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学芸員の資格取得難易度と取得後の仕事内容と年収を調べてみた

更新日:2023-12-06

学芸員の資格取得難易度と取得後の仕事内容と年収を調べてみた

学芸員は、美術館や博物館、動物園などにて資料作品の収集や整理、資料の展示であったり研究を行います。

国家資格を持つ、文化資料のスペシャリストと考えるとわかり易いかもしれません。

博物館などが好きな方、1度社会に出た後に受けてみようかと挑戦する方が多いようです。

学芸員とはどんな仕事?

学芸員とは

博物館や美術館で仕事をしているというイメージがあるかと思います。

静かで1人でコツコツやる仕事が多いのでしょうか?

実際の仕事内容を紹介いたします。

作品や資料の収集、管理

展示する資料を実際に収集してくるのも、学芸員の立派な仕事です。
また、古い文化資料や作品に関しては保管にも注意が必要です。

日に当たってはいけないのか、気温や湿度はどの程度で保管すればいいのか、
専門的に学んだ学芸員だからこそ出来る仕事と言っても過言ではないでしょう

調査や研究活動

資料に関する調査も行います。

文化的価値であったり、どういった由来のものなのか調べる仕事です。

研究次第で絵画や資料の価値が認められたりなどするので、やりがいがあります。
研究し、論文や資料なども作ります。

展覧会の企画、準備、運営など

展示会などが決まると、資料や絵画をどう展示するか
(光や湿度によっては劣化させてしまったり破損してしまう可能性もあるので)学芸員と学芸員補が考えます。

また、見に来てくれる人にどう紹介するかまでも考え、打ち合わせをする仕事です。

裏方の仕事ではありますが、たくさんの人とコミュニケーションを取りながら進めて行きます。

教育普及活動

学校やイベントなどで資料の紹介を、大勢の人の前で話すこともあります。

老若男女問わず、興味を持ってもらうため、どう分かりやすく話すか考えるのも学芸員の大切な仕事です。

このように、1人で静かに仕事をするというイメージとはかけ離れた仕事もあります。

学芸員になるには資格取得が必要?取得方法は?

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資料を比較して取得を目指す

学芸員になるには、国家資格を取得する必要があります。

ちなみに学芸員補は、国家資格がなくともなれます。

難しい試験を受け、苦しい研修を受け……というイメージがありますが、どうやら少し違うようです。

学芸員の国家資格の取得方法をご紹介いたします。

大学にて必要な科目を履修する

大学で文部科学省令が定めている博物館関連の科目を履修し、単位を取得する必要があります。

その後、大学を卒業して学士の学位を取得すると、学芸員の資格を取ることができるのです。

必要な単位を取った上で3年以上学芸員補として働く

大学に2年以上在学して、博物館に関する科目の単位を含めて62単位以上を修得する。

そのうえで3年以上学芸員補の職に就いた場合に国家資格をとる事ができます。

学芸員資格認定試験に合格する

試験を受けたうえで資格を取得するという方法です。
ただ、試験を受けるにあたっても、条件があるのでご紹介します。

以下、文部科学省のサイトで確認できる、試験を受ける条件となります。

下記のいずれかの条件を満たしていれば、試験を受けられます。

1 学士の学位を有する者

2 大学に二年以上在学して六十二単位以上を修得した者で二年以上学芸員補の職にあつた者

3 教育職員免許法第二条第一項に規定する教育職員の普通免許状を有し、二年以上教育職員の職にあつた者

4 四年以上学芸員補の職にあつた者

5 その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者

出典:文部科学省

試験は必修科目8科目と選択科目2科目の筆記試験となっています。
その試験に合格後、1年間学芸員補として働くと学芸員の資格が取得出来ます。

学芸員資格認定審査に合格する

こちらは、書類審査と面接という審査にパスすれば資格が取得できます。

長らく学芸員補として勤務しているなど、
一般の人と言うより専門職の人がステップアップとして資格を取得するというイメージでしょうか。

以下、文部科学省のサイトで確認できる、審査を受ける条件となります。

下記のいずれかの条件を満たしていれば、試験を受けられます。

1 学位規則による修士若しくは博士の学位又は専門職学位を有する者であつて、二年以上学芸員補の職にあつた者

2 大学において博物館に関する科目(生涯学習概論を除く。)に関し二年以上教授、准教授、助教又は講師の職にあつた者であつて、二年以上学芸員補の職にあつた者

3 次のいずれかに該当する者であつて、都道府県の教育委員会の推薦する者

イ 学士の学位を有する者であつて、四年以上学芸員補の職にあつた者

ロ 大学に二年以上在学し、六十二単位以上を修得した者であつて、六年以上学芸員補の職にあつた者

ハ 学校教育法第九十条第一項の規定により大学に入学することのできる者であつて、八年以上学芸員補の職にあつた者

ニ その他十一年以上学芸員補の職にあつた者

4 その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者

出典:文部科学省

以上、方法としては大きく4つに分かれている形になります。

大学時代に、必要な科目を履修する必要があるなど、
ふと思い立って受けてみるには少々ハードルが高いイメージがありますね。

学芸員補として現在長らくお仕事されているなら、挑戦してみても損はないかもしれません

資格取得の難易度や合格率

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資料を比較して取得を目指す

では、資格を取得するに当たり、難易度はどれくらいなのでしょうか?

