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全国の年収中央値はいくら?都道府県や年齢ごとの違いについて解説

更新日:2021-07-15

全国の年収中央値はいくら?都道府県や年齢ごとの違いについて解説

日本人の平均年収や自身の年収がどのくらいに位置しているのかって気になりますよね。

実は、年収について知りたいときは平均よりも中央値の方が現実を反映したものになります。

本記事ではそんな年収の中央値について、年齢別や東京などの都道府県別、職種別で紹介します。

日本人の年収事情や自身の年収の位置を見てみたい人はぜひ参考にしてください。

中央値のおさらい

中央値は数値のデータを小さい順に並び変えたときに、丁度真ん中に来る値のことです。

また数値のデータ数が偶数の場合は、真ん中の2つの数の平均値となります。

以下の表で見てみましょう。

20 30 35 50 55

このようなデータがある場合中央値は「35」になります。

続いて、年収で比較をするときに平均値よりも中央値を見た方が良い理由を見ていきましょう。

平均年収と年収中央値の違いは?

結論から伝えると、職種別や年齢別などで年収を見る場合平均値よりも中央値の方が現実を表しているので、中央値を見た方が良いです。

平均値は極端に年収の低い人や極端に年収の高い人に引っ張られやすいためです。

まずは以下の表を見てください。

平社員 平社員 平社員 平社員 課長
350万円 370万円 400万円 410万円 800万円

このようなデータがあった場合、平均年収だと「466万円」になりますが中央値だと「400万円」になります。

加えて、先ほどのデータで社長の年収が1,500万円だった場合の平均年収は「638万円」で中央値は「405万円」となり、平均値は年収の場合極端に高い方に引っ張られやすいです。

年収について調べる場合「その会社や職種、年齢ではいくらもらえるのか」が知りたいことなので、大多数の日本人の年収が反映された中央値の方が有用であることが分かりますね。

年収の中央値をまとめて紹介!

まず参考値として、2019年度の平均年収が国税庁調べで436万円です。

そして、中央値は厚労省の調査した2019年度のデータから計算すると388万円です。

計算方法は以下のように行いました。

  • 月収の中央値を12倍
  • 役職以外の賞与平均をプラス

平均年収に対して48万円の開きがありますね。

年収中央値の年度別推移を紹介

年収中央値の年度別推移について過去5年分を紹介します。

平均年収は国税庁、厚労省調べのデータから計算したものになります。

年度 平均年収 年収中央値
2018年 441万円 387万円
2017年 432万円 383万円
2016年 422万円 381万円
2015年 420万円 380万円
2014年 415万円 374万円
出典:国税庁民間給与実態統計調査
厚労省2018~2014年賃金構造基本統計調査

平均年収と中央値には約40万円の開きがあることが分かりますね。

年収を調べるときには注意が必要なことが再認識できる数値です。

年齢別の年収中央値を紹介

年齢別の年収中央値を平均年収とあわせて紹介します。

平均年収は国税庁のデータ、年収中央値は厚労省のデータから計算したものになります。

年度 平均年収 年収中央値
20~24歳 264万円 267万円
25~29歳 369万円 327万円
30~34歳 410万円 368万円
35~39歳 445万円 405万円
40~44歳 476万円 438万円
45~49歳 499万円 465万円
50~54歳 525万円 493万円
55~59歳 518万円 482万円
60~64歳 411万円 355万円
65~69歳 324万円 296万円
出典:国税庁民間給与実態統計調査
 厚労省-令和元年賃金構造基本統計調査

平均年収と比べて30~50万円ほど中央値の方が低いです。

また、20~24歳は中央値の方が平均年収より高くなっています。

これは大卒や院卒といった高卒や専門卒よりも初任給が高い人が多く働き始めたことで、中央値が高くなったことが影響しています。

加えて、この年代だと役職がつくことも少ない為、年収に大きな差は出にくく、平均値は低い方に引っ張られるためこのようなことになります。

男性と女性の年収を中央値で紹介

男性と女性ではどの程度中央値に差があるのでしょうか。

性別 平均年収 年収中央値
男性 540万円 433万円
女性 296万円 324万円
出典:国税庁民間給与実態統計調査
厚労省-令和元年賃金構造基本統計調査

男性は平均年収の方が中央値よりも高く、女性は中央値の方が平均年収よりも高い結果がでました。

まず、男性で平均年収の方が中央値よりも高い理由ですが、男性は職位が上につくことが多い為です。

職位が上だと年収も上がり、平均値の特性である「上に引っ張られる」作用が働いて中央値よりも高くでています。

続いて、女性の年収の中央値が平均年収よりも高い理由ですが、女性の方が男性と比べてパートなどの非正規雇用や時短勤務者が多いことから「下に引っ張られる」作用が働いた為です。

