サービスを行なえる学校心理士の存在が重要視されているのです。
学校心理士になるには、どのような子供たちにも心優しく寄り添える温かさが大切ですね。

学校心理士はどこで働けるの?

学校心理士が職場としているのは、幼稚園や小中高等学校の他に、特別支援学級や特別支援学校などの教育現場であることが多いです。
それ以外では、教育相談所や教育委員会、教育センター。また、依頼を受ければ何らかの形で相談の業務に携わっていきます。

学校心理士の資格に期限はあるの?

学校心理士の資格には、有効期限があるので注意が必要です。
期限は5年間となっていて、5年ごとに更新手続きを行なってください。

更新が必要なのは学校心理士と、その上位資格として2011年からスタートした学校心理士スーパーバイザー(CSP-SV)の方となっています。(スーパーバイザーの仕事は学校心理士の監督指導や、研修会を行う際に講師を務めることなどとなっています。)
ちなみに、『学校心理士補』の資格を持っている方は更新する必要はありません。

学校心理士になるにはどうすればいいの?

学校心理士

それでは、学校心理士になるにはどうすればよいのでしょうか。

資格を取得する際の認定審査は、面接または筆記試験や書類提出、研究の実績やケースレポートなどによって行なわれます。
それらを学校心理士資格認定委員会が審査し、合否が出されます。

申請が通ったあとに試験を受験し、無事に合格すれば学校心理士の資格を取得できます。

申請の条件とは

学校心理士になるには、まず申請が通らなくてはなりません。
申請の条件はわりと細かいので、自分が条件を満たしているのか必ず確認してください。

条件を大きく分けて見てみると、大学や大学院において心理学関係の単位を修得しているかどうかが重要視されてきます。
条件によって、申請の類型が変わってくるのでしっかりとチェックしておきましょう。

他にも学校の教師や、保育士や幼稚園教諭として働いた経験があるという方も勤続年数によっては学校心理士の資格を取得できる場合があります。興味のある方は、一度自分があてはまるかを確認してみてください。

講習は受けなければならないの?

学校心理士となるのに、資格を申請する段階では講習を受ける必要はありません。
学校心理士は専門性を証明するために、試験を受けたりケースレポートが審査されます。

学校心理士の難易度は?

学校心理士の試験の難易度はどのくらいでしょうか。

資格の申請にはとても細かい条件があるものの、実際に試験の合格率は公式に発表されていないようです。
しかし、一部の説では60%ほどの合格率とも言われており、それが事実であるとすれば難易度がかなり高いと言うわけではありませんね。

だからと言って誰もが簡単に合格する試験では決してありません。学校心理士となるには、油断せずに試験対策はしっかりと行ないましょう。

学校心理士の給料はどのくらい?

学校心理士の資格は、まだ認定されてから20年ほどしか経っていない比較的新しいものです。
さらに、学校心理士補の資格を持つ人と併せても6000人ほどしかいないため、正確な給料の額を知ることは難しいかもしれません。

学校心理士と同じく、学校に勤務する臨床心理士の給料を参考にしてみると、年収がおよそ400万円ほどとなります。
学校心理士はそれよりもやや低い額であるとされています。
断じて高収入というわけではないので、学校心理士になるにはあまり高い給料は望めないと覚悟しておいた方が良いかもしれません。

実際に学校心理士になった人の声

学校心理士となるには、申請や試験に合格しなければなりません。

それでは、実際に学校心理士として働いている人はどう思っているのでしょうか?

人の役に立てた時、大きな喜びが

ある学校心理士は、単に子供の相談に乗るだけではなく、その家族や学校の先生とも話し合いを重ねることからコミュニケーションスキルも大切なのだと実感したそうです。
時には上手くいかないこともあり、落ち込むこともあるようです。しかし、自分が動いたことで誰かの役に立てた時、それが大きな喜びになったと話しています。

チームで子供たちを援助していくことの大切さ

また、「学校の内側にいるチームで、子供たちを援助していくことの大切さを知った」という学校心理士の方もおられます。

自分ひとりの力で何でもやろうと思うと、苦しくなってしまいますね。学校心理士になるには、周囲の協力も欲しいのだと積極的に働きかけることも大切です。

学校心理士についてのまとめ

学校心理士になるには、たくさんの決意が必要となってきます。
現代の教育に携わっている関係者は、これまでに類を見ない悪質ないじめや学級崩壊、校内暴力、不登校、引きこもり、自殺などと向き合わなくてはなりません。

学校を出ても、今度は家庭内の貧困や虐待など、連日ニュースで取り上げられる問題が山積しています。
子供と一緒に自分も成長したいと思って足を踏み入れても、現実とのギャップに悩むこともあるでしょう。

学校心理士となるには、子供のみならず保護者や学校関係者などの心のケアも必要です。
悩みに覆われた教育現場において、学校心理士が小さな太陽のような存在となって、学校を明るく照らしてください。

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