学芸員資格認定試験と学芸員認定審査の場合の合格率をご紹介いたします。

学芸員資格認定試験だと、平成26年度の試験認定の筆記試験合格者は、109名中68名になっています。

また学芸員資格認定審査では70名中56名合格しています。

数だけ見ると、そこまで難易度は高くないようです。

ただ、もともと仕事として携わっていたり大学で勉強した上で臨む方が多い試験になるので、
いきなり受けて受かるのは非常に難しいようです。

大学や専門学校、独学どの方法で取得できる?

学芸員になるには

学芸員資格認定は、多くの場合大学での履修が必要になりますが
他の方法も合わせてご紹介します。

大学での履修

必要な科目を履修できる大学に行くのが1番確実な方法です。

学芸員になるときに必要な科目を学べる大学は現在300大学あり、
指定の科目を履修することが可能となっています。

出典:文部科学省

4年間学芸員補として勤務

時間はかかりますが、試験を受ける資格を得るために、大学に行かない方法です。

ちなみに学芸員補は、学芸員の補佐として働く仕事です。

内容自体は学芸員と変わりませんが、あくまで学芸員のサポートという立場になります。

大学に入学できる権利のある方であれば、誰でも学芸員補となる資格がありますので、
学芸員補として勤務の後、試験を受けるという方法もあります。

大学の通信教育にて指定の科目

大学に通うのは時間的余裕がないという方は、
大学の通信教育を利用するのも1つの手段です。

費用は掛かりますが、時間の融通が利くので社会人をしながら試験に挑戦したいという方にはピッタリです。

学芸員の勤務先、雇用形態や勤務時間・年収は?

実際に学芸員になった場合、勤務先や年収などはどうなっているのでしょうか?

学芸員、学芸員補の勤務先は?

博物館や美術館が主な勤務先になります。

しかしそれだけではなく、資料の収集のために国内国外問わず飛び回ったり、
講演のために日本中を転々としたりなどという場合もあります。

ただ1点、実は国立の博物館で働くには学芸員の資格だけでは足りないのです。

国立博物館で働きたい場合

国立博物館で勤務したい場合、学芸員の資格を取得した後に、
公務員試験に合格しなければなりません。公務員として国立博物館に勤務する形になります。

こちらもかなり狭き門になるのですが、国立博物館で働く日を夢見て公務員試験を受ける人は多いようです

雇用形態は?

博物館によって異なりますが、正社員として働くだけでなく、アルバイトとして働く場合もあるそう。

その為、年収もそこまで高くないようです。

実は、学芸員は欠員が出たら募集がかかる職種なので
競争倍率が100倍以上になることもあるんだそうです。

その為、資格はあるけれど学芸員として勤務せずに別の仕事をしている方も少なくないのが現状です。

本気で目指すなら、根気よく就職先を探さなければならないようです。

年収は?

年収は、お世辞にも良いといえないようです。

平均月収が20万前後なので、単純計算で年収240万くらいといった感じでしょうか?

もちろん、イベントや関わる仕事で大きく変動しますが、平均がこれくらい、と覚えておいて損はありません。

学芸員のやりがいや苦労は?

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資料を比較して取得を目指す

学芸員として勤務するにあたり、やっぱり気になるのが仕事のやりがいや苦労の面ですよね。

実際に働いてみて「こんなはずではなかった」とならないよう、しっかり調べておきましょう。

学芸員のやりがい

1番は、自分が手掛けた?やイベントが成功したときです。
訪れたお客さんに喜んでもらえるのが何よりのやりがいになります。

もう1つ、好きな研究や調査が出来るというのはかなりやりがいがあるのではないでしょうか。
調査する中で成果があげられたら、これ以上の喜びはないでしょう。

また、研究の中で本物の資料に触れられるというのは大きな喜びです。

普通に暮らしていただけではなかなかお目にかかれない貴重な書物など、この仕事だからこそ触れる事が出来るのです。

学芸員の苦労

では逆に、苦労はどんなものがあるのでしょうか。

まずは給与があまり高くないという面があります。
入社した際の初任給からほとんど変わらないという場合もあるようで、
肩書などない限り昇給はないようです。

年収の大幅アップを目指すなら、別の仕事の方がいいのかもしれません

また、業務の幅が広すぎて休日返上で資料の収集にあたったりなど
自分の時間がとれないケースも少なくないそうです。

あくまでこの仕事が好きだから頑張れている、といった状態の様です。

もう1つ。学芸員になったからと言って学ぶ事をやめてしまうと、
イベントや講義などの際に苦しい思いをする事になるようです。

一生勉強、というのは言い過ぎかもしれませんが、学びに費やす時間も多くなりそうです。

いかがでしたでしょうか?

とても専門性があり、博物館などに興味がある方にはぴったりの仕事です。

興味があれば、実際に試験に挑戦をしてみてくださいね。

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