東京など都道府県別の年収中央値を紹介

東京など都道府県別の年収中央値をランキング形式で平均年収とあわせて紹介します。

平均年収は厚労省のデータ、年収中央値は厚労省のデータを計算して出したものになります。

順位 都道府県 平均年収 年収中央値 平均と中央値の差
1位 東 京 595万円 529万円 66万円
2位 神奈川 537万円 477万円 60万円
3位 愛 知 513万円 456万円 57万円
4位 大 阪 504万円 448万円 56万円
5位 京 都 490万円 436万円 54万円
6位 滋 賀 486万円 432万円 54万円
7位 兵 庫 485万円 431万円 54万円
8位 茨 城 483万円 429万円 54万円
9位 千 葉 476万円 423万円 53万円
10位 三 重 476万円 423万円 53万円
中略
36位 島 根 401万円 356万円 45万円
37位 新 潟 398万円 354万円 44万円
38位 鹿児島 398万円 354万円 44万円
39位 佐 賀 397万円 353万円 44万円
40位 長 崎 396万円 352万円 44万円
41位 高 知 392万円 349万円 43万円
42位 山 形 387万円 344万円 43万円
43位 宮 崎 384万円 341万円 43万円
44位 岩 手 379万円 337万円 42万円
45位 秋 田 376万円 334万円 42万円
46位 沖 縄 374万円 332万円 42万円
47位 青 森 367万円 326万円 41万円
出典:厚労省-令和2年賃金構造基本統計調査

このように年収中央値の方が平均年収に比べて40~60万円低いと言う結果となっています。

職種別で2つの観点から年収中央値を紹介

職種別で以下の2つの視点から年収中央値を紹介します。

  • 平均と中央値で60万円以上年収に開きのある職種
  • 医療福祉分野の職種

この2つの視点は気になる人が多く、インターネットでもよく検索されています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

平均と中央値で60万円以上年収に開きのある職種の年収中央値を紹介

予測していた年収(平均年収)と実際にもらえる年収(年収中央値)に60万円以上開きがある場合、一ヵ月の給与では5万円以上の開きがあります。

一ヵ月5万円以上も給与が下がると生活状況が大きく変わるため、しっかり中央値を確認しておきましょう。

平均年収は厚労省のデータ、年収中央値は厚労省のデータから計算したものになります。

⇔横スクロールで見れます

職種 平均年収 年収中央値 平均と中央値の差
航空機操縦士 1,725万円 1,534万円 191万円
医師 1,440万円 1,280万円 160万円
大学教授(高専含む) 1,073万円 954万円 119万円
公認会計士,税理士 958万円 852万円 106万円
法務従事者(弁護士、裁判官など) 879万円 781万円 98万円
大学准教授(高専含む) 875万円 778万円 97万円
管理的職業従事者 861万円 765万円 96万円
歯科医師 788万円 700万円 88万円
小・中学校教員 714万円 635万円 79万円
システムコンサルタント・設計者 690万円 613万円 77万円
高等学校教員 681万円 606万円 75万円
大学講師・助教(高専含む) 672万円 597万円 75万円
著述家,記者,編集者 674万円 599万円 75万円
輸送用機器技術者 662万円 588万円 74万円
研究者 660万円 587万円 73万円
鉄道運転従事者 653万円 581万円 72万円
獣医師 631万円 561万円 70万円
企画事務員 630万円 560万円 70万円
電気・電子・電気通信技術者
(通信ネットワーク技術者を除く)
619万円 550万円 69万円
建築技術者 620万円 551万円 69万円
車掌 603万円 536万円 67万円
音楽家,舞台芸術家 599万円 533万円 66万円
発電員,変電員 594万円 528万円 66万円
機械技術者 583万円 518万円 65万円
化学技術者 582万円 517万円 65万円
機械器具・通信・システム営業職業従事者
(自動車を除く)
586万円 521万円 65万円
電気工事従事者 577万円 513万円 64万円
土木技術者 568万円 505万円 63万円
薬剤師 565万円 502万円 63万円
助産師 570万円 507万円 63万円
金融営業職業従事者 570万円 507万円 63万円
診療放射線技師 549万円 488万円 61万円
販売類似職業従事者 543万円 483万円 60万円
船内・沿岸荷役従事者 535万円 475万円 60万円
出典:厚労省-令和2年賃金構造基本統計調査

年収が平均と中央値で60万円以上開きのある職種は以上の34職種でした。

平均年収が高い職種ほど平均値は「上に引っ張られる」ため、中央値と比べて高く出ています。

進路や転職を考えるときなどお金事情が気になる場合、現実に近い年収中央値の方を参考にしてくださいね。

医療福祉分野の年収中央値を紹介

医療福祉分野の年収中央値がインターネットでよく検索されています。

医療福祉分野ではほとんどの職種が国家資格を必要とする上に、2~6年の長期間専門の教育を受ける必要がある職種が多いことから、慎重に見極める人が多いことが理由です。

以下で医療福祉分野の年収中央値を全て紹介するので、しっかり確認しておきましょう。

平均年収は厚労省のデータ、年収中央値は厚労省のデータから計算したものになります。

⇔横スクロールで見れます

職種 平均年収 年収中央値 平均と中央値の差
医師 1,440万円 1,280万円 160万円
歯科医師 788万円 700万円 88万円
獣医師 631万円 561万円 70万円
薬剤師 565万円 502万円 63万円
保健師 476万円 423万円 53万円
助産師 570万円 507万円 63万円
看護師 492万円 437万円 55万円
准看護師 413万円 367万円 46万円
診療放射線技師 549万円 488万円 61万円
臨床検査技師 493万円 438万円 55万円
理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士 419万円 372万円 47万円
歯科衛生士 356万円 317万円 39万円
歯科技工士 390万円 347万円 43万円
栄養士 374万円 332万円 42万円
介護支援専門員(ケアマネージャー) 399万円 355万円 44万円
介護職員(医療・福祉施設等) 360万円 320万円 40万円
訪問介護従事者 357万円 317万円 40万円
看護助手 312万円 278万円 34万円
出典:厚労省-令和2年賃金構造基本統計調査

どの職種も役職がつくことで年収が上がる以外に大きくブレることはないため、平均年収は「上に引っ張られる」形で中央値より高く出ています。

医療福祉分野への進路や転職を考えるときにお金事情が気になる場合、年収中央値を参考にして考えてくださいね。

年収アップの方法4選

これまで年齢や性別、都道府県別などで年収中央値を紹介してきましたが、年収中央値よりも自分の年収が低くて何とかしたい場合の年収を上げる方法は以下の4通りです。

  • 資格を取る
  • 会社からの評価を上げて役職につく
  • 副業をする
  • 転職する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

資格を取る

資格を取ることで手当がついて、年収を上げることができます。

例えば保険会社でファイナンシャルプランナーの資格を取る、看護助手で介護福祉士の資格を取るなどで年収アップが可能です。

このように、会社で手当がつく資格を取ることで多ければ月数万円の給与アップに繋がるのでどんどん狙っていきましょう。

会社からの評価を上げて役職につく

当然ですが、役職がつくと手当がついて年収アップに繋がります。

役職につくためには会社から認められる必要があり、会社から認められる方法は大きく分けて以下の3通りです。

  • 上司から気に入られる
  • 自身の業績をアップさせる
  • 周囲との関係性を良好に保つ

このように地道な努力が必要ですが、将来的な年収アップに繋がるため取り組む価値は大きいです。

副業をする

副業で年収を上げる方法もあります。

代表的な副業は以下の通りです。

  • アフィリエイトサイト運営
  • 株や為替取引、FX
  • クラウドソーシング(システム開発やライターなど)
  • せどりや転売

どれも本業以外の時間でやることになるため、時間や体力を使いますが、確実に年収アップに繋がります。

注意点としては、自分の勤務している会社が副業を認めているかどうかです。

本業を続きていくのであれば必ず確認しておきましょう。

転職する

あなた自身の能力はあるのに評価されない場合やあなたの持っている資格やスキルを活用できていない場合、転職することで年収アップを見込むことができます。

もちろん、能力や資格・スキルの市場価値が低い場合は逆に年収が下がってしまう可能性もありますし、30代も半ばに差し掛かってくると転職自体が難しくなってきます。

万人におすすめできる方法ではありませんが、20代~30代前半で能力や資格・スキルに自信がある場合は検討する価値はあるでしょう。

年収中央値のまとめ

年収を調べるなら現実を反映しやすい中央値の方が良いことが分かりましたね。

そして、日本人の年収中央値は388万円でした

また、年代別や性別、都道府県や職種別の年収中央値を紹介しました。

どれも平均年収だと高い方に引っ張られて高めの数値になっていたため、中央値で確認ができるとリアルな年収を知ることができました。

年収をアップさせるための具体的な手段も分かりましたね。

今後あなたが年収について気になった場合は、平均年収ではなく中央値で確認して現実的な年収を把握するようにしましょう。